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『アイアンマン』

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『アベンジャーズ』予習の第2弾です。『アイアンマン2』は確かこのブログでレビュー済みだと思いますので、1作目を中心に。これはねぇ、超オススメです。

『アイアンマン』には色んな魅力が詰まってるんだけど、まず第一に挙げたいのは主人公=トニー・スタークのキャラクターです。

大手軍需企業の社長にして天才発明家なんだけど、女たらしの軽薄オヤジで、ナルシストの目立ちたがり屋。おおよそ正義のヒーローには向いてないキャラで、そこが何より面白い。

演じるロバート・ダウニー・Jr.がまた、一世一代のハマリ役で、ヒーロー映画にあまり興味が無い方でも、スターク社長のキャラとダウニー・Jr.の演技を観るだけで、充分に楽しめるかと思います。

そんな社長がアフガニスタンで自社の兵器を売り込み中、テロ組織に拉致され、新型ミサイルの製造を強要されます。

社長は仕方なく従うフリをしながら、ありあわせの材料で自分用のパワードスーツをこっそり製作、それを身にまとってテロリスト達を蹴散らし、脱出に成功しちゃう。

この第1作前半の展開が実にスリリングかつ痛快で、協力してくれた科学者の犠牲にはホロっと泣かされるし、もう抜群に面白い! このくだりがあまりに面白すぎて、後半の展開や続編が(充分面白いのに)物足りなく感じちゃうくらいw

まるで『仮面ライダー』と『マジンガーZ』を足したような筋立てでもあり、もしかするとこのシチュエーション、アメリカ人よりも日本人(の中年男)の方が燃えるんじゃないでしょうか? 少なくとも私は鳥肌が立ちました。

で、この急ごしらえのパワードスーツを原型にして、スターク社長は最先端のハイテク技術で改良を重ねていく。「アイアンマン」とは、普通の人間である社長が、自作のパワードスーツを身にまとった状態を指す名称なんです。

また社長は、テロ組織に拉致され利用されかけた時、自社が開発した兵器で一般の人達が犠牲になる姿を目の当たりにし、その技術を今後は平和の為に使う事を決意。以後、戦争目的でアイアンマンの技術を狙う敵と戦う事になって行きます。

本作第二の魅力は、段階を経て改良されていくアイアンマンのメカ描写です。これも乗り物や武器が大好きな男子、殊にロボット・アニメに馴染みが深い日本人(の中年男)には、実にたまんないものがあります。

特に、第2作で登場した携帯用のアイアンマン・スーツ! 社長が旅行先で敵に襲われ、絶体絶命の場面で、一見普通のスーツケースが変形してアイアンマンになっちゃう。これにも鳥肌が立ちました。

第三の魅力は、社長秘書=ペッパー・ポッツ(グウィネス・パルトロー)とスターク社長との微妙な関係です。明らかに惹かれ合ってるんだけど、お互い仕事上の関係から一歩を踏み出せないでいる奥ゆかしさ。

そのペッパーがまた、控えめでありつつ常に社長を心配する、ちょっと古風なキャラなのが逆に新鮮なんですよね。社長の女たらしっぷりとの対比も可笑しいw

ただし第2作になると、二人は長年の夫婦みたいな雰囲気になって、ペッパーも言いたいことを臆せずに主張する、今風のヒロイン像に成長しちゃった。私としては残念でしたね。強いヒロインはもう見飽きました。

そう言いながら全く矛盾したこと書きますけどw、第2作から登場した新任の秘書=ナタリー・ラッシュマン(スカーレット・ヨハンソン)がまた、べらぼうに強いんだけどセクスィーで良いんです! 萌えますw

その正体は「アベンジャーズ計画」を秘密裏に進める組織のエージェント「ブラック・ウィドウ」で、彼女も『アベンジャーズ』で大活躍する模様です。

ブラック・ウィドウには特殊な装備も超能力も無く、鍛え抜かれた射撃や格闘のスキルのみが武器で、それがこのスーパーヒーロー映画の中だと、かえって異色の彩りになるんですよね。

かように『アイアンマン』シリーズにも『アベンジャーズ』への布石が敷かれまくってます。でも、それを抜きにして『アイアンマン』は、単体だけで観ても抜群に面白いです。

原作は、数あるマーベル・ヒーローの中でも比較的地味な存在だったそうで、それが現代映画ならではの映像表現と奇跡のキャスティングで、『アベンジャーズ』のポスター・ビジュアルでもセンターに立つほどの大ヒット作になっちゃった。いやはや分かんないもんです。

このブログの読者さんで『アベンジャーズ』に興味がある方は少ないかも知れませんが、この『アイアンマン』だけは特別にオススメしたいです。面白さは絶対保障します。

ちなみに第1作の敵役はジェフ・ブリッジス、第2作はミッキー・ロークで、名だたる名優・怪優たちが楽しそうに悪を演じてるのも、アメコミ映画の大きな魅力ですね。

『マイティ・ソー』

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もうちょい『アベンジャーズ』について補足しますと、この超人ユニットはマーベル・コミックスのヒーロー限定なので、ライバル出版社=DCコミックス出身のスーパーマンやバットマンが加わらないのは仕方がない。それは前述の通りです。

じゃあ、同じマーベルのヒーローであるスパイダーマン、X-MEN、ファンタスティック・フォーは、なぜ『アベンジャーズ』に参加しないのか?

それはマーベルが、随分と前に映画化権を他社に売り渡しちゃったからなんです(公開中の『アメイジング・スパイダーマン』も他社作品)。それまでマーベルは、コミックの映画化に対して消極的だったみたいです。

だけど、その売っぱらった3タイトルが予想を超えて大ヒット、それを見て慌てた…のかどうか知らないけど、マーベルは自社での映画化を開始、その第1弾が『アイアンマン』だったワケです。

『アベンジャーズ』計画は最初からあったものの、『アイアンマン』がヒットしなければ白紙になってたかも知れません。それが全て理想通りに進み、結果は『タイタニック』の記録を破るスーパーヒットですから、マーベルも笑いが止まらないでしょう。

これで『アベンジャーズ2』はもちろん、それぞれ単体のシリーズも続行は確実。だけど、そこにスパイダーマンやファンタスティック・フォーがいないのは、ちょっと淋しいですね。権利を買い戻さない限り、アベンジャーズにスパイダーマン達は参加出来ません。

ただしX-MENに関してだけは、代わりにSEX-MENが参入しますので大丈夫かと思われます。まぁ、嘘ですw(ちょめちょめ)

さて『マイティ・ソー』ですが、我々日本人には全く馴染みのないヒーローですよね? だからって事でもないでしょうが、ヒロインは多部ちゃんも大好きなナタリー・ポートマン、ソーの父にアンソニー・ホプキンス、『アベンジャーズ』で本格的に活躍する「ホークアイ」のジェレミー・レナーも顔を出すほか、なんと浅野忠信もソーの側近として登場、おまけに監督はケネス・ブラナーという無駄に豪華な布陣w

実際、浅野忠信くんはビックリするくらい見せ場が無くて、いくら何でも気の毒でした。主役のソー=クリス・ヘムズワースをとにかく前面に押し出した作りで、他の人らは背景みたいなもんでしたね。

だから、これもやっぱり『アベンジャーズ』の壮大な予告編と言わざるを得ません。事実、アベンジャーズ計画を進める組織「シールド」の出番が、他の作品よりかなり多かったし。

要するにこれは、『アイアンマン』から『アベンジャーズ』までの全作が、一つの連続シリーズなんですよね。注意深く観てると、細かい部分が巧みにリンクして影響を与え合ってるし。

しかしその中でも『マイティ・ソー』の世界観は異質です。何しろ、ソーって奴は北欧神話に出てくる神様の一人なんですw

本作では彼らを異星人か異次元人と解釈してて、太古に悪の異星人(or異次元人)から地球を守った事があり、それで人々が彼らを神様と呼ぶようになった、みたいな話になってます。

だけど雷神ソーは神の国でやんちゃばかりする暴れん坊で、堪忍袋の緒が切れた父=王様から神としてのパワーを取り上げられ、地球に放り出されちゃった。

そんなソーが地球で、ナタリーと恋に落ちたりなどしながら徳を学び、神としてのパワーを取り戻すまでが描かれてます。

前述の通り、とにかくソーのキャラクター&演じるクリス・ヘムズワーズの魅力を押し出した作りになってますので、観ると彼を好きにならずにはいられませんw

暴れん坊だけど気は優しく、純粋なハートを持ってて、笑うと可愛いw 例えが古くて申し訳ないですが、クロコダイル・ダンディーにブラッド・ピットのワイルドさをブレンドしたような感じでしょうか。

『アイアンマン2』のラストに、ニューメキシコの砂漠で発見された謎のハンマーがチラッと映りましたが、あれはソーが神の国から放り出された際に一緒に落ちてきた物で、神のパワーを象徴する武器です。

あと、本作の敵役となるソーの義弟=ロキが、『アベンジャーズ』でも地球を壊滅の危機に追い込むメインの敵になる模様ですので、予習としてはこれが、実は一番外せない作品かも知れません。

『刑事貴族』

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『太陽にほえろ!』が15年の歴史にピリオドを打ち、以降『ジャングル』『NEWジャングル』『もっとあぶない刑事』『ハロー! グッバイ』と続いた、金曜夜8時=日テレ伝統の刑事ドラマ枠。

そのラストを飾ったのが『刑事貴族』シリーズでした。日テレ+東宝製作による『太陽』の血を引く最後の刑事ドラマでもあり、フィルムで撮られた連続ドラマとしても最終グループに入るかと思います。

先々週からCSのファミリー劇場で放映が始まりました。観るのは本放映以来で、約20年ぶり。『太陽』や『西部警察』に感じる懐かしさとは違って、私の中では一つの時代の終焉を象徴する番組ですね。

主演は舘ひろし。『西部』『あぶ刑事』を経て、ちょっと大人の役者にシフトしようとしてた時期で、いつも通りの刑事役をいつも通りに演じてるように見えてw、実はいくつかの変化が見られます。

まず、バイクに乗らない事。代わりにボロボロのムスタングを乗り回すという、むしろバイクより派手になってる気がしないでもないけどw、なかなか渋いです。

ファッションもアルマーニだか何だかのダブルスーツをやめて、普通の高級スーツwを着用。さらに『西部』からのトレードマークだった二丁拳銃を廃止、ホルスターも胸から腰に移動しました。

