今回は物語の結末にまで触れちゃいますので、映画を未見の方は鑑賞後にお読み下さいませm(__)m
昨日は新作映画『ライアーゲーム -再生-』を劇場で観て、夜はTV放映で劇場版1作目(公開の時点では完結篇とされてました)を観て、何だか『ライアーゲーム』浸けの1日でした。
まず思ったのは、多部ちゃんは素晴らしいなぁとw 多部ちゃんが出てなければ、絶対に意地でも観なかった作品が、実際に観たら面白かった。『君に届け』もしかり。多部ちゃんのお陰で、視野が思いっきり広がりました。
『ライアーゲーム』の場合は、喜劇として観ればけっこう楽しめる事が分かりました。特に劇場版1作目はコミカルな描写が多かったですね。ちょっと狙い過ぎてる感もありました。
シリーズ物は回を重ねると世界観が緩くなっちゃうから、新作は逆に、ちょっとシリアスに戻して手綱を引き締めたのかも知れません。
こういうのは大真面目にやった方が笑えますから、そういう意味でも新作の方が面白いと私は思います。
でも、それより何より、私は新作を観て、泣いちゃったんですよね。1作目もそれなりに楽しみましたけど、泣くほど感情移入する事は出来ませんでした。
演じてるのが多部ちゃんである事を抜きにしても(とは言え、この役は多部ちゃんでしか有り得ないけど)、ヒロインが前作までの神崎直(戸田恵梨香)ではなく、新キャラ・篠宮優だからこそ、私は泣けたんです。
お金のために争ったり憎み合うのではなく、全員がお互いを信じて、心を一つにすれば、まさに人間の憎しみ合いこそを見たがってる、ライアーゲーム主催者に勝利出来るのではないか?
TV版の最初の2話を観た時、どうせそういうハートフルな方向に持っていくんやろなぁ、取って付けたお涙頂戴は観たくないなぁって、私は思いました。
で、新作を観たらまぁ、やっぱりそんな結末で、前作もそれは同じでした。TVシリーズ2本も、どうやら同じパターンだった模様です。
でも劇場版2本を観たかぎりだと、決して取って付けたようなハートフルじゃなくて、その結末に向けて緻密に練られた脚本と、感情の流れを丁寧に描いた演出もあるもんだから、すっかり見直しちゃったワケです。
だけど、戸田さんの神崎直だと、泣くところまでは行かないんですよね。どう考えても、篠宮優だからこそ私は泣けた。それはなぜか?
神崎直だと泣けないのは、演じてるのが戸田恵梨香ちゃんであろうが無かろうが関係なく、まぁ単純な話で、あまりに現実離れしたキャラクターだからだと思います。
神崎直は、人から何度裏切られようが、揺るぎなく最後まで人を信じ続ける。ある意味じゃ最強、まさにスーパーヒロインです。私は今まで40ウン年ほど生きて来ましたけど、あんな人間は見たこと無いですw
だから『ライアーゲーム』は、あくまで漫画の世界。彼女に限らず、登場キャラ全員が現実離れしてますから、感情移入する必要も無いんですよね。作品そのものがゲームであり、人物は駒でしかない。
だから、本来なら『ライアーゲーム』を観て泣くことは、まず有り得ない。まぁ最近の若い観客は、切なげな芝居と切なげなBGMさえあれば、パブロフの犬みたいに簡単に泣いてくれるみたいだけど、映画館を一歩出たらもう忘れてますよ、きっとw
映画の創り手としては、やっぱそれは虚しい事だと思います。TVシリーズを2本、映画を1本ヒットさせた上で、さらにまた続編をやるなら、今度はちゃんと心に響くものをやりたい、条件反射じゃない本当の涙を流してもらえるような作品を創りたいって、思うべきなんですよ、亀山が何と言おうがw
だから、もう神崎直に用は無い。あんな現実離れしたスーパーヒロインじゃなくて、観客がちゃんと感情移入出来る、等身大のヒロインを設定しよう、って事になったと。
そうして生み出されたのが、迷い、葛藤し、弱さゆえに人を裏切っちゃう事もあるし、そんな自分に絶望したりもするヒロイン… つまり、現実にも存在し得る人間=篠宮優って事なんだと思います。
でも、この徹底した漫画世界に、ヒロインだけがやたらリアルだったり、人間味に溢れてたりしたら、逆に浮いてしまわないか? 極端な虚構と現実との差を埋めて、バランスをとりつつ、周囲の変なキャラ達wにも溶け込めるような、そんな若手女優がこの日本に存在するのか?
