桐島刑事役の手越祐也くんが番宣で、『デカワンコ』を「今、日本で一番自由なドラマです」って評してました。
繋がりや辻褄を気にせずに、現場のノリを最優先するドラマ創りが、彼は好きで好きでたまらないそうです。その気持ち、すごくよく解ります。
私は高校時代から映画創りを続ける中で、脚本を書けば辻褄合わせに苦しみ、撮影現場じゃ画面の繋がりがおかしくならないよう「天気待ち」したり、通行人に頭を下げて退去してもらったり、上空を飛行機が通る度に中断を余儀無くされたり…
「ええい、しゃらくせぇ! 繋がりなんか、どーでもええわっ!!」って喚きたくなる瞬間が、何度もありました。本筋と関係ない事に時間を割かなきゃならないのが、とてもストレスになるんですよね。現場全体の勢いにも水を差されるし、私はそのテの「待ち」が大嫌いでした。
『デカワンコ』だって全く繋がりを無視して撮ってるワケじゃないにせよ、例えば第9話あたりで、同じ町内なのに片やピーカン、片や雪景色をバックにケータイで連絡取り合って「おい、こっちは雪降って来ちゃったよ」ってw
それぞれ撮影日が違うからなんだけど、『ジウ』みたいなシリアスなドラマには到底出来ない芸当です。さすがの『つばさ』でも、そこまでデタラメな事は出来ないのでは?w
何げにレギュラー・キャスト全員が売れっ子で、常に超タイトなスケジュールで撮られてる『デカワンコ』ですから、そうでもしないと乗り切れないっていう切実な裏事情が、世界観をどんどん緩める結果を生んだものと思われます。
今回のスペシャルは、そんな流れの果てに、行き着く所まで行っちゃったwというか、歯止めが効かなくなっちゃった、まさに連続物は生きものである事を証明したような、そういう作品だと私は思います。
そんなワケで、レティシアを探して駆け回るワンコが行き着いた場所は、なんと江戸時代の日本でしたw
☆生類憐みの令
「あっ、お犬様だ!」
駆け回る野良犬を見て、町民達が慌てて家屋の中に隠れます。下手に犬やその他の動物に関わると、牢獄行きになりかねないから。
そう、「生類憐みの令」が下された徳川綱吉の時代に、ワンコはやって来てしまったのでした。ワンコはある意味、お犬様の生まれ変わりみたいな女の子。犬と会話だって出来ちゃいます。
さて、そこに江戸町奉行の同心達が登場します。
「ボス!? キリさん!?」
先頭を走る男は門馬係長に、その片腕で「キリ形(平次)」と呼ばれる若者は桐島刑事にそっくりではありませんか! まぁ言うまでも無く、つまりボスとキリのご先祖様ってワケですね。
ここで流れる、軽快な三味線のリズムが楽しい「太陽にほえろ!メインテーマ'97リミックス」の江戸(というか津軽?)風アレンジ・バージョンに、私はまたもや鳥肌が立ちました。
このメロディーはこれまで、ロック、ジャズ、レゲエ、ヘビメタ等あらゆるアレンジでカバーされて来ましたけど、まさか三味線の演奏で聴ける日が来ようとは!w
その同心達が向かった先は、町医者・柳先生の家です。そう、デブ専・ヤナさんのご先祖様。犬を虐待し、死に至らしめた容疑が掛けられてるのですが…
ヤナさんと言えば、ワンコがボケた事を言うと容赦無しの頭突きを食らわせる、つまり虐待してる人って事で、こういう設定になったんでしょうか?w
彼がお犬様に毒薬を飲ませるのを見た目撃者までいるとの事で、柳先生は連行されちゃいます。
お手伝いとして柳邸に出入りする、ふくよかな女性・お琴(渡辺直美)は、ワンコの親友で交通課婦警の、琴美のご先祖様ですね。
ボス「ひっ捕らえろ!」
ワンコ「へっ、なんで?」
変な服装だから怪しい、というだけの理由で、ボスはワンコをも連行しようとします。とりあえず逃げたワンコが桶の中に隠れて「オーケー」って言ったのがダジャレだったとは、gonbeさんのブログを読むまで私は気づきませんでしたw
☆水戸黄門、復活!