そうやって形から入るのが舘さんらしくて微笑ましいのですがw、ドラマの内容もよりシリアスなハードボイルド・タッチになって、無駄口は一切叩きません。

舘さんご自身はコメディーも人情ドラマも自分には合わないと思ってて、数ある出演作の中でも『刑事貴族』が一番、肌に合っててお気に入りなんだそうです。

そして紅一点の女刑事に黒木瞳。宝塚歌劇の娘役出身で線が細いイメージだけど、なかなかどうして堂々たる刑事っぷり、カッコイイです。舘さんと互いに異性を意識した関係も、大人のムード作りにひと役買ってます。

猪突猛進型の典型的熱血刑事に、当時脂が乗ってた布施博。この布施さんとは後に『GUN CRAZY episode3』という映画の撮影でご一緒しました。

その時も刑事役で、犯人逮捕の芝居なんか手慣れたもんでしたが、もう身体がついて来ないんだと言って笑っておられました。笑うと五木ひろしの眼になるのがチャームポイントですねw

新米刑事にシブがき隊のフッくんこと布川敏和。刑事物における「ジャニーズ枠」のハシリとも言えますが、いつもドジ踏んで仲間の足を引っ張るダメっぷりには、かえって好感が持てました。

ベテラン枠に、先日亡くなられたばかりの地井武男さん。『太陽』のトシさんと同じポジションながら、サボる時はサボるしやたら愚痴っぽい、口うるさい等の人間味が加味されたキャラクターでした。

そしてボスが松方弘樹。もし『太陽』があのまま続いてたら、松方さんがこんな感じでボス役を継承されたんだろうなぁと感じさせる、まさにそのまんまな役どころ。

でも私は個人的に、松方さんのボス役はどうも肌に合わなかったです。どこか少年の面影を残してた裕次郎さんや渡さんと違って、松方さんには大人の嫌らしさが充満してる感じがして…w 裕次郎さん的な芝居がシラジラしく見えちゃったんですよね。

あと、イケメンの若手刑事が二人いるんだけど、なぜかこの二人、いつも「いるだけ」でロクに台詞も喋らせてもらえない。ただ人数合わせの為に「いるだけ」で可哀相な気もするけど、まぁイケメンだからどーでもいいですw

第1話の2時間スペシャルには寺尾聰さんも他署の刑事役で参加しており、舘さんと『西部』以来の名コンビぶりが見られましたが、中盤であっけなく殉職。オープニングタイトルにちゃんとレギュラーとして出てましたから、これには意表を突かれた視聴者も多かったかと思います。(私はTVガイドの記事で知ってましたw)

刑事ドラマがすっかりコメディー化してたあの当時、あくまでシリアスな集団刑事物としてスタートした『刑事貴族』。『あぶ刑事』ファンだった友人は「真面目すぎてつまらん」とか言って切り捨ててましたけど、私は好きでしたね。

やっぱ人の生命を扱うドラマですから基本的には真面目であるべきだし、どっしり構えたボスがいて、ベテラン、中堅、若手、紅一点がいるスタンダードな集団物スタイルが、私には一番しっくり来るんですよね。

ただし、それも役者次第。一匹狼の刑事が似合う最後のアクション俳優・舘ひろしがいればこそ成立する世界だし、文句言いつつも松方さんには、ボスとしてのオーラがちゃんとありました。

現存の俳優では、もうこんなドラマは成立しないでしょう。ましてフィルム撮影も出来ない、街中の銃撃戦やカーチェイスも許されない現状ですから、もはや幻の世界ですね。だからやっぱり、懐かしいです。

ちなみに舘さんは石原プロ作品主演の為、『刑事貴族』は半年で降板。その後は郷ひろみ、水谷豊と主演が引き継がれて行きます。

郷さんは歌手としてあれだけのオーラを放つ人なのに、刑事役となると意外に地味で、正直つまんなかったです。根が生真面目なんでしょうね。

その点、水谷さんの存在感と独自性は追従を許さないものがあり、『刑事貴族』はすっかり軽妙酒脱な水谷カラーに染まって行きました。

それはそれで楽しかったけど、私としてはやっぱ、最初の舘ひろしバージョンが一番良かったです。刑事物はやっぱ、拳銃がサマになるスターがいてナンボですよ!

『浪花少年探偵団』#06

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前回に続いて血なまぐさい事件は起きず、教師としてのしのぶセンセの成長が、じっくりと描かれましたね。私はねぇ、泣きましたよw

しかしこうなると刑事達の出る幕は無く、どうするのかと思ったら、お母さん繋がりで勝手にしのぶセンセ宅に押し掛け、タコ焼きを食うというw

もはや毎度の恒例になりつつありますが、確実に笑わせてくれるのが凄いなぁ… 松坂さんと段田さん、ベテラン二人の無邪気さに癒されつつ、その円熟の芝居に惚れ惚れします。

それを尻目に一人悩んだり推理を巡らしたりする、しのぶセンセの図もお馴染みになって来ました。そういや小池くん、ドサクサにまぎれてしのぶセンセに抱きついてましたけど、今度やったら乳首と呼ばせてもらうからなw

今回もいろんな表情を見せてくれた多部ちゃんですが、特に保護者面談の場面が素晴らしかったですよねw 「地味な顔」呼ばわりされた時の、あの微妙かつ絶妙な顔の動き! もう、真骨頂!w

その後もさんざんコケにされ、爆発寸前になりつつもグッと堪える、あの鼻の穴の膨らみ具合w 既に『デカワンコ』で証明済みだけど、ああいう顔をしても下品にならず、不自然にも見えない。これも多部未華子にしか出来ない芸当です。

なおかつ、すぐにキレちゃうしのぶセンセの短気ぶりがこれまで再三描かれて来ただけに、生徒の為に耐える彼女の姿にはグッと来ました。

学校が舞台になってる以上、イジメの問題は描かれて然るべきなんだけど、妙にタイムリーなネタになっちゃいましたね。

でも、それに跳び箱の事故を絡めて、前任教師とイジメっ子、イジメられっ子、その両親との複雑な関係が解き明かされて行く作劇が、無理のない流れでホントに見事でした。

で、その問題を解決する事によってイジメっ子とイジメられっ子が和解し、二人の成長ぶりがまた跳び箱によって描かれる。

演じる子役達がまた良いんですよね。このドラマでは、地味な風貌の子役ほど、実に良い仕事をしてます。そこにまた、創り手達の真摯な姿勢が伺えますよね。人気子役をでっち上げて視聴率を稼ごうなどと、あざとい事は決してしない。

そこが、数字の面だけで言えば、この番組の弱点と言えるかも知れません。やり方がまっとう過ぎて、退化した日本人の幼稚な感性では、その良さになかなか気づけない。

だからって、それに合わせてあざとい仕掛けを取ってつける事が、創り手の努力だとは断じて私は思いません。このドラマには最後まで、今のまっとうさを貫いて欲しい!

と言っても、とっくに全ての撮影が終了してますから、このドラマに関しては下手なテコ入れを心配する必要はありません。我々にとって、それはすごくラッキーな事だと思います。

願わくば、オリンピック観戦に飽きた人達がこのドラマを観て、まっとうな番組創りの素晴らしさに一人でも多く気づいて頂きたいもんです。5〜6%ではやっぱり淋しいですよ。

逆に、その5〜6%に入ってる自分を誇りに思う事も出来ますけどね。でも私は日本人を愛し、この国の明るい未来を心から願っているからこそ、もっと多くの人々と、この幸せを分かち合いたいのですよ。

いやぁーホントホント。ああチョメチョメw

『インクレディブル・ハルク』

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『アベンジャーズ』予習のトリは、超人ハルクです。昔、TVドラマ版が日本でも放送されてましたから、実は一番馴染みのあるキャラクターなんですよね。と言っても私は観たこと無かったですが…

第二次世界大戦中にキャプテン・アメリカを生み出した「スーパー・ソルジャー計画」を密かに再開する米軍。その研究に参加してた科学者ブルース・バナーは、自ら実験台になって失敗し、怒りで心搏数が上がると怪物ハルクに変身するようになっちゃう。

バナーの血液を採取すれば、怪物兵士を量産出来るってんで、米軍の過激派がバナーを狙う。そして何だかんだあって、追跡隊の隊長がハルクを凌ぐ怪物と化して街を破壊、恋人や市民を守る為にハルクが立ち上がる。

映画化は二度目とあって(一度目のは無かった事にされてますw)、ハルク誕生のいきさつはオープニング・タイトルの中で手際良く説明され、本編はバナーの逃亡劇からバトルへとトントン拍子に進みます。

お陰で退屈しないし、『アベンジャーズ』の長い予告編みたいな印象も、本作に限っては薄いです。だから面白かったんだけど、好きかどうかと聞かれたら、うーん、微妙…

主人公は怪物になりたくてなってるワケじゃなく、出来れば普通のオッサンに戻りたいと願ってる。当然、闘いたくないのに闘う羽目になっちゃう、これは悲劇なんです。(心搏数が上がるとヤバイから、チョメチョメも出来ない!←ほんとにそんな場面がありましたw)

だからヒーロー物って言うよりは『フランケンシュタイン』とか狼男、蝿男みたいなモンスター物に近いですよね。カタルシスは無いんです。

私はやっばり、格好良いヒーローが悪党どもを殴ったり蹴ったり皆殺しにしたりする映画が好きですから、悲愴感は無い方がいいです。出来ればチョメチョメもしたいです。

それと本作の場合、クライマックスは怪物(CG)vs 怪物(CG)になっちゃいますから、感情移入はしづらいですねぇ…

ましてや今回、立て続けにCGを駆使したヒーロー・バトル映画ばっかり4本も観て、さすがにゲップが出そうです。続けて観るもんじゃないですねw

とは言え、主演がエドワード・ノートン、ヒロインにリウ゛・タイラー、敵役にティム・ロスと、キャストは相変わらず豪華ですから、観る価値は充分にあるかと思います。

キャストと言えば、エドワード・ノートンは製作側とゴタゴタがあって『アベンジャーズ』を降りちゃった模様です。『アベンジャーズ』の為に創られた本作なのに、何をやっちゃってるのやらw(代役はマーク・ラファロ)

ともあれ、これにて予習は完了です。総括しますと、『アイアンマン』以外の3作はやっぱ、単体では物足りないなぁと。いや、どれも良く出来てて、普通に面白かったんだけど…

そう、アメコミ映画って普通こんなもんなワケで、『アイアンマン』が普通じゃなかっただけの話。それと『スーパーマン2』『スパイダーマン2』そして毛色は違うけど『キック・アス』が、アメコミ映画としては飛び抜けて面白かったですね。後はだいたい似たような印象です。

ちなみに公開中のバットマンとスパイダーマンそれぞれの新作には、あんまり興味が沸きません。どっちも、いくらなんでも私は飽きました(レンタルで観ますけど)。

『アベンジャーズ』はまず『アイアンマン』番外編として楽しみだし、4作の豪華キャストが一堂に介するオールスター映画としても非常に期待出来ます。

ハリウッド映画じゃ久々のビッグなお祭りですから、存分に楽しみたいと思います!

