この映画に百合の要素がある事は知ってましたが、予告編でコメディーっぽい印象を受けてたんで、ネタ程度にしか描かれてないだろうと勝手に思ってました。
観たら違ってましたね。これは本格的な百合映画ですよ! ただし、我らヘンタイ男が妄想する甘美な百合世界とは全然違います。ヘロデ王の娘=安藤モモコさんの第一回監督作品って事で、確かにこりゃ、女性にしか撮れない映画です。
満島ひかりファンは、ちょっと覚悟をして観なければなりません。下着姿や、お尻が見えるシャワーシーン、女子どうしのラブシーンは良い(むしろ大歓迎)としてw、アパートの和式トイレにお尻をつけてオシッコしたり、公園のトイレでタンポンを入れたり等、男としてはあまり見たくない生々しい描写が多々あります。
特に衝撃的だったのは、ワキ毛です。アンダーヘアを見せた女優はいっぱいいても、ワキ毛を大スクリーンに晒した売れっ子女優は数少ないでしょう。男が女性に対して抱く幻想を、ことごとく打ち崩してやろうっていう監督の狙いがハッキリ判ります。
だーがしかし! 世の中、女性のワキ毛に顔をしかめる男ばかりだと思ったら、そりゃ大間違いですぜ安藤さんw 女性読者の方にも是非、この機会にお知らせしておきたい!
私は性に目覚め始めた中学生時代に、同級生女子の制服(夏服)の隙間から見えたワキ毛に衝撃を受けて以来、女性のワキ毛がチラッと見えるシチュエーションに、興奮するとまでは言わないけど、ちょっとばかし萌えるようになっちまったのですw
いや、往年のAV女優・黒木香さんみたいにボーボーなのは駄目なんです。ちょっと処理をサボってうっすら生えて来た位がちょうどいい。要するに、思春期に初めて見た女性の秘部、その時のドキドキが刷り込みになって、今だに残ってるワケです。
例えば夏場、電車の座席に座ってて、目の前に女性が立ち、吊り革を持ったとしましょう。私はつい、彼女のワキの下をチラ見しちゃうのであります。で、それが綺麗に処理されてた日にゃあガッカリしちゃうワケですよw お前、余計なことすな!って、次の駅に着くまで説教してやった事もある位です(うそw)。
だから安藤さん、皮肉にもあんたは、俺を喜ばせただけに過ぎないんだぜ? …って、話が思いっきり横道に逸れてますけどw 皆さんどいつもこいつも、ホントにド変態ですね。
満島さんがつき合ってる彼氏ってのがまた、ロクでもない乳首チョメチョメ野郎で、ただ会って泊まってチョメチョメするだけの、惰性かつ空疎な日々。
心の隙間を埋める何かが欲しい… そんな時に出会ったのが中村映里子さん。男とか女とか関係ない、自分は「人」を見て好きになるだけ。周りからどう見られようが関係ない。
そんな中村さんは格好良いです。レズだ変態だとバカにする乳首チョメチョメ野郎にキンテキを食らわし「キンタマ付いてりゃ偉いのか、グローバルな世の中について来れないだけだろ、バーカ!」なんて啖呵を切る場面には拍手喝采です。
だから満島さんも彼女に惹かれ、男も女も関係ない心の繋がりに、隙間を埋めてくれる何かを見いだすのですが…
いざ同棲生活を始めると、自由奔放に見えた中村さんが、満島さんを束縛するようになっちゃう。「男だとか女だとか考えるから苦しくなるんだよ」って言ってた中村さんなのに、満島さんがちょっとでも男と関わると嫉妬する様になっちゃう。
幸せを感じたのは束の間だけで、二人の心はすれ違い、再び孤独で息苦しい毎日が始まる。で、二人はこれからどうなっちゃうの?っていう観客の気持ちを置き去りにしたまま、突き放すように映画は終わっちゃいます。
「満月は綺麗だけど、それは一日だけで後はずっと欠けてるんだよ。でも、欠けてる月だって綺麗かも」