逃げ惑うワンコを助けてくれたのは、ちゃんこ刑事のご先祖様・助さんと、コマさんのご先祖様・格さんでした。
江戸時代でもグラサン姿のコマさんですが、よく見るとフレームが竹みたいな素材で出来てて、芸が細かいw 素材の問題じゃないでしょうにw
「なんだ、その爪は? 流行り病か?」
↑コマ=吹越満さんのアドリブですが、ワンコの派手なネール(でしたっけ? 爪をデコレートするやつ)を指しての言葉です。この時代ですから奇異に見えるのは解るけど、病気って…w
さて、助さん格さんに連れられ、ワンコが入った屋敷にいた老人とは?
「総監?」
「相姦じゃと?」
↑私にはそう聞こえましたw 越後のちりめん問屋のご隠居らしいその人物は、警視総監(伊東四朗)のご先祖様で、言うまでもなく水戸光圀公その人なのでした。
折しも御本家『水戸黄門』が先日、その長い歴史に終止符を打ったばかりで、今日のNHK『クローズアップ現代』では時代劇滅亡の危機が報じられてました。
不景気=時代劇は製作費がかさむ、ってな理由もあるけど、購買欲の薄い老人層がメイン視聴者である時代劇を作っても、儲からないからスポンサーが降りちゃう等の現実問題もあるそうです。
韓国みたいに国がバックアップしない限り、本当に時代劇は滅亡しかねない勢いで減り続けており(民放ドラマではついに1本しか無くなっちゃった)、それは多くの職人が仕事を失うばかりか、日本の文化や所作などの伝統を残して行くツールを失う事をも意味する、とても深刻な問題でもあるんです。
私は大河ドラマぐらいしか時代劇は観ない人間だけど、それでも水戸黄門みたいにパロディーにし易い、誰もが知ってるキャラクターが無くなっちゃうのは淋しく思います。
今回『デカワンコ』で時代劇をやる事になったのも、そういうパロディーとしての楽しみ方も出来る娯楽時代劇へのエールだったり、みんなで見直そうよ!っていうメッセージが込められてるのかも知れないですね。
☆小僧ワンコ登場!
格さんがどこかに置き忘れた印籠(おいおいw)を、自慢の嗅覚で見つけ出したワンコは、ご隠居様の信頼を得て、一緒に柳先生の濡れ衣を晴らすべく捜査に乗り出します。
私は今回のレビューにあたって、「さぁ、いよいよ刑事ドラマの展開になって来ましたよ!」と繰り返し煽っといて、最後に「結局、捜査無しかよ!w」ってオチに持って行くつもりで書き始めたのですが、考えてみりゃこの江戸パートでしっかり、捜査、追跡、立ち回りと、刑事物でやるべき事は全部やってるんですよねw
で、ロリータ・ファッションだと江戸時代でなくても目立ち過ぎるって事で、ワンコは小僧の扮装をします。なぜ町娘とかじゃなくて小僧なのか? それは多分、コーディネートしたのが格さん=コマさんだからでしょうw
バッチリ変装したワンコですが、外に出てから約5秒後に、平次=キリに見つかって確保されちゃいますw それが、ワンコなのです。嗅覚以外に取り柄なしw
その頃、北町奉行所では門真ボスが、楽しそうに柳先生を拷問してました。ヤナさんの苦悶の声を聞いて興奮する、かなり変態なボスw
そんなボスが窓の外を見る際、ブラインドが無いのに(当たり前w)、指でブラインドに隙間を開けて覗き込む動作をするのは、言うまでもなく石原裕次郎さんのパロディーですね。言わば、エア裕次郎w
と言うより、裕次郎さんをパロった「ゆうたろう」氏をパロった現代の門真ボスを、さらに江戸時代の門真ボスがパロってるワケですw