ゼットンの乳首

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『ウルトラマン』はやっぱ画期的ですよね。ヒーローが巨大化して怪獣と肉弾戦を繰り広げるなんて、当時は前代未聞の設定だったかと思います。

私は『ウルトラマン』『ウルトラセブン』はほとんど再放送でしか観てなかったけど、『ウルトラマン』の最終回だけはリアルタイムで観た記憶があります。

いや、その時も再放送だったかも知れません。まだ幼稚園児の頃だったんで記憶に自信がありません。でも、それだけ曖昧な記憶の中でも、ウルトラマンが倒されちゃう場面を観た時の衝撃だけは、鮮明に憶えてます。

ゼットンという怪獣の持つ不気味な雰囲気、悪夢のような強さも忘れられないし、ゾフィーという名のもう一人のウルトラマン、そのゾフィーが「命をもう一つ持って来た」という、思いもよらない観念!

『ウルトラセブン』は大人の鑑賞にも耐え得る名作と云われてますが、それだけに幼い私には小難しいイメージがあって、あまり観てませんでした。

リアルタイムでよく観てたのは『帰ってきたウルトラマン』からで、順番は違ってるかも知れませんが『A』『タロウ』『レオ』まで観てましたね。

『A』が確か、男女の合体で変身するんですよね。男女の合体ですよ、合体! 男と女が合体するんです、合体。合体。ところ構わず合体。

で、さすがにそれはチョメチョメだろうって事で、途中から男だけになっちゃった。ウルトラマンAって、ちょっと小太りだったのが印象的ですけど、あれは男女の合体→両性具有的な意味もあったんでしょうか? 男女の合体。

ウルトラマン以外の巨大ヒーロー物でよく観てたのは『ミラーマン』『ファイヤーマン』『ジャンボーグA』位かなぁ… 『マグマ大使』も一応巨大ヒーロー物ですね。

しかし内容はほとんど忘れてます。私は怪獣にあまり興味がない子供だったんで、巨大ヒーロー物は等身大ヒーロー物に比べてあまり熱心に観てなかったみたいです。

巨大ヒーローって、変身すると完全に別人というか、別の物体になっちゃうじゃないですか。ウルトラマンの場合だと宇宙人ですよね。主人公に自己投影して観たいタイプの私としては、そこがイマイチ夢中になれない理由だったような気がします。

ただし、主人公が所属する「ウルトラ警備隊」等のチーム活動やメカ描写は大好きでした。刑事物に近いですもんねw

特に『ウルトラセブン』に登場するポインター(車)やウルトラホーク(飛行機)はデザインが秀逸で、ホレボレするほど格好良かったです。その割に『セブン』、あんまり観てなかったけどw

大人になってから、CSで『セブン』はちょこちょこ観てます。確かにメッセージ性のあるエピソードが多く、SFとしても濃密で見応えありますね。

平成のウルトラシリーズは『ティガ』『ダイナ』をちょこちょこ観てました。『ダイナ』の警備隊隊長がロッキー刑事の木之元亮さんなんですよねw

ウルトラマンが複数出てきてお互い闘ったりするようになってから、私は観る気が失せちゃいました。最近の仮面ライダーにも言える事だけど、そういうもんじゃないだろうと、私は思います。

特に仮面ライダーは、似たような顔のイケメンが何人も立ち並び、見分けがつきません。その姿勢を改めない限り、観ませんよ私はw

その点、細川茂樹さん(イケメンも歳を重ねると味が出る)がやってた『仮面ライダー響鬼』は面白くて、序盤の何回かは観てました。あれ、途中から路線が180度変わっちゃったらしいですね?

計らずも日米のヒーロー物に関する記事が続きましたが、日本のヒーロー物は敵が大きな組織である場合がほとんどなのに対して、アメリカの場合は個人事業の敵(だいたい天才科学者)が多い事に気づきました。

日本の場合はTVシリーズである(毎回新たな敵を出さなきゃいけない)事が前提ですから、自然とそうなるんでしょうけど、それ以外にも国民性の違いが影響してたりするのかも知れないですね。

信じられない!

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信じられない信じられない信じられない!

今日、バイクで配達中に郵便屋さんのバイクと出会い頭にぶつかりそうになり、何とか避けたもののバランスを崩し、転倒しました。それ位の事は、職業柄さほど珍しくはありません。

だけど運悪く、そこは崖っぷち。崖と言っても2メートル程度の緩やかな斜面ですが、私はバイクごと落下しちゃいました。

その時に、左足首がグキッとなりました。やばい!と戦慄が走りましたが、立ち上がっても大して痛くない。とりあえず骨折はしてないなと、ひと安心。

でも、その時点で靱帯の一部が切れていたのです。そうとも知らず、私は郵便屋さんと二人で、大変な重量の配達用バイクを、斜面の上まで押し上げました。そのまま放置するワケにもいかないし、まだ配達は残ってましたから…

会社に戻ったら、靴がやけに窮屈になっており、脱いでみたら足首のくるぶし部分が三倍の大きさにまで膨れ上がってました。

まずい! その時の私は顔面蒼白だったと思います。過去、同じバイクの転倒で同僚が何人も足を傷めており、それで退職を余儀なくされたり、仕事を再開出来るまで半年近くかかったりするのを、間近で見て来ましたから…

今日はコンビニのバイトと掛け持ちの日なので、一瞬迷いました。痛みはそれほど感じないだけに、今日は働いて明日病院に行こうかな?と。

でも、たぶん病院は明日から盆休みに入っちゃう。痛くなくても万が一骨折してたらヤバイし、コンビニにはその旨を伝えて休ませて頂き、すぐに病院へ行きました。

診断の結果、靱帯損傷で最低でも3週間は絶対安静!…という事になってしまいました。

転倒してから安静にしてれば、もうちょい軽くて済んだのに、その後でバイクを押し上げる為に踏張ったりしたのがいけなかった。そう言われてもねぇ…

信じられません。ついこないだ、11日間も入院して、二つの職場にさんざん迷惑をかけたばかりなんですよ! それが最低3週間って、倍以上の日数じゃないですか!?

信じられない信じられない信じられない! もう、その言葉しか出ません。

しばらく、松葉杖の生活です。事務仕事ぐらいは出来るかと思いますが、同僚には休んだ方がいいと言われてます。でも、それは精神的にキツイ…

ほんとに信じられない。この仕事に就いてから約5年、私だけはずっと無傷で過ごして来たし、これからも大丈夫と思ってたのに…

でも、一瞬のスキに悪条件がいくつも重なって、事故ってのは起こっちゃうんですよね。どれだけ安全運転してるつもりでも、起こる時は起こる。

バイクごと2メートルも落下して、この程度の怪我で済んだ事の方が奇跡かも知れません。バイクも無事でしたからね。

もし郵便屋さんと衝突して、相手に大怪我を負わせたとしたら… いくらでも最悪の事態は想定出来ます。それに比べりゃ、良かった…って、そう思わなきゃ立ち直れません。

起こってしまったものは仕方がない、あるんだから仕方がない。開き直るしかありません。

そんなワケで、まだ尿道から腎臓にかけて管が入ったままなのに、今度は怪我の治療です。ああ情けない!

のんびりします。腎臓にもその方がいいし。開き直ります。

なでしこ、残念でしたね。私は珍しく、早朝に起きだして決勝を観戦してました。ワールドカップ決勝は夜行バスの中で見逃しましたからね。

その他、女子卓球、女子バレー、女子バトミントン、女子柔道、女子レスリング等に注目してました。男子はどーでもいいですw

『さや侍』

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『しんぼる』の時にも書きましたが、私はコメディアンとしての松本人志さんは好きです。やっぱり天才だと思ってます。最近の番組は観てないけれど…

でも、本作を観てハッキリと判りました。例えお笑いの天才であろうと、映画を創る才能はまったく別物なんですよね。(前回で答えは出てた気もしますが…)

松本さんは今回、観客を泣かせる事に挑戦されました。その心意気には敬意を表します。でも、見事に失敗されてます。

前半は『しんぼる』と同じく、大スクリーンで観るコントでした(私はテレビで観ましたが)。これもねぇ、正直クスリとも笑えませんでした。

切腹を申し渡された罪人の主人公(ほとんど素人に近いオジサンが演じてます)が1カ月間、毎日1回ギャグを披露して、殿様の心を閉ざした一人息子を笑わせる事が出来たら、無罪放免になるという設定です。

そんな設定の強引さには目をつむります。その前に主人公が刺客に襲われ、背中をバッサリ斬られても脳天を撃ち抜かれても全く元気、という描写があり、これはファンタジーだからリアリティーは気にしないでっていう、エクスキューズと言うかまぁ、言い訳を見せられてますから、細かい部分を突っ込んでも仕方がない。

で、主人公が毎日見せるギャグにもまったく笑えないワケですが、これもストーリーの流れだから仕方がない。ただ、それを延々と見せられる1時間近くがひたすら苦痛なだけです。

↑これはバラエティー番組のコントなら笑えるんです。必死になって下らない芸をする素人のオッサンを見て、クスクス笑う松本さん達のリアクションを見て視聴者は笑う。

でも、フィクションの映画である以上、そこに松本さん達の姿は見えない。だから笑いようが無い。こんなコントが映画で成立するワケがないんです。誰か教えてあげる側近はいないんでしょうか?

でも私はそれより、泣かせにかかる後半の展開に注目しました。松本さんは今まで、そこから逃げてるように私は思ってましたから、今回は泣けるドラマがあるとの触れ込みに、ちょっと興味をそそられたんです。

もう、残念としか言いようがありません。松本さんがこれまで馬鹿にして来たハリウッド・メジャーや、それを真似する邦画メジャーがやってる「記号演出」と、ちっとも変わらない。それを更に真似する素人のレベルだと私は感じました。

主人公の必死な姿を見て、町民達や殿様までもが彼を応援するようになって行くんだけど、自分の命が懸かってるんだから、そりゃ誰だって必死になりますがな!

そんな当たり前の光景を見たところで、切腹を言い渡されるような罪人に対して好意を持つもんでしょうか? 彼のやってる芸はまったく一人よがりで笑えないのに!

しかも、彼のやるギャグは全て、牢屋番の板尾創路さんと柄本時生くんがアイデアを練り、大がかりなセットまで用意してあげてるんですよ? 彼はただ、言われるままやってるだけなんです。これじゃ我々観客も応援する気になれないですよ!

