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『デカワンコ新春SP』パリ編

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いやぁー、楽しかったですね。徹底的に楽しくて、これぞデカワンコ!としか言いようが無い作品でした。

中身が無さ過ぎる!とお怒りの方もおられるやも知れません。でも、そこはそれ、新春スペシャルですから。スターかくし芸大会みたいなもんですw

かつての長寿ドラマ、例えばデカワンコゆかりの『太陽にほえろ!』だって、正月の1発目は脱力系のエピソードである事が多かったですからね。

あるいは、ハード・アクション映画だった筈の『リーサル・ウェポン』が、シリーズを重ねる毎に脱力コメディー化して行った過程にもよく似てますw いずれにせよ、頭をカラッポにして楽しめば良いのであります。

ただし、TVシリーズを観ていなかった(ゆえに各キャラの設定を把握されてない)方には、その面白さが100%伝わらないネタが多かった、という問題点は、確かにあります(特に江戸時代パート)。

これも又、ファン・サービスを強く意識したシリーズ物、ならではの傾向ですね。私らファンにとっては嬉しい限りなのですが…

で、初めて『デカワンコ』に触れられた方にも本作の楽しさを解って頂けるように、『つばさ』レビューの形式でお伝えする事にしました。この形式はけっこう骨が折れるんですがw、番組視聴を強くオススメした手前もありますので、頑張りますw

☆実は、刑事ドラマですw

「ボンジュール・パリ!」

ホテルの窓を開け、ノートルダムの鐘に向かって朝の挨拶をする、ロリータ・ファッションに身を包んだ女の子。

休暇でパリを訪れた彼女は、警視庁刑事部捜査一課・第八強行犯捜査殺人捜査第13係の新米刑事、花森一子(多部未華子)です。本人もそう言ってますw しかし、本庁の捜査一課所属ですから、本来は相当なエリートである筈なのですが…w

初めて御覧になる方でも、これ位はご存じかと思いますが、なぜか彼女には警察犬に負けない程の鋭い嗅覚があり、その特技と名前の「一子」を引っ掛けたのが「ワンコ」というニックネームの由来です。

ちなみにロリータ・ファッションは捜査のための変装ではなく、彼女の趣味ですw いや、趣味を超えた、彼女の「生きざま」そのものと言えましょう。

誰に何と言われようが、自分が可愛いと思うから、着る。自分が好きでやってる事なんだから、奇異な眼で見られても全然平気。彼女のそんな生きざまに私は憧れるし、萌えますw

「ワンコ、パリは恋の町だよ」
観光しか頭に無さそうなワンコに、顔馴染みのカフェ店員(ヒゲ面w)がそう言いました。「ドキドキ!」とか言って、にわかにフレンチ男子の視線を気にし始めるワンコ。

これのどこが刑事ドラマなんだ!?とお思いの方、あるいは、まだこれが刑事ドラマだと思ってるのか?と呆れてる方もおられるでしょうけど、派手な銃撃戦で幕を開けた(今思えば嘘みたいw)TVシリーズ第1話が、どんだけ刑事ドラマだった事か!

暴力団に捜査情報を漏らし、その隠蔽のためにジャーナリストを殺害した容疑で、ワンコは尊敬する同僚刑事・ガラさんこと五十嵐刑事(佐野史郎)に泣く泣く手錠を掛ける…という、初回はそんな超ハードなストーリーでした。

警察内部の犯罪を暴くのは『太陽にほえろ!』はじめ、いにしえの刑事ドラマでも度々描かれてはいましたけど、レギュラーの刑事がいきなり殺人容疑で逮捕され、第2話以降は牢獄から出演するなんていうシビアな番組、私が記憶する限りでは存在しませんよw

それが回を追う毎にユル〜くなって、最終回に至っては半分以上を慰安旅行記で消化…しちゃってましたけどね、確かにw、でも間違いなく刑事ドラマなんです、これは。

☆パリでも、ノリ変わらずw
サントラ・タイトル「平穏のテーマ」のフレンチ風アレンジ・バージョンをバックに、パリの町を我々に紹介するワンコが「上野だとか表参道じゃない、リアル・パリ!」とか言ってるのは、前回のスペシャル『デカワンコちょっとだけリターンズ』で近場をパリと偽ってたからですw

この後に流れますが、オリジナルの「平穏のテーマ」はウクレレを基調にした文字通り呑気な曲で、『太陽にほえろ!』の楽曲を除けば『デカワンコ』BGM中で一番、私がお気に入りの曲です。スタッフさんもそうみたいで、使用頻度が飛び抜けて高い曲でもありますね。

さて、ウキウキとシャンゼリゼ通りを散歩するワンコですが、すれ違った男3人の、嗅ぎ慣れた匂いを察知して驚きます。

その男達とはワンコの同僚刑事、コマさんこと小松原(吹越満)と、キリさんこと桐島(手越祐也)、そしてデューク・タナカ(水上剣星)の三人なのでした。

インターポールの捜査に出張協力した帰りに観光しに来て、たまたま通りかかったとの事ですが、一人旅のワンコを冷やかしに寄ったのかも知れませんねw

巨漢のちゃんこ刑事=和田(石塚英彦)は急性なんとか(デュークの台詞が聞き取れないw)で入院中との事ですが、彼がやたら入院するのもTVシリーズからのお約束で、犯人を追いかけて5歩目ぐらいで靱帯損傷しちゃったw、石塚さんのリアル負傷がきっかけと思われます。