☆江戸時代でも牢屋の中w
あっけなく捕まり、牢屋に放り込まれたワンコ。そこには、例えば蚊を殺しただけで逮捕されちゃったような、加害者と言うより、生類憐みの令による被害者達が、何人も閉じ込められてました。
その中にデューク・タナカのご先祖様もいて、「デュークじゃねぇ、おいらはでぇーく(大工)だ!」とか言うのは前回解説しました通り、コマさんがいつも嫌がらせで言う呼び方の裏返しですねw
そして、どうやら石川五右衞門らしい牢名主が、ガラさんのご先祖様みたいなんだけど、佐野史郎さんが扮装に凝り過ぎて、誰なんだかよく分かんないw
でもワンコには匂いで判っちゃう。嗅覚以外に取り柄なしって書きましたけど、嗅覚が鋭いってのは刑事として、実は物凄いメリットなんですよね。そこに目をつけた原作者・森本梢子さんは素晴らしいと思います。
「ガラさん、江戸時代でも牢屋に入ってるんですね!」
このワンコの台詞には笑いましたw 前回書きました通り、ガラさんはTVシリーズ第2話以降、ずっと刑務所暮らしなんです。
そこに、無理やり自白させられた柳先生が放り込まれて来ます。このままだと、先生は打ち首になっちゃう。
「私、ヤナさんの無実を証明します!」
ワンコは立ち上がり、身体の小ささ…って言うか細さを活かし、格子の隙間を抜け出しちゃいます。井上和香さんには出来ない芸当ですw
「いいか、鼻だけじゃねぇ。眼、耳、手、足、口、全部使って調べて調べて調べ尽くせ。考えるのは、その後だ」
五右衞門ガラさんのアドバイスは、現代のガラさんが第1話でワンコに言った台詞そのまんまですよね?
江戸でもワンコが、ジーパン刑事のテーマをバックに駆け回ります。そして柳邸に駆け込み、先生が使ってた薬草の匂いを嗅ぎ分け、何やらヒントを掴みます。
この時にサワリだけ流れる「嗅覚のテーマ」も、ワンコのキャラを象徴するような曲で、私は大好きです。
柳先生は弱った犬を治療しただけだった。お琴さんの証言も得て、ヤナさんの無実を確信したワンコですが、牢屋に戻ってみると先生は既に、打ち首が決まって連れ出された後でした。
ワンコは囚人達を解放しますが、なぜか自分の意志で牢屋に残るガラさんw でぇーくを含む囚人達を引きつれて、江戸の町をドタドタと走るワンコ。
走りながら、なぜか半笑いの多部ちゃんw こういう時、決まって多部ちゃんは半笑いなんですよね、いつも! 客観的に見るとちょっとマヌケな図である事を、彼女は本能的に分かってるんだと思います。クリエイター気質の女優さんなんですね、きっと。
打ち首寸前の柳先生を救うため、駆けつけたワンコ達、助さん格さん、さらに「風車の弥七」=シゲさんのご先祖様も加わって、門真一味と大乱闘。
もちろん、そこで「静まれ、静まれぃ! この紋所が目に入らぬか!?」を合い言葉に、ご隠居が水戸黄門としての正体を明かします。
「水戸、肛門!?」
↑ワンコの台詞、私にはこう聞こえましたw 多部ちゃんの口から「肛門」って単語をぜひ聞きたい!という、スタッフ一同が仕掛けた罠に違いありません、これはw
柳邸で見つけたヒントを元に、ワンコは見事、柳先生の無実を証明して見せました。しかし、それもこれも全て「生類憐みの令」という悪法が引き起こした事件です。
「今度ばかりは、堪忍袋の緒が切れました」
ついに本気になった黄門様ご一行と一緒に、ワンコは江戸城へと向かいます。そう、時の将軍・徳川綱吉を懲らしめる為に!