「好きなものは、いっぱい食べちゃ駄目だよ、気持ち悪くなっちゃうから。少しずつ食べた方が幸せだよ」
↑例によってうろ覚えですがm(__)m、作者のメッセージはこれらの台詞にこめられてるかと思います。
心が満たされず、息苦しい毎日… それって誰でも同じで、普通の事なんだよと。たまにしか満たされないからこそ、その瞬間が幸せに感じられるんだよと。
人は不完全な生きもので、常にパズルのピース=カケラが抜け落ちてる。それを拾い集め、埋めていく為に、人は生きてるのかも知れない。
なかなか全部は埋まらないけど、一つ埋める度に歓びがあるんだから、また頑張って次のカケラを探そうよって、そういう事を言ってるんだと私は解釈しました。
それにしても満島さん、『悪人』『川の底からこんにちは』に続いて、本作でも心が満たされずに苦しむ「中の下」女を、実に自然に演じておられます。
特に『川の底から…』の前半と、本作の満島さんはよく似てます。優柔不断で流され易く、ダメ男に振り回されちゃうダメ女。これがまた妙にハマってるw
多部ちゃんにも一度、そういう役を演じてもらいたいですねw 一見、気が弱い『君に届け』の爽子でさえ、芯は強い女の子でしたから、多部ちゃんにとって未開拓な分野かと思います。
ダメ男に振り回される多部ちゃん… まぁ、玉木つばさにその傾向はありましたけどw、自分を持てないダメダメな多部未華子は、とても新鮮に見えるかも知れません。
PS. ずっと前にgonbeさんが本作をレビューされた時の疑問点=棒アイスを物凄くいやらしいしゃぶり方で食べる、中村映里子さんの場面ですが…
『鈴木先生』で同様の描写があった時、それは女子どうしでくっついてても本音は男が好きである事を暗示してると、私は解釈しました。
でも今回の中村さんはその真逆で、男に全く興味が無いからこそ、ああいうしゃぶり方を(そういうしゃぶり方だとは知らずに)平気でしちゃう、って事なのかも知れません。
ただし、彼女が真性のレズなのは見てりゃ判る事ですから、わざわざあんな表現を付け加える意味は、やっぱりよく解んないですね。
いや、しかし中村さんが男に対して嫉妬してたって事は、もしかすると実は『鈴木先生』と同じ意味なのかも? 変態さでは負けないつもりの私でも、そのへんの心理はやっぱ解んないですねぇ…
全体的に、男に対する蔑みの感情がこめられてる様に感じましたから、これも監督から男全般に対する、上から目線の嫌味…とも取れます。まぁホント、よく解んないけどw
観たら違ってましたね。これは本格的な百合映画ですよ! ただし、我らヘンタイ男が妄想する甘美な百合世界とは全然違います。ヘロデ王の娘=安藤モモコさんの第一回監督作品って事で、確かにこりゃ、女性にしか撮れない映画です。
満島ひかりファンは、ちょっと覚悟をして観なければなりません。下着姿や、お尻が見えるシャワーシーン、女子どうしのラブシーンは良い(むしろ大歓迎)としてw、アパートの和式トイレにお尻をつけてオシッコしたり、公園のトイレでタンポンを入れたり等、男としてはあまり見たくない生々しい描写が多々あります。
特に衝撃的だったのは、ワキ毛です。アンダーヘアを見せた女優はいっぱいいても、ワキ毛を大スクリーンに晒した売れっ子女優は数少ないでしょう。男が女性に対して抱く幻想を、ことごとく打ち崩してやろうっていう監督の狙いがハッキリ判ります。
だーがしかし! 世の中、女性のワキ毛に顔をしかめる男ばかりだと思ったら、そりゃ大間違いですぜ安藤さんw 女性読者の方にも是非、この機会にお知らせしておきたい!