その主人公が「さや侍」って呼ばれる所以もおかしいんです。愛する妻が結核で亡くなったショックから、彼は刀を抜けない、鞘だけを持ち歩く名ばかりの侍になってしまった… って、なんで?

妻の病死と刀がどう繋がるのかサッパリ分かんないし、その設定も彼の娘が台詞で説明するだけだから、悲しみがちっとも伝わって来ない。

そして最後、大したネタじゃないからバラしちゃいますが(ここまで読んでも本作に期待する方は読まないで下さい)、主人公は最後の最後、切腹する道を選ぶんです。

つまり、名ばかりの侍が、最後に本物の侍になった。だから泣け、とばかりに感動的な音楽がかかってスローモーションになるんだけど、たった一人で残された娘はどうなるんだ? その後で娘が殿様の息子と結ばれるであろう事が示唆されますけど、それで幸せになったとしても結果論です。

主人公はそんな未来を全く知らないのに、侍としての誇りを急に優先して勝手に死んじゃった。それまて必死にギャグを見せて来た事も、あくまで自分が生き延びる為です。いくら妻の死という悲しみを背負ってるからって、こんな自分勝手で他力本願な男の死に、どうして泣けましょうか?

主人公の死後、彼が遺した自省の句が読み上げられて娘が泣くんだけど、その句にやがてメロディーがついてフォークソングみたいになっていく。

取ってつけた感動的な台詞(歌詞)と、感動的な音楽、そして涙を流す少女の図。典型的な「記号演出」です。これで泣けるとしたら、本当にパブロフの犬ですよ。条件反射で泣くよう躾けられた、犬です。

残念です。私はひと昔前に松本さんが雑誌に連載してた映画評を、けっこう楽しみにして読んでたんです。今にして思えば「ええー、そうかぁ?」って言いたくなる内容の文も多かったんだけど、まさかここまで映画を解ってない人だったとは!

一番問題なのは、松本人志が監督するからって、こんな安易な企画、こんな穴だらけの脚本に、Goサインを出しちゃうプロデューサーはじめ、松本さんの取り巻き連中ですよ!

世間で言われてる通り、本当に「裸の王様」なんですね。…って、『しんぼる』の時にも書きましたっけw あの時、そんな世間の批判が彼らの耳に届かなかった筈がないだろうと思うんだけど、全く改善しようという意志が見られない事に、もう愕然としちゃいます。

放っとけばいい、無視すればいい事なんだけど、私は芸人としての松ちゃんのファンでしたから、なんだかショックです。

そして、有名人が撮ればこんな映画でも大々的に宣伝され、華々しく公開されてしまうという、日本映画界の破滅。まぁ、今に始まった事じゃないですけど…

哀しいです。チョメチョメ。

さよなら地井さん

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昨夜、テレビ朝日で地井武男さんの追悼番組が放映されました。なんと土曜日の夕方6:30〜9:00というゴールデンタイムに、2時間半もかけたスペシャル番組ですよ!

近年、様々な大スターさんが亡くなられてますけど、これだけ力の入った追悼番組が放送された例は無かったように思います。そこにまず驚きました。

これはテレ朝で10年近く『ちい散歩』という冠番組をやってた事も大きいでしょうけど、観てると地井武男さんという方は、俳優として以上に人間として、共演者やスタッフ達からとても愛されてる事が伝わって来ましたから、その関係者達の心がこういう形で実を結んだものと思われます。

番組内容としては『ちい散歩』の名場面を中心に、主演映画や『太陽にほえろ!』『刑事貴族』等のTVドラマ、「ちいちい」と呼ばれるきっかけになったバラエティー番組等のダイジェストと、先日の「お別れ会」の模様、そして地井さんと特に親しかった渡哲也さん、水谷豊さん、小野武彦さん、夏八木勲さんらのインタビューで構成されてました。

印象に残った場面をランダムに述べますと、まず「お別れ会」における田中邦衛さんの『北の国から』まんまな雰囲気の弔辞や、涙を堪えながらとつとつと語る水谷豊さん、送る言葉を気丈に言い終えた直後に号泣した萬田久子さん。

『ちい散歩』にゲスト出演された同期生・小野武彦さんと地井さんの遠慮の無い楽しい会話、同じくゲストに迎えた水谷豊さんとのウィットに富んだやり取り。

特に『相棒』撮影現場にサプライズで訪れた地井さんが、ティータイム中の水谷さんの背後から黙ってドラ焼きを差出し、それに気づいた水谷さんがまるでコントみたいにコーヒーを吹き出した、あの間合いが素晴らしかったですw そこだけ何回もリピートして観ちゃいました。

その後に大笑いしながらハグする二人の雰囲気も実に心地よかったです。『刑事貴族2』以前にも何度か共演されてたみたいですが、こんなに仲良しだったとは知りませんでした。お互い、相手のことが好きで好きでしょうがない感じですね。

あと、地井さんが『ちい散歩』で訪れた町の素人さん達が、その時の思い出を語りながら涙を流す姿にも感動しました。ほんの数十分の触れ合いだったのに、皆さん地井さんの温かいお人柄に心酔… というより身内みたいな親しみを覚えておられる。

よく笑い、よく泣く地井さんの親しみ易さ、滲み出る温かさは、似たような番組をやられてる鶴瓶師匠にも通ずるものを感じますね。

実は私も一度だけ、地井さんをお見かけした事があるんですよ! まだ『太陽にほえろ!』に出ておられた頃です。

新宿で渡辺徹さんと遭遇した話は以前書きましたが、それから約2年後、渋谷駅前で再び『太陽』のロケに出くわしたんです。

たぶん撮影が終わった直後だと思いますが、地井さんが長谷直美さんと一緒におられて、すぐにそれぞれの移動車に別れて歩き出したんです。

私は迷わず長谷さんを選択しw、追いかけて声をかけ、握手して頂きました。だって、その時の地井さんは鬼刑事「トシさん」そのまんまな鋭い眼光で、とても近寄り難かったんです。

でも、メチャクチャ格好良かったです。『太陽』の猛者達に混じってると地味に見えるけど、生で見たらやっぱ、スターのオーラが出まくってました。

二度も偶然『太陽』のロケに出くわすなんて、話が出来過ぎてないか?と思われるかも知れないけど、東京ってそういう街なんだから仕方がない、あるんだから仕方がない。新宿や渋谷を1日、いや半日でも歩いてたら、ドラマやバラエティーのロケ隊はいくらでも見かけますから。

その頃、私はまだ20歳そこそこの若造でしたから、どうせなら山さんとかドックに会いたかったなぁなんて思ってましたけど、最近は『太陽』を観てると、トシさんに感情移入しちゃうんですよねぇw

気がつけば私も、ちょうどあの頃の地井さんと同じ世代なんです。もう追い越しちゃったかな? ここに来てようやく解る、中年の色気、哀愁、格好良さですね。

それはともかく、あんなにも皆から愛され、その死を惜しまれてる人の生きざまを見せられると、嫌でも自分自身の人生を考えさせられます。

特にこの夏、身体の自由を奪われるような状況が続いてしまい、人はやっぱ一人じゃ生きていけない事を痛感させられてます。もっと人を愛し、愛される人間になって、伴侶を見つける努力もすべきなのかなぁ…なんて。

とにかく地井武男さんのご冥福を祈りつつ、昨夜追悼番組の裏(CS)でやってた『刑事貴族』でも観ようかと思います。

合掌…

相棒は松葉杖

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今日から午前中だけ出勤する事になりました。労災手続きの都合上、形だけでも出勤してくれという、上司からのお達しがあったのです。

怪我を悪化させる危険が伴いますが、私としても毎日家に閉じこもるよりは気が楽です。根が怠け者ですから、ずっと部屋にいると果てしなくダラダラしそうで怖いんですよね。

この2日間だけでも、就寝時間のズレと共に起床時間もズレ始めて、このまま行けばいずれ昼夜逆転しちゃうのが目に見えてます。さすれば体調も狂っちゃう事でしょう。

足の具合ですが、たまにジンジン、ズキズキするものの、体重をかけない限り激痛には至りません。ただ、全体的に腫れてはいるし、いくつかの部分が青くなってますので、油断は禁物です。

それと、やっぱり不自然な姿勢や動きにならざるを得ないので、腰がちょっと痛くなって来ました。これも悪化させると厄介なので要注意ですね。

そんなワケで、午後は自宅療養ゆえ『山田太郎ものがたり』の再放送が観られます。つくづく、変なドラマやなぁw 全てが有り得ない世界。でも多部ちゃんはホントに輝いてます。可愛いなぁ… いやぁ可愛い。萌えーw

松葉杖生活は初体験ですが、なかなか大変ですねぇ。トイレに行くだけでひと仕事だし、物の持ち運びがままならない。でも傷めたのが左足なんで、車は運転出来ちゃう。不幸中の幸いです。

わっ! サッポロ一番がカップのパスタを出したんですね(『やまたろ』観ながら書いてます)。食ってみたいw いや、最近はすっかりインスタント食品は避けてますけど、まぁ、たまにはねw

私は長い一人暮らしの中で、インスタント麺ばっか食べてましたからね、自慢じゃないけどw サッポロ一番、エースコックのワンタンメン、そして元祖・日清チキンラーメンはマスト三大インスタント麺です。カップじゃなくて袋のヤツね。

↑多分これが腎臓結石の原因ですけどw 商品に罪はありません。野菜も添えずにラーメンだけ、夜中にスープまで飲み干して、そのまま寝たりしてましたからね。

皆さん、くれぐれも食生活と交通事故にだけは気をつけて下さいm(__)m

しかしホント、山田太郎ファミリーだけは、いつ見ても気持ち悪いw 櫻井くんの役はもっと気持ち悪いw 要するにこれってボーイズ・ラブ漫画ですよね。

何はともあれ、宇津井健?

『浪花少年探偵団』#07

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今回はこれまでで一番シリアスなエピソードであると同時に、屈指の名作として記憶に残るものと思われます。

母に見捨てられ、父を亡くした少年と、しのぶセンセとの間に芽生える擬似母子の感情。

しのぶセンセの生徒である二宮星ちゃんが、不器用な義父(田口浩正)に注ぐ暖かい眼差し。

そして、しのぶセンセとそのお母さんの、どこの家庭でもありそうな親子喧嘩。

一つの偽装殺人事件を巡って様々な親子ドラマが描かれましたけど、その全てに私は泣かされちゃいました。

最大のハイライトはやはり、我が子を見捨てた母親(有森也美)にしのぶセンセが怒りを爆発させるクライマックスですが、あそこまで怒った多部ちゃんを見たのって、今まで無かったような気がします。

私の記憶に強く残ってる多部ちゃんの怒りと言えば『ルート225』のイジメっ子へのパンチラ・キックと、『すみれの花咲く頃』の母娘喧嘩シーンでしょうか。でも今回に比べればまだ優しいw

多部ちゃんが本気で怒ると、ほんまに怖い!w 相手役の有森さんも大熱演でしたけど、それは多部ちゃんの鬼気迫る演技に触発されての事だったろうと思います。いやぁ凄かった! 凄いもん見たw

ここで特記したいのは、あれだけMAXまで感情を爆発させながら、多部ちゃんの大阪弁がパーフェクトだった事です。つまり、あれだけ怒り、叫び、涙を流しながら暴れても、彼女の頭脳はいたって冷静なんですよね!