あっ! おい、一人だけいるじゃないか! 『デカワンコ』を観たか? 『君に届け』を観たか? 現実には有り得ない漫画キャラを、すぐ目の前に実在するかのように見せてしまう、ワケの分からない凄いのwがいるぞ!
そうして白羽の矢が立ったのが、我らが多部未華子ですよ。漫画キャラを現実世界に違和感なく存在させて見せた多部ちゃんなら、漫画世界にリアルな人間を違和感なく存在させる事だって出来るかも知れない。出来るとしたら彼女しかいない!ってワケです。
鉄の意志で人を信じ続けた神崎直と違って、篠宮優は弱さ(=普通)ゆえに自ら人を裏切っちゃう。で、人を裏切る事で自分自身が傷つき、その痛みに苦しんだからこそ、他の裏切り者達の痛みをも理解する。
それが最終的に、全員の心を一つにまとめちゃう。綺麗事じゃなくて、誰もが持ってる汚い部分、誰もが一度は味わった筈の痛み→共感→団結。これ、説得力ありますよね?
神崎直の真似は誰にも出来ないけど、篠宮優の真似なら出来るかも知れない。だから観客は感情移入して、自己投影して、一緒に泣く事だって出来ちゃうワケです。
でも、並みの女優さんなら、この漫画世界の中で浮いちゃって、恐らく陳腐な絵空事にしか出来なかった筈です。だから、この作品もまた、多部ちゃんがヒロインでなければ成立しない!
松田翔太くんがやたら多部ちゃんに感謝してるのは、そういう事だろうと思います。それがちゃんと解ってる翔太くんを、決して乳首呼ばわりしてはいけません。
まぁ、確かに、我々は多部ちゃんを愛してますから、作品にも自然と好意を持っちゃう傾向はありますw でも、決してそれだけじゃないって事が、これで分かって頂けましたかな?w
女神がまたもや、奇跡を起こしました。。。
昨日は新作映画『ライアーゲーム -再生-』を劇場で観て、夜はTV放映で劇場版1作目(公開の時点では完結篇とされてました)を観て、何だか『ライアーゲーム』浸けの1日でした。
まず思ったのは、多部ちゃんは素晴らしいなぁとw 多部ちゃんが出てなければ、絶対に意地でも観なかった作品が、実際に観たら面白かった。『君に届け』もしかり。多部ちゃんのお陰で、視野が思いっきり広がりました。
『ライアーゲーム』の場合は、喜劇として観ればけっこう楽しめる事が分かりました。特に劇場版1作目はコミカルな描写が多かったですね。ちょっと狙い過ぎてる感もありました。
シリーズ物は回を重ねると世界観が緩くなっちゃうから、新作は逆に、ちょっとシリアスに戻して手綱を引き締めたのかも知れません。
こういうのは大真面目にやった方が笑えますから、そういう意味でも新作の方が面白いと私は思います。
でも、それより何より、私は新作を観て、泣いちゃったんですよね。1作目もそれなりに楽しみましたけど、泣くほど感情移入する事は出来ませんでした。
演じてるのが多部ちゃんである事を抜きにしても(とは言え、この役は多部ちゃんでしか有り得ないけど)、ヒロインが前作までの神崎直(戸田恵梨香)ではなく、新キャラ・篠宮優だからこそ、私は泣けたんです。
お金のために争ったり憎み合うのではなく、全員がお互いを信じて、心を一つにすれば、まさに人間の憎しみ合いこそを見たがってる、ライアーゲーム主催者に勝利出来るのではないか?
TV版の最初の2話を観た時、どうせそういうハートフルな方向に持っていくんやろなぁ、取って付けたお涙頂戴は観たくないなぁって、私は思いました。
で、新作を観たらまぁ、やっぱりそんな結末で、前作もそれは同じでした。TVシリーズ2本も、どうやら同じパターンだった模様です。
でも劇場版2本を観たかぎりだと、決して取って付けたようなハートフルじゃなくて、その結末に向けて緻密に練られた脚本と、感情の流れを丁寧に描いた演出もあるもんだから、すっかり見直しちゃったワケです。
だけど、戸田さんの神崎直だと、泣くところまでは行かないんですよね。どう考えても、篠宮優だからこそ私は泣けた。それはなぜか?
