本来なら受け入れ難い内容でも、ここまで徹底してやられたら、むしろ爽快。『ショーガール』はそんな作品でしたが、もう1本、最悪なんだけどサイコーな映画をご紹介したいと思います。
『ショーシャンクの空に』『グリーンマイル』に続く、スティーウ゛ン・キング原作+フランク・ダラボン監督コンビの第3弾『ミスト』です。既に観られた方は、このタイトルを聞いただけで悲鳴を上げられるかも知れませんw
アメリカ郊外の平和な町を嵐が襲い、主人公は幼い息子を連れて、食料を買い溜めする為にスーパーマーケットへと出向きます。
スーパーは同じ目的で買い物に来たお客で賑わってるんだけど、そこに血まみれのオッサンが飛び込んで来る。
「霧の中に何かいる! みんな外に出るな!」
にわかに迫って来る正体不明の深い霧(ミスト)。オッサンの警告を無視して外に出た若者が、巨大な触手に捕まり、身体を真っ二つに引き裂かれちゃう。
どうやら霧の中には見た事もない巨大生物がいて、人間を片っ端から食ってるらしい… 主人公を含む町民達は、スーパーから出られなくなっちゃいます。
そのモンスター以外にも、夜になると巨大な蚊みたいな昆虫が大量に飛来したり、人体の中で繁殖する蜘蛛に襲われたりして、町民がどんどん殺されていく。
…とまぁ、そんなシチュエーションだけ聞けば、ありがちなモンスター・ホラーだと思われるかも知れません。実際、設定自体は今どき目新しいもんでもありません。
これは事前に知ってても差し支えないと思うので、少しネタばらししますと、アメリカ軍の科学者チームが異次元への扉を開けてしまい、あっちの世界の生物が大量に侵入して来ちゃったワケなんですね。
設定はそんな感じでB級テイストなんだけど、なにしろ脚本・監督があのフランク・ダラボン。超一流の映画作家ですから、見せ方、語り口が抜群に巧い!
まったく未知の生物が迫って来る恐怖感、臨場感もさる事ながら、スーパーに閉じ込められた人々の心理描写がとてもリアルなんですね。ホントにどこにでもいる平凡な庶民達で、誰もが持ってる心の闇を奥底に秘めてるワケです。
特に恐ろしいのが、ちょっと精神を病んでる、宗教かぶれのオバサンの存在です。この状況は神の怒りによるもので、誰か生け贄を差し出さなきゃ許されないとか言い出すんだけど、最初はみんなバカにして耳を貸さないワケです。
ところが状況が悪化して死の恐怖が迫って来る…つまり心理的に追い詰められるにつれ、オバサンを崇拝し始める人が出て来て、しまいには大半の人々がオバサンに扇動されて行っちゃう!
大勢の人が集まり、閉じ込められた時にどんな事が起こって来るか? モンスター以上に恐ろしいのは、追い詰められて理性を失った隣人と、実にありがちな集団心理であるという現実が、説得力をもって描かれてるもんだから、ほんとリアルに怖いワケです。
さて、ここまでなら単にウェルメイドなホラー映画です。それだけなら、今回あらためてレビューする気にはなってません。この作品が特別な存在である理由は、結末にあるんです。
これは是非、皆さんにも体験して頂きたいと思いますので、ネタばらしはやめときます。
私がこれまでの人生で観て来た、あらゆる映画やドラマ作品の中でも、これに勝るバッド・エンディングは無かったと思います。よくもまぁ、こんな残酷な結末を思いついたもんですよ、ボンボンダラボン、ダラボンボンは!w(原作とは違う結末らしいです)
あまりに悲惨過ぎて、しかも語り口が巧いゆえ我々はすっかり主人公に感情移入させられてるもんだから、もうねぇ、ホント笑っちゃいますよw
人間って、本当に極限まで追い詰められると笑うらしいけど、それをバーチャルで味わえるのがこの映画です。凄い。本当に凄いエンディングです。
いくら頭を絞っても、これ以上に悲惨な結末は思いつきません。ここまでやられるとねぇ、ホントに、むしろ爽快ですよ!w
映像的にグロい描写はありません。その手の悲惨さなら、誰でも思いつきます。そうではなく、あくまで精神的に、これ以上の地獄はあり得ないだろうっていう終わり方です。
どうですか、気になるでしょう?w バッド・エンドが苦手な方でも、ここまで徹底的にバッドだと、かえって楽しくなるかも知れませんよ? 責任は一切とりませんけどw
まぁ、感情移入が激しくて影響を受け易い、精神的に引きずっちゃうタイプの方にはオススメ出来ませんが、そうでない方には是非、お化け屋敷や絶叫マシーンにチャレンジするつもりで、この映画史に残るエンディングを体験して頂ければと思います。