あれはしのぶセンセの怒りであって、多部ちゃんの怒りじゃない。あくまで芝居なんです。当たり前のようでありながら、それを完璧に区別出来る若手女優がどれほどの数いるでしょうか?

この場面に限らず、全体的に多部ちゃんの大阪弁は95%正確、ほぼパーフェクトになりつつあります。これもマジ普通じゃないw

CSのチャンネルNECOとかVシネパラダイスでしょっちゅうやってる、浪花ナントカみたいなタイトルの低予算映画を試しに御覧なさい。一体どこの国の言葉やねん!?って言いたくなるようなエセ関西弁が溢れ返ってますよホンマに。そりゃ酷いもんです。

プロの役者なら、多部ちゃんの姿勢を全員見習って頂きたいもんです。しかも多部ちゃんは「そんな部分は別に見所じゃない」って仰るんですよ? 爪のアカでも煎じて飲みやがれっ! …いや、俺が飲むw ああ多部ちゃん、チョメチョメしたい!

二宮星ちゃんも良かったですねぇ。『カーネーション』でヒロインの少女時代を演じた子役ですが、私は大好きです。この子も何というか、昭和顔なんですよね。多部ちゃんや八木優希ちゃんが関東の昭和顔なら、星ちゃんは関西の昭和顔。そんな感じです。

そして、松坂慶子さんw 段田さんじゃないけど、私はこの大ベテラン女優にも癒されます。こんなおっとり母ちゃんから、なんでしのぶセンセみたいな跳ねっ返り娘が生まれたんだろう?w

この母娘、『カーネーション』の母娘とよく似てますよね? つまり、父親が愛すべきログデナシだった? 父親を是非いつか見てみたいですw

ラストシーン、校門の前でしのぶセンセを待ってた少年が、ただ静かに微笑むだけで去って行くのも良かったですね。昨今の凡庸なドラマ作家なら、歯の浮く台詞を並べて大袈裟なBGMかけて、無理やり泣かそうとする所を、このドラマは割りとアッサリ見せちゃう。

だからこそ余韻が残り、ずっとこの世界に浸っていたくなるんですよね。良いですよ、このドラマ。本当に良い!

ちょっと気になったのは、山本耕史くんの頭髪w たまたま髪型のせいかも知れないけど、薄く見えました。時代劇でズラを被り過ぎた? 髪質が細いからそう見えるだけだな、きっとw

だからってワケじゃないけど、パナソニックCMの温水洋一さんもいい味出されてますねw 母ちゃん、何回家出しとんねんw

「人間力」のなせる技

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多部ちゃんに興味の無い方がこのブログを読むと、普段は辛口レビューが多い割に、多部ちゃんの主演作に対しては随分と甘口じゃないか、贔屓目が過ぎるのでは?って、思われるかも知れません。

確かに、多部ちゃんの事は今やチョメチョメしたい位に好きですからw、客観的な判断力が麻痺してる事は否めません。

でも、後から冷静になって見直しても、やっぱり多部ちゃんの主演作にはハズレがありません。助演や脇役で参加した作品にはムラがありますが、主演作に限ってはどれを観ても素晴らしいのです。

その理由としてまず第一に挙げられるのは、多部ちゃんを主役に選ぶクリエイターは、例外なく志が高いという事ですね。

一過性の数字や人気を狙うマーケティング優先の商売人ではなく、質の高い作品を創る為にはどんな役者が必要か?を重視する、本物のクリエイター達に好かれる女優が多部ちゃんなんです。

だから、多部ちゃんの主演する作品が良質になるのは当たり前。そして数字レース上位の常連にならないのも当たり前。今や当てる作品と質で勝負する作品は、完全に二分化されてますから。

それはさておき、今回はもう一つの理由について語りたいと思います。多部未華子の「人間力」についてです。

昨日、NHKで「なでしこジャパン」の特集をやってて、その番組ではサッカーの技術論は抜きにして、チームの団結力にテーマを絞って今回の五輪を振り返り、分析してました。

サッカー女子代表のチームワークの良さや明るさは、既に皆さんご存じかと思いますが、特に宮間キャプテンの「人間力」が今回の銀メダル獲得に大きく作用した事が、この特集を観てよく分かりました。

例えば「このメンバーの誰か一人でも欠けてたら、私達はここまで来られなかった」という主旨の、宮間キャプテンの言葉。

言おうと思えば誰でも言えそうな言葉だけど、それが選手全員を奮い立たせ、監督がこっそりロッカールームで男泣きしちゃうほど感動させたのは、彼女の人間力に尽きると思います。同じ言葉でも、心からチームを愛する彼女が言うからこそ、胸に響く。

今回の五輪で大活躍した大儀見選手は、ワールドカップの時に結果を出せず、選手交代させられた事でクサりかけてたところ、宮間キャプテンから「もっと一緒にプレーがしたい」と言われ、それから個人プレーに走りがちな自分を見つめ直し、チームに貢献するプレーヤーに生まれ変わったんだそうです。

そのエピソードが象徴するように、なでしこジャパンには人間力のパワーが漲ってるように私は感じました。それが確実にチームを強くしてる。残念ながら男子チームには、イマイチ人間力を感じられませんでしたね。

サッカーに限らず、ほとんどの種目において女子選手の人間力を強く感じました。私が男子の競技に興味が持てなかったのは、別にスケベだけが理由じゃないんですw

で、多部ちゃんの話に戻りますと、私らファンが彼女に惹かれる要因って、卓越した演技力以上に、もちろんルックスだけでもなく、彼女の人間力なんですよね。

多部ちゃんの演技に対する姿勢は、アスリートのそれに極めて近いと思われます。具体的に書くと長くなるから割愛しますが、なでしこの人間力がメダル獲得に繋がったのと同じように、多部ちゃんの人間力が作品を良質にしてる。これはもう間違いないです。

主演者=座長ですから、主演者に人徳が無ければ、共演者やスタッフ達も全力を尽くさなくなっちゃう。プロの人達も人間ですから、好きになれない座長が看板を背負う作品に、我を捨ててまで貢献する気にはなれないワケです。

宮間キャプテンに声を掛けられた事で、大儀見選手は「彼女の為なら、彼女が率いるチームの為なら、自分を捨てられる」って、きっと思った筈です。

多部ちゃんは自ら周りにそんな働きかけをするタイプじゃなさそうだけど、自然と「多部ちゃんの為なら私ゃやるよ!」って、思わせる何かがあるに違いないと思います。

『浪花少年探偵団』の俳優陣はホントにそうそうたるメンバーだけど、個人プレーに走る人は一人もいなくて、それぞれのポジションをしっかりこなしつつ、徹底して座長の多部ちゃんを立てるべく貢献してるように見えます。さらに言えば、多部ちゃんの為に働くことが嬉しくて仕方がない、みたいな。特に男性陣w

『デカワンコ』なんか、もっと顕著でしたよねw 目立って話題になるのは主役の多部ちゃんばかりなのに、共演の、特に男性陣はw、それが不満どころか最大のモチベーションになってるように見えました。『サロメ』ですらそうです。

映画やドラマ、舞台は総合芸術ですから、多部ちゃん一人が頑張っただけじゃ結果は出ません。チームが一丸となって初めて、メダルが獲れる。ただ一つスポーツと違うのは、それが決して数字に繋がらない事ですね。

作品の出来を見れば『浪花少年探偵団』は間違いなく金メダルです。それは多部キャプテンがいればこそ。監督や脚本家の力量すら、引き出してるのは多部ちゃんかも知れません。これぞ人間力のなせる技です。

だから、多部ちゃんの主演作にハズレが無いのは必然であり、私は贔屓目で褒めてるワケでも何でもない。真面目な話、本当にそう思います。

そういう事で私は最近、多部ちゃんと是非、チョメチョメがしたいワケなんですね。是非、チョメチョメ。

『さまよう刃』

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こないだTV放映された、『浪花少年探偵団』と同じ東野圭吾さんによるベストセラー小説の映画化作品です。

これ、原作ファンには酷評されたみたいですね。メジャー邦画にしては真摯に創られてると私は感じましたけど、なにぶん原作を読んでないんで比較は出来ないし、比較しても仕方ないだろうと思います。

以下、物語の結末にまで触れますので、これから観る予定、あるいは原作を読む予定のある方は、閲覧を中止してチョメチョメして下さいm(__)m

男ヤモメの寺尾聰さんが、唯一の生き甲斐と言える一人娘を未成年グループに凌辱のうえ惨殺され、チャールズ・ブロンソンよろしく復讐の鬼となる。

グループと言っても二人+一人の協力者で、その協力者は二人の使い走りを何年もやらされ、恨みに思ってる。警察は徹底して犯人の身元を隠すんだけど、その協力者の密告により、寺尾さんは殺すべき相手の情報を得る。

一人目はあっさり殺せたものの、もう一人は軽井沢の廃ペンションにいるとの情報しか無く、殺す為にあちこち探し回る寺尾さんと、それを阻止する為に探す警察との追跡合戦が延々と続く。

こういう話は『太陽にほえろ!』にも多数あったし、決して新鮮味のあるネタではありません。それでも、どの部分にスポットを当て、どう描くのか、そしてどんな落とし前をつけるのか?という興味で、最後まで観ないではいられなくなります。

近年だとジョディー・フォスター主演の『ブレイブワン』が印象的でした。目前で夫を惨殺された妻の復讐を、阻止しようとしてた刑事が最後には彼女に手を貸し、証拠隠滅までしてあげちゃう。

ブロンソンやメルギブのアクション映画なら、あんな腐れ外道どもはぶっ殺せ!で済むんだけど、『ブレイブワン』や『さまよう刃』みたいにシリアスな社会派作品となると、そう単純にはいきません。

結末をどうするかで創り手のモラルが問われるし、観客の支持が得られるかどうかも大きく左右しちゃう。

『太陽にほえろ!』は、絶対に復讐を阻止してました。そこはもう、徹底してましたね。なぜなら『太陽』は、刑事の成長を描くドラマだから。復讐者への同情と職務との間で葛藤し、その試練を乗り越える刑事こそが主役だから。

そのせいか『ブレイブワン』は後味悪かったです。復讐は遂げさせてあげたいけど、刑事が手を貸しちゃうのは如何なものかと。彼が警察を辞めるつもりなら納得出来たかも知れませんが…

『さまよう刃』にも、寺尾さんへの同情と職務との間で葛藤する刑事(竹ノ内豊)が登場します。彼も最終的には、復讐に加担してしまう。

さらに、寺尾さんが宿泊したペンションの管理人父娘が、共に寺尾さんへの同情を示しながら、父は親の立場から復讐に協力し、娘は子の立場から復讐を阻止する行動(警察への通報)を起こす、という対比が面白かったです。

いや、親と子の立場よりも、男と女の違いかも知れないですね。父が殺人者になる事の方がつらいと思うのは、女性の思考。男だったら、もし自分が殺されたなら何としても仇をとって欲しいんじゃないでしょうか?