(東京編へと続くw)
繋がりや辻褄を気にせずに、現場のノリを最優先するドラマ創りが、彼は好きで好きでたまらないそうです。その気持ち、すごくよく解ります。
私は高校時代から映画創りを続ける中で、脚本を書けば辻褄合わせに苦しみ、撮影現場じゃ画面の繋がりがおかしくならないよう「天気待ち」したり、通行人に頭を下げて退去してもらったり、上空を飛行機が通る度に中断を余儀無くされたり…
「ええい、しゃらくせぇ! 繋がりなんか、どーでもええわっ!!」って喚きたくなる瞬間が、何度もありました。本筋と関係ない事に時間を割かなきゃならないのが、とてもストレスになるんですよね。現場全体の勢いにも水を差されるし、私はそのテの「待ち」が大嫌いでした。
『デカワンコ』だって全く繋がりを無視して撮ってるワケじゃないにせよ、例えば第9話あたりで、同じ町内なのに片やピーカン、片や雪景色をバックにケータイで連絡取り合って「おい、こっちは雪降って来ちゃったよ」ってw
それぞれ撮影日が違うからなんだけど、『ジウ』みたいなシリアスなドラマには到底出来ない芸当です。さすがの『つばさ』でも、そこまでデタラメな事は出来ないのでは?w
何げにレギュラー・キャスト全員が売れっ子で、常に超タイトなスケジュールで撮られてる『デカワンコ』ですから、そうでもしないと乗り切れないっていう切実な裏事情が、世界観をどんどん緩める結果を生んだものと思われます。
今回のスペシャルは、そんな流れの果てに、行き着く所まで行っちゃったwというか、歯止めが効かなくなっちゃった、まさに連続物は生きものである事を証明したような、そういう作品だと私は思います。
そんなワケで、レティシアを探して駆け回るワンコが行き着いた場所は、なんと江戸時代の日本でしたw
☆生類憐みの令
「あっ、お犬様だ!」
駆け回る野良犬を見て、町民達が慌てて家屋の中に隠れます。下手に犬やその他の動物に関わると、牢獄行きになりかねないから。
そう、「生類憐みの令」が下された徳川綱吉の時代に、ワンコはやって来てしまったのでした。ワンコはある意味、お犬様の生まれ変わりみたいな女の子。犬と会話だって出来ちゃいます。
さて、そこに江戸町奉行の同心達が登場します。
「ボス!? キリさん!?」
先頭を走る男は門馬係長に、その片腕で「キリ形(平次)」と呼ばれる若者は桐島刑事にそっくりではありませんか! まぁ言うまでも無く、つまりボスとキリのご先祖様ってワケですね。
ここで流れる、軽快な三味線のリズムが楽しい「太陽にほえろ!メインテーマ'97リミックス」の江戸(というか津軽?)風アレンジ・バージョンに、私はまたもや鳥肌が立ちました。
このメロディーはこれまで、ロック、ジャズ、レゲエ、ヘビメタ等あらゆるアレンジでカバーされて来ましたけど、まさか三味線の演奏で聴ける日が来ようとは!w
その同心達が向かった先は、町医者・柳先生の家です。そう、デブ専・ヤナさんのご先祖様。犬を虐待し、死に至らしめた容疑が掛けられてるのですが…
ヤナさんと言えば、ワンコがボケた事を言うと容赦無しの頭突きを食らわせる、つまり虐待してる人って事で、こういう設定になったんでしょうか?w
彼がお犬様に毒薬を飲ませるのを見た目撃者までいるとの事で、柳先生は連行されちゃいます。
お手伝いとして柳邸に出入りする、ふくよかな女性・お琴(渡辺直美)は、ワンコの親友で交通課婦警の、琴美のご先祖様ですね。
ボス「ひっ捕らえろ!」
ワンコ「へっ、なんで?」
変な服装だから怪しい、というだけの理由で、ボスはワンコをも連行しようとします。とりあえず逃げたワンコが桶の中に隠れて「オーケー」って言ったのがダジャレだったとは、gonbeさんのブログを読むまで私は気づきませんでしたw
☆水戸黄門、復活!