神崎直だと泣けないのは、演じてるのが戸田恵梨香ちゃんであろうが無かろうが関係なく、まぁ単純な話で、あまりに現実離れしたキャラクターだからだと思います。
神崎直は、人から何度裏切られようが、揺るぎなく最後まで人を信じ続ける。ある意味じゃ最強、まさにスーパーヒロインです。私は今まで40ウン年ほど生きて来ましたけど、あんな人間は見たこと無いですw
だから『ライアーゲーム』は、あくまで漫画の世界。彼女に限らず、登場キャラ全員が現実離れしてますから、感情移入する必要も無いんですよね。作品そのものがゲームであり、人物は駒でしかない。
だから、本来なら『ライアーゲーム』を観て泣くことは、まず有り得ない。まぁ最近の若い観客は、切なげな芝居と切なげなBGMさえあれば、パブロフの犬みたいに簡単に泣いてくれるみたいだけど、映画館を一歩出たらもう忘れてますよ、きっとw
映画の創り手としては、やっぱそれは虚しい事だと思います。TVシリーズを2本、映画を1本ヒットさせた上で、さらにまた続編をやるなら、今度はちゃんと心に響くものをやりたい、条件反射じゃない本当の涙を流してもらえるような作品を創りたいって、思うべきなんですよ、亀山が何と言おうがw
だから、もう神崎直に用は無い。あんな現実離れしたスーパーヒロインじゃなくて、観客がちゃんと感情移入出来る、等身大のヒロインを設定しよう、って事になったと。
そうして生み出されたのが、迷い、葛藤し、弱さゆえに人を裏切っちゃう事もあるし、そんな自分に絶望したりもするヒロイン… つまり、現実にも存在し得る人間=篠宮優って事なんだと思います。
でも、この徹底した漫画世界に、ヒロインだけがやたらリアルだったり、人間味に溢れてたりしたら、逆に浮いてしまわないか? 極端な虚構と現実との差を埋めて、バランスをとりつつ、周囲の変なキャラ達wにも溶け込めるような、そんな若手女優がこの日本に存在するのか?
あっ! おい、一人だけいるじゃないか! 『デカワンコ』を観たか? 『君に届け』を観たか? 現実には有り得ない漫画キャラを、すぐ目の前に実在するかのように見せてしまう、ワケの分からない凄いのwがいるぞ!
そうして白羽の矢が立ったのが、我らが多部未華子ですよ。漫画キャラを現実世界に違和感なく存在させて見せた多部ちゃんなら、漫画世界にリアルな人間を違和感なく存在させる事だって出来るかも知れない。出来るとしたら彼女しかいない!ってワケです。
鉄の意志で人を信じ続けた神崎直と違って、篠宮優は弱さ(=普通)ゆえに自ら人を裏切っちゃう。で、人を裏切る事で自分自身が傷つき、その痛みに苦しんだからこそ、他の裏切り者達の痛みをも理解する。
それが最終的に、全員の心を一つにまとめちゃう。綺麗事じゃなくて、誰もが持ってる汚い部分、誰もが一度は味わった筈の痛み→共感→団結。これ、説得力ありますよね?
神崎直の真似は誰にも出来ないけど、篠宮優の真似なら出来るかも知れない。だから観客は感情移入して、自己投影して、一緒に泣く事だって出来ちゃうワケです。
でも、並みの女優さんなら、この漫画世界の中で浮いちゃって、恐らく陳腐な絵空事にしか出来なかった筈です。だから、この作品もまた、多部ちゃんがヒロインでなければ成立しない!
松田翔太くんがやたら多部ちゃんに感謝してるのは、そういう事だろうと思います。それがちゃんと解ってる翔太くんを、決して乳首呼ばわりしてはいけません。
まぁ、確かに、我々は多部ちゃんを愛してますから、作品にも自然と好意を持っちゃう傾向はありますw でも、決してそれだけじゃないって事が、これで分かって頂けましたかな?w
女神がまたもや、奇跡を起こしました。。。