いや、でも母親が仇をとるなんて言いだしたら、それはやめて欲しいかな… 暴力による復讐ってのはやっぱり、良し悪しは別にして、男ならではの思考。戦争を起こすのも常に男ですもんね。

しかし、このペンション父娘の行動が、ちょっと唐突に感じました。特に父の方は、いつ寺尾さんが復讐者である事実に気づいたのか全く描かれなかったんで、最初はワケが分かりませんでした。(放映時にカットされたのかも知れないですが)

原作ファンの間でも、この辺りの描写不足に批判が集中してました。確かに、同情してるからこそ阻止したいという娘の心情は、もっと丁寧に描かれるべき要素だったかも知れません。

さて、それより問題は結末です。果たして寺尾さんの復讐は完遂されたのか?

寺尾さんは、警察とほぼ同時に犯人の少年を追い詰めました。手にはペンションの親父から貰った猟銃。警察は寺尾さんを射殺も止むなきの姿勢。

あかん、はよ撃て! 警察に撃たれるぞ! いや、こりゃもう撃たれるな… このシチュエーションだと、それ以外の展開はあり得ない…

やっぱり、寺尾さんは射殺されました。すぐに引き金を引いてたら、復讐は果たせてたのに…

その前夜、犯人の情報を密かに電話で伝えた竹ノ内刑事に、寺尾さんがこう言っていた事が、後に明かされます。

「今の法律(少年法)では犯人に極刑は与えられない。彼に自分のやった事を心底から後悔させるには、娘が味わったのと同じ恐怖を味わわせる… それしか方法は無いのかも知れない」

↑うろ覚えなんで言い回しは違ってると思いますが、要するに犯人を追い詰め、死の恐怖を味わわせる事で、寺尾さんは納得したワケです。そして、自分自身の罪は死をもって償った。

寺尾さんがそんな心境になるまでの過程も描写不足で、これもかなり唐突に感じましたが、それはとりあえず置いといて、この結末で皆さんは納得されるでしょうか?

私は甘いと思います。猟銃の銃口を向けられる恐怖が、凌辱され惨殺された娘の味わった恐怖に匹敵するとはとても思えないし、この程度で犯人が後悔して更正するなんて、夢物語もええとこです。

こういう結末にするなら仕方がない。けど、少年法や加害者保護の現状に問題提起するつもりなら、こんな甘い結末でお茶を濁してちゃ駄目でしょう?

犯人が反省するフリして陰でニヤリと笑い、すぐに社会復帰して次の犯行に及び、第二、第三の被害者が出てしまう。どうせ後味悪いなら、そこまで描かなきゃ意味が無いと私は思います。

原作からして消化不良なのかどうか私は知りませんが、結局何が言いたくて創られた映画なのか、よく分からなかったです。

死をもって制裁するしか道は無いと思い詰めた寺尾さんが、なんで犯人の中にあるかも知れない良心を信じちゃったのか? 我が娘を「ただの肉の塊として扱い」さんざん凌辱する様をビデオに撮影し、見るも無残なやり方で殺害した少年ですよ? 良心なんか乳首の先ほども持ち合わせてない。

じゃあ、どんな結末ならば納得出来るのか? すごく難しいけど、私はクリント・イーストウッド監督&主演の映画『グラン・トリノ』に、そのヒントがあると思います。

作品のテーマもシチュエーションも違うけど、暴力に対する報復を、暴力以外の方法で果たすにはどうすればいいかを、イーストウッド監督がそれこそ身体を張って描いてくれてます。

まぁしかし、私個人としては、あんな腐れ外道どもは一人残らずぶっ殺せ!に一票ユンピョウですけどね。守るべきものを全て失ったなら、それしか道は無いと私は思います。

『悪人』

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こないだ削除しちゃった「自殺考」という記事で言いたかった事を要約しますと、自殺した同僚のA君と私には共通する部分が多々あって、ただ一つ大きな違いは、私には映画創りという心の支えがあって、そこから人間関係も築けたこと。

その元を辿れば『太陽にほえろ!』というドラマを骨の髄まで愛した事が出発点で、それに対してA君には、心底から好きになれるもの(人も含む)が無かった。本人がそう言ってただけで、本当にそうだったかどうかは確かめようが無いですが…

A君の言葉を信じるなら、それこそがA君と私…つまり死ぬか生きるかの大きな分岐点だったんじゃないかと、私は思った次第です。『太陽』に出会わなければ、私もとっくに自殺してたかも知れません。

自己嫌悪に陥ったり、投げやりになってしまう様な事は、誰にだってあります。そんな時に「でも、自分には大切なコレがあるから」って言えるものが、有るか無いかで運命は大きく変わっちゃう。

自殺と殺人は紙一重、表裏一体だと私は思います。ただ自分を殺すか他者を殺すかの違いだけで、その原動力になるもの(怒りや絶望)は同じじゃないでしょうか?

生意気ながら、昨年の話題作『悪人』(やっと観ました)が伝えようとするメッセージは、私が「自殺考」で言いたかった事と全く同じだと感じました。

根は優しいのに感情表現が下手(母親に見捨てられた過去あり)で、すぐにカッとなっちゃう悪癖がある主人公(妻夫木聡)。

彼は出会い系サイトで知り合ったOL(満島ひかり)からコケにされ、罵られ、脅迫までされて感情のコントロールを失い、勢いで殺しちゃうんだけど、その後で孤独なヒロイン(深津絵里)と出会い、惹かれ合う。

深津さんを本気で好きになって初めて、彼は自分の犯した罪の重さに気づき、激しく動揺します。彼女に出会うまでは平常心を保っていたのに!

「もっと早く出会えてたら、こんな事にはならなかった…」

それまでの妻夫木くんには、心から大切に思えるものが、何も無かった。だから人の痛みも解らなかった。

もし、もっと早く深津さんと出会ってたら、満島さんと仮に同じシチュエーションになったとしても、彼の怒りが暴走する事は無かったでしょう。いくらコケにされようが、自分には大切な人がいる。その想いが食い止めた筈です。

出会う前の妻夫木くんと深津さん、殺された満島さん、そしてそのきっかけを作ったボンボンの最低野郎(岡田将生)。この4人に共通するのは、心から大切に思えるものが何も無かった事です。

一番の被害者である満島さんも、客観的に見れば自分で殺される原因を作ってます。妻夫木くんと適当に遊びながら、ボンボンの最低野郎に熱を上げたのがそもそもの間違い。

あんなクソ乳首野郎に熱を上げる神経が全く理解出来ないんだけど、それも結局、彼女の心を支えるものが、何も無かったせいだと私は思います。

何も無いから、ルックスや収入でしか男の価値を計れない。心を支える何かが無いってのは「自分が無い」とも言い換えられます。自分が無い人ほど、自分や他者の価値を表面的にしか計れない。だから見栄を張るし、すぐに他者をバカにする。

自分が無い人は、同じく自分が無い人に惹かれるもんなのでしょうか? 究極に自分が無い最低クソ乳首野郎に満島さんが惹かれ、その満島さんに妻夫木くんが惹かれたから、悲劇が起こってしまった。

最低クソ乳首野郎から罵詈雑言を浴びせられた上に車から蹴落とされた満島さんは、後をつけて来た妻夫木くんに、その欝憤を全てぶつけました。心の支えを持たない三人が、人けの無い場所で絡んでしまったがゆえに起こった、まるで事故みたいな殺人です。

満島さんの父親(柄本明)は、最低クソ乳首野郎を殺そうとしますが、あまりに空っぽなクソ乳首の言動を見て、考えを変えました。

「お前は、そのまま生きろ」

私は、目からウロコが落ちました。そうか、この手があったか!w 最低クソ乳首野郎は、最低クソ乳首野郎のまま放っておけば、必ずや自滅する。少なくとも、本当の幸せは一生訪れないだろうと判断したのでしょう。

『さまよう刃』の犯人みたいな殺人鬼なら放っとくワケにもいかないけど、こいつは他者をバカにするしか能が無いボンボンの最低クソ乳首チョメチョメ野郎です。殺して自分が裁かれるより、放っておくのが得策ってワケです。

それにしても、柄本さんが殺人被害者の父親を演じて、その娘役が満島さんと来たら、昨年の傑作ドラマ『それでも、生きてゆく』を思い出さずにはいられません。

妻夫木くん=加害者の祖母(樹木希林)が味わう地獄も描かれて、でもめげずにしぶとく生きようとする希林さんの姿が力強くて、まさに「それでも、生きてゆく」でした。

本作に特別な「悪人」は出て来ません。強いて言うなら希林さんから大金を巻き上げる悪徳商法の連中が純粋な悪党と呼べそうだけど、後はどこにでも普通に暮らしてるような人間ばかりです。

悪は誰の心にも潜んでる。明日、私やあなたが「悪人」と呼ばれる羽目になる出来事が、起こらない保障はどこにも無いんです。

自分の中に潜む悪を解放しちゃうか否かは、大切な何かを見つける事が出来るかどうかに懸かってる。作者はそれを伝えたかったんじゃないでしょうか?

妻夫木くん、深津さんはじめ、キャスト陣は本当に素晴らしかったです。特に、最低クソ乳首チョメチョメ野郎を演じた岡田将生くん!w

ここまで酷い奴が現実にいるか?と思えるキャラに、見事に実在感を息吹かせてくれました。今までただの「つまらないルックスの若手俳優」の一人としか見てなかったけど、見事な乳首っぷりで見直しましたよ。ほんと死んで欲しかったw

そして、私も好きな『フラガール』で有名になった、李相白監督の卓越した演出力!