逃げ惑うワンコを助けてくれたのは、ちゃんこ刑事のご先祖様・助さんと、コマさんのご先祖様・格さんでした。
江戸時代でもグラサン姿のコマさんですが、よく見るとフレームが竹みたいな素材で出来てて、芸が細かいw 素材の問題じゃないでしょうにw
「なんだ、その爪は? 流行り病か?」
↑コマ=吹越満さんのアドリブですが、ワンコの派手なネール(でしたっけ? 爪をデコレートするやつ)を指しての言葉です。この時代ですから奇異に見えるのは解るけど、病気って…w
さて、助さん格さんに連れられ、ワンコが入った屋敷にいた老人とは?
「総監?」
「相姦じゃと?」
↑私にはそう聞こえましたw 越後のちりめん問屋のご隠居らしいその人物は、警視総監(伊東四朗)のご先祖様で、言うまでもなく水戸光圀公その人なのでした。
折しも御本家『水戸黄門』が先日、その長い歴史に終止符を打ったばかりで、今日のNHK『クローズアップ現代』では時代劇滅亡の危機が報じられてました。
不景気=時代劇は製作費がかさむ、ってな理由もあるけど、購買欲の薄い老人層がメイン視聴者である時代劇を作っても、儲からないからスポンサーが降りちゃう等の現実問題もあるそうです。
韓国みたいに国がバックアップしない限り、本当に時代劇は滅亡しかねない勢いで減り続けており(民放ドラマではついに1本しか無くなっちゃった)、それは多くの職人が仕事を失うばかりか、日本の文化や所作などの伝統を残して行くツールを失う事をも意味する、とても深刻な問題でもあるんです。
私は大河ドラマぐらいしか時代劇は観ない人間だけど、それでも水戸黄門みたいにパロディーにし易い、誰もが知ってるキャラクターが無くなっちゃうのは淋しく思います。
今回『デカワンコ』で時代劇をやる事になったのも、そういうパロディーとしての楽しみ方も出来る娯楽時代劇へのエールだったり、みんなで見直そうよ!っていうメッセージが込められてるのかも知れないですね。
☆小僧ワンコ登場!
格さんがどこかに置き忘れた印籠(おいおいw)を、自慢の嗅覚で見つけ出したワンコは、ご隠居様の信頼を得て、一緒に柳先生の濡れ衣を晴らすべく捜査に乗り出します。
私は今回のレビューにあたって、「さぁ、いよいよ刑事ドラマの展開になって来ましたよ!」と繰り返し煽っといて、最後に「結局、捜査無しかよ!w」ってオチに持って行くつもりで書き始めたのですが、考えてみりゃこの江戸パートでしっかり、捜査、追跡、立ち回りと、刑事物でやるべき事は全部やってるんですよねw
で、ロリータ・ファッションだと江戸時代でなくても目立ち過ぎるって事で、ワンコは小僧の扮装をします。なぜ町娘とかじゃなくて小僧なのか? それは多分、コーディネートしたのが格さん=コマさんだからでしょうw
バッチリ変装したワンコですが、外に出てから約5秒後に、平次=キリに見つかって確保されちゃいますw それが、ワンコなのです。嗅覚以外に取り柄なしw
その頃、北町奉行所では門真ボスが、楽しそうに柳先生を拷問してました。ヤナさんの苦悶の声を聞いて興奮する、かなり変態なボスw
そんなボスが窓の外を見る際、ブラインドが無いのに(当たり前w)、指でブラインドに隙間を開けて覗き込む動作をするのは、言うまでもなく石原裕次郎さんのパロディーですね。言わば、エア裕次郎w
と言うより、裕次郎さんをパロった「ゆうたろう」氏をパロった現代の門真ボスを、さらに江戸時代の門真ボスがパロってるワケですw