この時、キリが「伴さんもなったらしいですよ」って言いましたけど、脚本の伴一彦さんをネタにした楽屋オチと思われ、マニア以外には全く意味不明な台詞ですw

ヤナさんこと柳(大倉孝二)は出張捜査に参加中、地下鉄で財布をスラれ、パリ警察に被害届けを出すも言葉が通じず苦戦中。

そこにデブ… いや、ふくよかな黒人婦警が来た途端に眼を輝かせるのは、彼がいわゆる「デブ専」だからです。これは一応、江戸時代パートへの伏線になってますので、憶えて…おく程でもないかw

それと、コマさんがデュークの事を「でぇーく」と呼び、「デュークです!」「うるせーコノヤロー!」ってなやり取りがありますが、これもTVシリーズ第1話から脈々と続くお約束で、やはり江戸パートで活かされる事になります。

さて、オペラ座の前で一同は一旦解散しますが、この時にキリが「お前、やっぱりデートか?」とワンコの動向を気にします。

ワンコとキリは同世代で、コンビを組む機会も多い二人ですが、ドラマではこれまで恋の兆しすら描かれて来ませんでした。

でも原作マンガだとワンコは早くからキリを異性として意識しており、キリも徐々に…みたいな描写はあるんですよね。

今回はテーマが「恋」って事だから、その兆しを入れて来たのだと思われますが、原作とは真逆にキリの一方通行なのが可笑しいですねw ドラマ版はなぜか、原作とは真逆に描かれてる要素がやたら多いです。

☆いとしのレティシア

「可愛い! 日本人ですか?」

日本人の彼氏を持つと言うブロンドの美女・ レティシアがワンコに声をかけて来ます。多部ちゃんのロリータ姿は実際、パリの町で注目の的だったそうですね。

意気投合した二人は、レティシアが彼氏と出会った場所である、セーヌ川の遊覧船に乗り、「恋人たちの橋」に向かいます。レティシアはそこで彼氏と待ち合わせてるのですが…

「でも、最後のデートになるかも…」

国際恋愛を両親に反対されてるみたいですが、その恋人を彼女は「シゲ」と呼んでます。シゲと言えばワンコの同僚・重村(沢村一樹)も、そう呼ばれてるのですが…

「会うたびに嬉しくて、会えば切なくて、会えなきゃ悲しい、会わずにいられない…(by布施明)」

再びどこからともなく現れw、ワンコに恋とは何ぞやを語って聞かせる昭和男・コマですが、そこにボス=門馬係長(升毅)から国際電話が。

連続殺人事件発生につき即帰国を命じられ、同じくパリにいるのに連絡がつかない同僚・シゲさんを探し出すべく、ようやくワンコの嗅覚捜査が開始されます。

鼻の穴を広げて匂いを嗅ぎまくる、ワンコのヘン顔。既にタベリストだった方が、あの顔を初めて見た時、一体どんな心境だったでしょうか?w

今回のスペシャルにおいて、多部ちゃんが出まくった番宣の一つ『ZIP』で、司会の鈴木杏樹さんが「ヘンな顔してるのに可愛くて可愛くて、ずっと観てました!」って絶賛してましたね。

そう、多部ちゃんがやると下品に見えなくて、なぜだかめっぽう可愛いのです。花森一子の役が多部未華子以外の女優では有り得ない、その理由の一つですよね、これも。

ちなみに原作だと、ワンコがあの顔をする度に、それを見た人が「うわっ、ヘンな顔!」って、いちいち心の中で驚くのがお約束になってますw

さて、ワンコが動き出すこの場面で、ようやくメインタイトル『デカワンコ 新春スペシャル』が登場すると同時に、太陽にほえろ!メインテーマ'97リミックスのフレンチ風アレンジ・バージョンが流れます。

放映当日の朝にやってたスベシャル番宣は本編より後に観ましたから、私がこの曲をしっかり耳にしたのは、この瞬間が初めてでした。もうホント、鳥肌が立ちました。この曲はどんなアレンジを施してもカッコイイ、贔屓目抜きで不滅の名曲だと思います、ホントに。

☆トンネルを抜けると…
モンマルトルの丘から、テアトル広場へ。そこでシゲさんとレティシアの似顔絵を発見するワンコ。じゃあ、レティシアの恋人はやっぱり、あのシゲさんと同一人物なのか?

レティシアの待つ「恋人たちの橋」を目指して走るワンコ。ここでジーパン刑事のテーマ・リミックスの新バージョンも登場! この曲がかかると『太陽』世代は、誰もが条件反射的に全力疾走したくなるんですよね。いやホントにw

橋にはもう、レティシアはいない。彼女は彼氏と会えたら船に乗ると言ってました。ワンコもその船に乗り込むのですが…

船がゆっくり進み、トンネルを抜け、さらに橋の下を通ると… ワンコは、とんでもない場所に辿り着いてしまいます。常識では有り得ない、その場所とは一体!?

(江戸編へと続くw)

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