刑事ドラマや2時間サスペンスを観てて、私がいつもゲンナリしちゃう場面があります。殺人被害者の遺体を、その肉親が刑事に付き添われながら確認するシチュエーションです。

ワンパターンにも程があるでしょう? 大抵、母親が号泣しながら「どうして!? どうしてなの!? 翔太ぁ〜っ!!」みたいなw その泣き崩れるタイミングから姿勢から、それを眺めてる刑事のリアクションまで、どの番組もだいたい似たり寄ったり。

ほかに見せ方は無いんかい!?って、いつも思うんですよね。基本的に辛気臭い芝居が嫌いなもんだから、余計にウンザリしちゃう。

志の高い創り手なら、こういう凡庸になりがちな場面を、なんとか違ったやり方で表現するすべは無いものか?って、頭をひねる筈です。だから、監督の力量を計る絶好のバロメーターにもなるんですよね。

この映画にも、柄本さん&宮崎美子さん夫妻が娘・満島さんの遺体と対面する場面があります。これは是非、作品を観て確認して頂きたいのですが、きっと現実はこんな感じなんだろなぁって思える、珍しくもリアルな演出でした。

それは演じてるのが柄本さんや宮崎さんだからこそリアルなんであって、刑事ドラマの端役俳優さんだと成立しづらいかも知れませんが…

ごくシンプルなプロットながら、明確なメッセージと的確な演出、優秀なスタッフとキャストが適材適所に揃えば、自ずと見応えある作品が生まれるという見本ですね。

なにぶん重いストーリーではありますが、大切にしたい人と出会った事で、妻夫木くんが本来の優しい人間性を取り戻していく姿には、希望の光を感じます。

今、希望を失いかけてる人、自分を見失いそうになってる人にこそ、この映画はオススメしたいです。

タベリストの吾妻さん

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先日、NABEさんのサイトにお邪魔したら、漫画家・吾妻ひでお氏が多部ちゃんについて語った雑誌記事が紹介されてました。→http://tabephoto.blog8.fo2.com/

イラストはあんまり似てないけどw(多部ちゃんの顔は意外にイラスト化しづらい?)かなり初期からのファンである事が伺える、愛情ある記事でした。

アイドルを好きになるにしても「本気になり過ぎるといつか切ない思いをするから、ほどほどに」みたいなアドバイスもしてくれてましたね。もう手遅れですけどw

NABEさんにコメント入れさせて頂こうと思ったのですが、私のボロPCはなぜかコメント欄に飛ぼうとすると固まっちゃうので(苦笑)、こちらで書かせて頂きますm(__)m

私は吾妻さんの漫画はあまり読んだこと無かったのですが、漫画賞史上初の三冠に輝いた『失踪日記』は書店で見かけて即、ハマっちゃいました。これがホントに、メチャクチャ面白い!

漫画界じゃベテランの有名作家なのに、この方は原稿を飛ばして失踪→しばらくホームレス生活ってのを二度やらかしてて、その時の体験をつぶさに漫画で綴ったのが『失踪日記』です。

その後で『ホームレス中学生』ってのがベストセラーになりましたけど、あんな道徳の教科書みたいな本(読んだ上で言ってます)よりも、こっちの方が遥かに面白いと私は思いますよ。

実は私も若い頃、失踪に近い事をやらかし、1カ月ほど友人宅を泊り歩いた経験があります。で、小学校の敷地内に侵入し、建物の陰で寝ようとした事もあったけど、一睡も出来ませんでした。

吾妻さんは町に近い山の中で野宿しながら、夜中に町でゴミ箱をあさり、食料を調達するという生活を数カ月も続けておられて、まさにサバイバル!

慣れるまでの一週間はやはり一睡も出来ず、真冬だから凍死寸前になったり、そりゃもう悲惨な毎日なんだけど、それを吾妻さんは客観的な目線でコミカルに描いておかれ、読んでる分には笑えるし、一文無しになった時にはこうして生き延びるんやなぁっていう、勉強にもなりますw

しかし、いくら仕事が嫌になったからって、こんな過酷な生活を送るよりマシではないの?とも思うけど、そこはやっぱクリエイターならではの、計り知れない苦しみってのがあるんでしょうね。

で、その体験がネタになって後から活きて来るのも、クリエイターならではの面白さだし、逞しさですよね。奥さんはじめ、身内の人達はたまったもんじゃないでしょうけど…

復帰後、吾妻さんはアルコール中毒で精神病院に入院され、後半はその顛末が綴られてます。これがまた壮絶で面白い! 現実には物凄く深刻な状況なんですよ? それを冷静に面白おかしく描ける逞しさと、失踪したりアル中になっちゃう弱さとのギャップがまた可笑しいw

『ホームレス中学生』には、明らかな作為を感じました。ホームレス経験は事実でしょうけど、その語り口には芸人ならではのウケ狙いがミエミエで、私は読んでて逆に冷めちゃいました。

で、最後には家族への感謝、社会への感謝、この世に生まれた事への感謝が感動的に綴られて、破滅主義の私としては読んでて反吐が…とまでは言わないけど、ゲップが出そうになりました。

あんな風に思える田村くん(作者)は幸せですよ。普通の人は、なかなかそんな道徳や宗教の教本みたいな考え方は出来ません。それが正しいと分かってても、簡単に出来るもんじゃないです。

清く正しく面白く、だから自然に人から愛される田村くんは素晴らしい。身の周りに彼みたいな人がいれば、私だって大好きになると思います。だけど、読み物としてはつまんないですよ。

吾妻さんのどーしょーもない駄目さ加減にこそ、私はリアルな人間味を感じます。作為の無い淡々とした語り口にこそ、エンターテインメントを感じます。

読んでて、どっちが元気になれるか? 生きる希望を見いだせるか? 私は吾妻さんに一票ユンピョウ、サモハンキンピョウですね。

だって、田村くんには絶対なれない(なる気もない)私でも、吾妻さんになら(漫画家としての才能は別として)なれますからね! なる気はないけどw 私の体力・精神力では、そのまま朽ち果てそうだし…

そんな壮絶な日々を送った吾妻さんが今でも元気で、多部ちゃんに萌えておられるw 共感するどころじゃないですよね。あー、解る解る!ですよw

否定したい方も多々おられるでしょうけど、私はやっぱ、多部ちゃんに萌えて『つばさ』の良さを理解出来る方には、ホームレスやアル中になれる素質があると思いますよw

逆に、田村くんみたいに健全な優等生には、多部ちゃんの本当の良さは解らないだろうし、解って欲しくないですね。

なんか、メチャクチャなこと書いてます?w タベリストの皆さんは共感してくれてますでしょうか?

『川の底からこんにちは』

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この映画も、私が「自殺考」で書いた事と被ってる部分があります。あの記事、削除しなけりゃ良かったなぁw

それは「大人になるという事=己を知るって事」っていう部分です。

誰だって若い時には、自分は特別な人間なんだと思いたい。で、本当に特別な人はその才能を開花させて有名人になったりするけど、それはほんのひと握りの人だけの話。だからこそ特別なワケで。

大半の人間は特別じゃない平凡な人生を送るワケですが、そんな自分を受け入れるまでに葛藤が生じるんですね。こんな自分で良いのか、本当はもっと上に行けるんじゃないのか?って。

学生を卒業して社会に出たら、理想の自分と現実の自分とのギャップを嫌でも思い知らされます。その時、現実の自分を受け入れられない人が、自殺に走ったりする。

20代後半の頃の私がそうでした。そして、ほんとに自殺しちゃった同僚のAくんもそうでした。彼は自分が平凡な人間である事が、どうしても許せない様子でした。

そこを乗り越えて、自分が平凡(あるいはそれ以下)である現実を受け入れ、平凡で何が悪い?と開き直る事が出来れば、人は自殺なんて考えなくなるんじゃないでしょうか?

それは諦めだろ?って言われても平気です。諦める事を知らない奴ほど厄介な者はいませんぜ? 「夢を諦めるな!」なんて言えば聞こえは良いけど、そのプレッシャーが自殺者を増やしてるのかも知れないし。

もちろん、何もしない内から諦めるのは論外です。やってみなけりゃ、自分がどの程度の人間か知りようが無いですから。チャレンジと挫折を何度か経る事は必須条件です。

満島ひかりさん扮するヒロインは、自分はしょせん「中の下」だから「しょうがない」って言うのが口癖の、冴えないOLです。彼女はそれで、萎縮しちゃってる。

なんで萎縮しちゃうのか? こんな冴えない自分を、後ろめたく思ってるからだと思います。だから駄目男に振り回され、オバさん達にはイビられ、子供にもナメられちゃう。

前半は、そんな彼女の「どん詰まり」状態が淡々とコミカルに描かれます。正直、観てて愉快なもんじゃありません。かなりイライラさせられます。

でも、恋人(駄目男)に逃げられ、母親に続いて父親も亡くしてしまった時、彼女は開き直るんです。

「中の下で何が悪い? それが自分なんだから、しょうがないよ。しょうがないなら、頑張るしかないじゃん!」

諦めの「しょうがない」が、開き直りの「しょうがない」に変わった時、人は強くなれる。彼女は平凡以下の自分を受け入れ、萎縮する事をやめたんです。

彼女が亡き父から引き継いだ「しじみ」の洗浄工場は、まさに貝のごとく川の底で地道に、踏張って生きてる人達の集まりです。

新社長に就任した彼女が先頭に立って「中の下で何が悪い?」と唄う新社歌の合唱シーンは、覚悟を決めた人間の力強さが溢れる、カタルシス満点の名場面だと思います。

前半のイライラは、この場面で「どん詰まり」から解放され、一発逆転の爽快感を観客に味わわせる、その為の布石だったワケですね。これぞ娯楽映画の王道、アクション映画と同じ手法とも言えます。

どん詰まりから開き直っていく「中の下」の平凡な女を、満島さんは見事に表現されてます。他のキャストは知らない人ばっかで、まさに「中の下」な感じなんだけどw、その中にいても全く違和感が無いのが凄い!

ただし、私がこの映画にハマったかと言えば、かなり微妙なところです。台詞回しがあまりに独特なんで、それを楽しめるか否かで評価が岐れちゃう作品ですね、これは。

今風なのかどうか知らないけど、せわしないリズムの会話や独り言が、私の生理に合いません。笑いのとり方も実に今風のお笑いって感じで、私には馴染みづらいです。時々笑ったけどw

前半で観客に欝憤を溜めさせる為の、計算づくの演出でもあるでしょうが、ちょっと私にはキツかったですね。すごい居心地悪くて、正直二度と観たくないですw

ただし、森田芳光監督のデビュー時なんかも、そんな感覚はありましたから、ハマる人はハマるのかも知れません。実際、いくつも映画賞を獲ってるワケだし、主演女優を嫁にまでしちゃった監督ですからね!