☆江戸時代でも牢屋の中w
あっけなく捕まり、牢屋に放り込まれたワンコ。そこには、例えば蚊を殺しただけで逮捕されちゃったような、加害者と言うより、生類憐みの令による被害者達が、何人も閉じ込められてました。
その中にデューク・タナカのご先祖様もいて、「デュークじゃねぇ、おいらはでぇーく(大工)だ!」とか言うのは前回解説しました通り、コマさんがいつも嫌がらせで言う呼び方の裏返しですねw
そして、どうやら石川五右衞門らしい牢名主が、ガラさんのご先祖様みたいなんだけど、佐野史郎さんが扮装に凝り過ぎて、誰なんだかよく分かんないw
でもワンコには匂いで判っちゃう。嗅覚以外に取り柄なしって書きましたけど、嗅覚が鋭いってのは刑事として、実は物凄いメリットなんですよね。そこに目をつけた原作者・森本梢子さんは素晴らしいと思います。
「ガラさん、江戸時代でも牢屋に入ってるんですね!」
このワンコの台詞には笑いましたw 前回書きました通り、ガラさんはTVシリーズ第2話以降、ずっと刑務所暮らしなんです。
そこに、無理やり自白させられた柳先生が放り込まれて来ます。このままだと、先生は打ち首になっちゃう。
「私、ヤナさんの無実を証明します!」
ワンコは立ち上がり、身体の小ささ…って言うか細さを活かし、格子の隙間を抜け出しちゃいます。井上和香さんには出来ない芸当ですw
「いいか、鼻だけじゃねぇ。眼、耳、手、足、口、全部使って調べて調べて調べ尽くせ。考えるのは、その後だ」
五右衞門ガラさんのアドバイスは、現代のガラさんが第1話でワンコに言った台詞そのまんまですよね?
江戸でもワンコが、ジーパン刑事のテーマをバックに駆け回ります。そして柳邸に駆け込み、先生が使ってた薬草の匂いを嗅ぎ分け、何やらヒントを掴みます。
この時にサワリだけ流れる「嗅覚のテーマ」も、ワンコのキャラを象徴するような曲で、私は大好きです。
柳先生は弱った犬を治療しただけだった。お琴さんの証言も得て、ヤナさんの無実を確信したワンコですが、牢屋に戻ってみると先生は既に、打ち首が決まって連れ出された後でした。
ワンコは囚人達を解放しますが、なぜか自分の意志で牢屋に残るガラさんw でぇーくを含む囚人達を引きつれて、江戸の町をドタドタと走るワンコ。
走りながら、なぜか半笑いの多部ちゃんw こういう時、決まって多部ちゃんは半笑いなんですよね、いつも! 客観的に見るとちょっとマヌケな図である事を、彼女は本能的に分かってるんだと思います。クリエイター気質の女優さんなんですね、きっと。
打ち首寸前の柳先生を救うため、駆けつけたワンコ達、助さん格さん、さらに「風車の弥七」=シゲさんのご先祖様も加わって、門真一味と大乱闘。
もちろん、そこで「静まれ、静まれぃ! この紋所が目に入らぬか!?」を合い言葉に、ご隠居が水戸黄門としての正体を明かします。
「水戸、肛門!?」
↑ワンコの台詞、私にはこう聞こえましたw 多部ちゃんの口から「肛門」って単語をぜひ聞きたい!という、スタッフ一同が仕掛けた罠に違いありません、これはw
柳邸で見つけたヒントを元に、ワンコは見事、柳先生の無実を証明して見せました。しかし、それもこれも全て「生類憐みの令」という悪法が引き起こした事件です。
「今度ばかりは、堪忍袋の緒が切れました」
ついに本気になった黄門様ご一行と一緒に、ワンコは江戸城へと向かいます。そう、時の将軍・徳川綱吉を懲らしめる為に!
(東京編へと続くw)