私は性に目覚め始めた中学生時代に、同級生女子の制服(夏服)の隙間から見えたワキ毛に衝撃を受けて以来、女性のワキ毛がチラッと見えるシチュエーションに、興奮するとまでは言わないけど、ちょっとばかし萌えるようになっちまったのですw
いや、往年のAV女優・黒木香さんみたいにボーボーなのは駄目なんです。ちょっと処理をサボってうっすら生えて来た位がちょうどいい。要するに、思春期に初めて見た女性の秘部、その時のドキドキが刷り込みになって、今だに残ってるワケです。
例えば夏場、電車の座席に座ってて、目の前に女性が立ち、吊り革を持ったとしましょう。私はつい、彼女のワキの下をチラ見しちゃうのであります。で、それが綺麗に処理されてた日にゃあガッカリしちゃうワケですよw お前、余計なことすな!って、次の駅に着くまで説教してやった事もある位です(うそw)。
だから安藤さん、皮肉にもあんたは、俺を喜ばせただけに過ぎないんだぜ? …って、話が思いっきり横道に逸れてますけどw 皆さんどいつもこいつも、ホントにド変態ですね。
満島さんがつき合ってる彼氏ってのがまた、ロクでもない乳首チョメチョメ野郎で、ただ会って泊まってチョメチョメするだけの、惰性かつ空疎な日々。
心の隙間を埋める何かが欲しい… そんな時に出会ったのが中村映里子さん。男とか女とか関係ない、自分は「人」を見て好きになるだけ。周りからどう見られようが関係ない。
そんな中村さんは格好良いです。レズだ変態だとバカにする乳首チョメチョメ野郎にキンテキを食らわし「キンタマ付いてりゃ偉いのか、グローバルな世の中について来れないだけだろ、バーカ!」なんて啖呵を切る場面には拍手喝采です。
だから満島さんも彼女に惹かれ、男も女も関係ない心の繋がりに、隙間を埋めてくれる何かを見いだすのですが…
いざ同棲生活を始めると、自由奔放に見えた中村さんが、満島さんを束縛するようになっちゃう。「男だとか女だとか考えるから苦しくなるんだよ」って言ってた中村さんなのに、満島さんがちょっとでも男と関わると嫉妬する様になっちゃう。
幸せを感じたのは束の間だけで、二人の心はすれ違い、再び孤独で息苦しい毎日が始まる。で、二人はこれからどうなっちゃうの?っていう観客の気持ちを置き去りにしたまま、突き放すように映画は終わっちゃいます。
「満月は綺麗だけど、それは一日だけで後はずっと欠けてるんだよ。でも、欠けてる月だって綺麗かも」
「好きなものは、いっぱい食べちゃ駄目だよ、気持ち悪くなっちゃうから。少しずつ食べた方が幸せだよ」
↑例によってうろ覚えですがm(__)m、作者のメッセージはこれらの台詞にこめられてるかと思います。
心が満たされず、息苦しい毎日… それって誰でも同じで、普通の事なんだよと。たまにしか満たされないからこそ、その瞬間が幸せに感じられるんだよと。
人は不完全な生きもので、常にパズルのピース=カケラが抜け落ちてる。それを拾い集め、埋めていく為に、人は生きてるのかも知れない。
なかなか全部は埋まらないけど、一つ埋める度に歓びがあるんだから、また頑張って次のカケラを探そうよって、そういう事を言ってるんだと私は解釈しました。
それにしても満島さん、『悪人』『川の底からこんにちは』に続いて、本作でも心が満たされずに苦しむ「中の下」女を、実に自然に演じておられます。
特に『川の底から…』の前半と、本作の満島さんはよく似てます。優柔不断で流され易く、ダメ男に振り回されちゃうダメ女。これがまた妙にハマってるw
多部ちゃんにも一度、そういう役を演じてもらいたいですねw 一見、気が弱い『君に届け』の爽子でさえ、芯は強い女の子でしたから、多部ちゃんにとって未開拓な分野かと思います。
ダメ男に振り回される多部ちゃん… まぁ、玉木つばさにその傾向はありましたけどw、自分を持てないダメダメな多部未華子は、とても新鮮に見えるかも知れません。
PS. ずっと前にgonbeさんが本作をレビューされた時の疑問点=棒アイスを物凄くいやらしいしゃぶり方で食べる、中村映里子さんの場面ですが…
『鈴木先生』で同様の描写があった時、それは女子どうしでくっついてても本音は男が好きである事を暗示してると、私は解釈しました。
でも今回の中村さんはその真逆で、男に全く興味が無いからこそ、ああいうしゃぶり方を(そういうしゃぶり方だとは知らずに)平気でしちゃう、って事なのかも知れません。
ただし、彼女が真性のレズなのは見てりゃ判る事ですから、わざわざあんな表現を付け加える意味は、やっぱりよく解んないですね。
いや、しかし中村さんが男に対して嫉妬してたって事は、もしかすると実は『鈴木先生』と同じ意味なのかも? 変態さでは負けないつもりの私でも、そのへんの心理はやっぱ解んないですねぇ…
全体的に、男に対する蔑みの感情がこめられてる様に感じましたから、これも監督から男全般に対する、上から目線の嫌味…とも取れます。まぁホント、よく解んないけどw