念押ししますが、私は一切の責任を放棄しますw
『ショーシャンクの空に』『グリーンマイル』に続く、スティーウ゛ン・キング原作+フランク・ダラボン監督コンビの第3弾『ミスト』です。既に観られた方は、このタイトルを聞いただけで悲鳴を上げられるかも知れませんw
アメリカ郊外の平和な町を嵐が襲い、主人公は幼い息子を連れて、食料を買い溜めする為にスーパーマーケットへと出向きます。
スーパーは同じ目的で買い物に来たお客で賑わってるんだけど、そこに血まみれのオッサンが飛び込んで来る。
「霧の中に何かいる! みんな外に出るな!」
にわかに迫って来る正体不明の深い霧(ミスト)。オッサンの警告を無視して外に出た若者が、巨大な触手に捕まり、身体を真っ二つに引き裂かれちゃう。
どうやら霧の中には見た事もない巨大生物がいて、人間を片っ端から食ってるらしい… 主人公を含む町民達は、スーパーから出られなくなっちゃいます。
そのモンスター以外にも、夜になると巨大な蚊みたいな昆虫が大量に飛来したり、人体の中で繁殖する蜘蛛に襲われたりして、町民がどんどん殺されていく。
…とまぁ、そんなシチュエーションだけ聞けば、ありがちなモンスター・ホラーだと思われるかも知れません。実際、設定自体は今どき目新しいもんでもありません。
これは事前に知ってても差し支えないと思うので、少しネタばらししますと、アメリカ軍の科学者チームが異次元への扉を開けてしまい、あっちの世界の生物が大量に侵入して来ちゃったワケなんですね。
設定はそんな感じでB級テイストなんだけど、なにしろ脚本・監督があのフランク・ダラボン。超一流の映画作家ですから、見せ方、語り口が抜群に巧い!
まったく未知の生物が迫って来る恐怖感、臨場感もさる事ながら、スーパーに閉じ込められた人々の心理描写がとてもリアルなんですね。ホントにどこにでもいる平凡な庶民達で、誰もが持ってる心の闇を奥底に秘めてるワケです。
特に恐ろしいのが、ちょっと精神を病んでる、宗教かぶれのオバサンの存在です。この状況は神の怒りによるもので、誰か生け贄を差し出さなきゃ許されないとか言い出すんだけど、最初はみんなバカにして耳を貸さないワケです。
ところが状況が悪化して死の恐怖が迫って来る…つまり心理的に追い詰められるにつれ、オバサンを崇拝し始める人が出て来て、しまいには大半の人々がオバサンに扇動されて行っちゃう!
大勢の人が集まり、閉じ込められた時にどんな事が起こって来るか? モンスター以上に恐ろしいのは、追い詰められて理性を失った隣人と、実にありがちな集団心理であるという現実が、説得力をもって描かれてるもんだから、ほんとリアルに怖いワケです。
さて、ここまでなら単にウェルメイドなホラー映画です。それだけなら、今回あらためてレビューする気にはなってません。この作品が特別な存在である理由は、結末にあるんです。
これは是非、皆さんにも体験して頂きたいと思いますので、ネタばらしはやめときます。
私がこれまでの人生で観て来た、あらゆる映画やドラマ作品の中でも、これに勝るバッド・エンディングは無かったと思います。よくもまぁ、こんな残酷な結末を思いついたもんですよ、ボンボンダラボン、ダラボンボンは!w(原作とは違う結末らしいです)
あまりに悲惨過ぎて、しかも語り口が巧いゆえ我々はすっかり主人公に感情移入させられてるもんだから、もうねぇ、ホント笑っちゃいますよw
人間って、本当に極限まで追い詰められると笑うらしいけど、それをバーチャルで味わえるのがこの映画です。凄い。本当に凄いエンディングです。
いくら頭を絞っても、これ以上に悲惨な結末は思いつきません。ここまでやられるとねぇ、ホントに、むしろ爽快ですよ!w
映像的にグロい描写はありません。その手の悲惨さなら、誰でも思いつきます。そうではなく、あくまで精神的に、これ以上の地獄はあり得ないだろうっていう終わり方です。
どうですか、気になるでしょう?w バッド・エンドが苦手な方でも、ここまで徹底的にバッドだと、かえって楽しくなるかも知れませんよ? 責任は一切とりませんけどw
まぁ、感情移入が激しくて影響を受け易い、精神的に引きずっちゃうタイプの方にはオススメ出来ませんが、そうでない方には是非、お化け屋敷や絶叫マシーンにチャレンジするつもりで、この映画史に残るエンディングを体験して頂ければと思います。
念押ししますが、私は一切の責任を放棄しますw