満島ひかりと好きなだけチョメチョメする映画監督… やっぱり、不愉快だなw

スケバン刑事の乳首

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足を怪我して10日経ちましたが、正直あまり良くなってる感触がありません。それでも今は、ひたすら安静にするしか無い。我慢のしどころです。

お陰で、気まぐれで録画したものの観る機会が無かったCSの番組を、あれこれと消化する時間が出来ました。

『花のあすか組!』もその1つです。つみきみほ主演で映画化もされましたが、今回観たのはTVドラマ版の最初の2話です。

主演は、東宝シンデレラガールでデビューした小高恵美さん(画像)。清純派で、多部ちゃんにも通ずる眼力の持ち主ですから、私は好きでしたねー。デビュー時の富田靖子さんにも似てます。

なのに、当時('88年)なぜかこの番組は観てませんでした。『スケバン刑事』シリーズはけっこう観てたのにw たぶんタイトルだけ聞いて、ラブコメ学園物だと勘違いしてたのかも知れません。

そう、これは『スケバン刑事』のヒットで流行した、制服美少女アクション物の1つなんです。

『スケバン刑事』はやっぱ、インパクトありましたよ。放映が始まった当時、私は東京で新聞奨学生をやってて、同僚のN川くんが斎藤由貴さん(あの頃はバリバリのアイドル!)のファンだったもんだから、店のテレビで観てたんですよね。

札付きのスケバン・麻宮サキが、母親の死刑執行延期を条件に「マッポの手先」となり、学園にはびこる悪をヨーヨーで成敗wしていくんだけど、なんだかショッカーみたいな組織がなぜか学園を狙ってたり、暗闇司令(長門裕之)なる怪しげなオッサンが糸を引いてたりで、とにかく世界観がぶっ飛んでる。

で、見るからに運動音痴っぽい斎藤さんが、へっぴり腰で毎回セーラー服姿で立ち回りを繰り広げるんだけど、これがめっぽう強いw

それをバカバカしいからって切り捨てる人と、そのバカバカしさこそがクセになっちゃう人とに、世の中は二分されると思うのですが、言うまでもなく私は後者でしたw

斎藤由貴さんが確立した、清純派アイドルがスケバン、セーラー服&へっぴり腰アクション、そして闘う前に必ず口上を述べ啖呵を切る様式美、などのスタイルは、この後の続編や亜流作品に受け継がれていきました。

なぜか鉄仮面を被って登場した2代目の南野陽子さん、なぜか忍者の末裔どうしが抗争し、もはや刑事でも何でもないw3代目の浅香唯さん、みんなへっぴり腰でサイコーでしたw

主演アイドルの皆さんが後に口を揃えて仰ってますが、当時はイヤでイヤでしょうがなかったそうですw そりゃあ女子から見れば、この番組の何が面白いんだか理解不可能でしょうし、出来もしないアクションを青アザ作りながら毎回やらされるワケですから、屈辱感もあった事でしょう。

でも、今思えばそこが良かったんですよね!w 最初からアクションをこなせる志穂美悦子さんみたいな人が演じても、あんなにヒットしなかっただろうと思います。

明らかに出来ない子が必死に頑張る姿にこそ、我々は心を動かされ、ドSな欲求まで満たされてたんじゃないでしょうか?w

もし多部ちゃんがあの時代にデビューしてたら、スケバン刑事やそれに類する番組から出演オファーを受けてた可能性は、けっこう高いですよね。そしたら、多部ちゃんはどうしたでしょう?

そんな多部ちゃんを観てみたいファンとそうでないファンとに岐れそうですが、私は是非、観てみたいですね。めちゃくちゃカッコイイと思いますよ!

さて『花のあすか組!』ですが、やはり後続番組だけあって、輪をかけてぶっ飛んでますね。もうシッチャカメッチャカですw

全国の中学校を支配しようと目論む(なんの為にやw)全中裏なるスケバン組織が、あすかの通う学園を狙い、兜に鎧の格好で馬に乗ってw襲って来る(国盗り合戦がモチーフなんですね)。

親友を殺された優等生のあすかは、皆が全中裏にひれ伏す中、たった一人で立ち上がり、わざわざスケ番の衣裳に着替えて戦いを挑む!(なぜかべらぼうに強いw)

まぁストーリーはどーでもいいとしてw、この番組のキャストは女性比率が異常に高く、脇役陣に面白い人材が多いんです。あすかに協力する転校生に石田ひかり、全中裏の黒幕に佐倉しおり、その手下の一人に和久井映見が紛れ込んでるほか、小沢なつき、本田理沙、千葉美加、田山真美子といった、アイドル好きなら憶えがあるであろう名前がズラリと並んでます。

その後、主演級の女優に育った人、引退した人、脱いだ人、AVデビューしちゃった人etc… この時はみんなデビューしたてで、いろんな夢を抱きながら、ワイワイ言いながら撮影してたんだろなぁと思うと、ちょっと感慨深いものがあります。

当時は他にも、仙道敦子&中山美穂の『セーラー服反逆同盟』、五十嵐いづみの『少女コマンドーIZUMI』といった亜流番組がありました。

後者は『太陽にほえろ!』の出演を終えた地井武男さんが刑事役で出てたんですよね。どちらも最初はチェックしたんだけど、やっぱ二番煎じ三番煎じとなると印象が薄いです。

一連の作品群を見渡して、私が少しでも萌えたアイドルを挙げると、小高恵美さん、つみきみほさん、浅香唯さん、そして『スケバン刑事2』に出てた相楽ハル子さん。

↑あくまで、当時の好みですよ?w まぁ一貫してると言えば一貫してますね。

またああいうドラマをやってくれたら、私は観ますよw でも90%以上のTV番組が女性向けに創られてる現状では、もうあり得ないでしょうね。

はっ、そう言えば、あやや主演の新『スケバン刑事』をまだ観ていない! あれは監督が期待出来ない人なんでねぇ… でも、暇な内に観てみようかしら。

『浪花少年探偵団』#08

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そこはやっぱ多部キャプテンの作品ですから、まず駄作にはならないワケですが、これまでの実績から見れば、今回のエピソードは「凡作」と言わざるを得ません。

これは刑事ドラマ・ウォッチャーならではの認識かも知れないけど、夫婦仲の悪い家庭に誘拐犯から電話がかかって来たら、まぁ十中八九は子供による狂言誘拐ですからねw

そう、これは『太陽にほえろ!』の時代からさんざん使われて来たパターンでして、東野圭吾たる者、まさかそんな手垢の付いたオチをつけるつもりじゃないだろな?って思いながら観てましたけど、中学生の姉が登場した時点で「あ、やっぱそのネタなんや」と、やや幻滅してしまいました。

ずるいなぁと思ったのは、公衆電話から脅迫電話をかけるシーンで、わざわざ革手袋をはめさせ、慣れた手つきでボイス・チェンジャーを扱う様を見せて、いかにも大人がやってるようにミスリードさせた演出です。

あれを見て「おっ、これは狂言誘拐のパターンじゃないんだな」って、期待しちゃいましたからね。ずるい。わざわざ手袋する意味あらへんやん!w まぁ、何でも形から入る浪花少年探偵団の連中ですからね、と今回は大目に見ておきましょうw

刑事でもないしのぶセンセが、子供の生命に関わる事態に首を突っ込むワケにも行かず、真相が判っても事情が事情だけに怒りも不発気味で、彼女らしさが存分に発揮出来ないシチュエーションであった事もまた、他の回に比べて消化不良なんですよね。

やっぱり、子供が話の中心になると、パワーダウンは否めないです。物語の主役は転校生ファミリー達になっちゃってるし。お父さんの関西弁、酷かったなぁw

だから今回の見所は、本筋と関係ない部分ばっかりでした。まずは松坂ママの大ボケぶりに、私はいつも癒されてます。

そしてワンコ刑事の本拠地・浅草に乗り込むしのぶセンセ。何かリンク・ネタを期待しましたが、そういうドラマじゃないんですよね。コメディーであっても根は真摯な番組ですから。

それより今回は何と言っても、山本耕史くんと小池徹平くんですね。あの不毛な小競り合いw

自分から電話しながら、一方的に切っちゃうしのぶセンセに、ショックのあまり白目を剥いて失神する小池くんw こういうベタな笑い、私は大好きです。

そう言えば今回、段田安則さんが欠場だったのも残念です。さすがに絡みよう無いですもんね。やっぱ大人のパワーが足らなかったですね、今回は。

うーん、あんまり書く事が無いなぁ… こんな時にL君とかチクビッティーみたいな存在がいると便利なんですけどねw

今回の画像、どうですか? 昭和のレコード・ジャケットみたいで良いですよねw 多部ちゃん、明らかに色気が出て来てますよ。綺麗っす… チョメチョメ。

百恵ちゃんのこと

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録画が貯まってたCS番組の中に、山口百恵&三浦友和主演の映画『ふりむけば愛』っていうのもありました。

観たけど、これと言って語りたい要素が無かったんでスルーしてましたが、前回のコメント欄で意外や百恵さんの話題が盛り上がったんで、ちょっと書いてみようと思います。

この映画を録画したのは本来、百恵さんが目的だったワケじゃなくて、監督が大林宣彦さんだからです。

映画ファンなら知らない方はおられないと思いますが、大林さんはとても作家性の強い監督さんなので、天下のゴールデン・カップル主演と言えども、この人の手にかかれば世にも奇妙な作品になっちゃう可能性がある。そこに期待してましたw

残念ながら、さすがの大林さんも百恵&友和に東宝映画(しかもサンフランシスコ・ロケ)という看板を背負ってるだけあって、けっこうノーマルかつウェルメイドな恋愛映画に仕上がっており、期待外れでしたw

ただし、当時話題にもなりましたが、百恵&友和コンビ初のオリジナル現代劇にして初のベッドシーンもあったりして、なんとあの人がついに乳首を披露されてます! …そう、友和さんがw

なぜか百恵さんの乳首は見えないように処理されてますが、いわゆる「手ブラ」に近いセミヌードは拝めますので、その胸の部分に友和さんの乳首を合成してみるのも一興かと思います。

まぁノーマルと言っても「大林さんにしては」って事ですから、途中で無声映画みたいな字幕画面が挿入されたり、シリアスな喧嘩の場面が酒場の大乱闘コントに変貌したりと、許される範囲内で変な演出が施されてますw

二人が演じるキャラも、百恵さんは人生の理想と現実に絶望してる売れないデザイナー、友和さんは自称「逃亡者」のプレイボーイ(なんと乳首も見せます)と、従来の古風&優等生なイメージを打ち破る試みが見られ、それが成功してると私は感じました。

40歳以上の方で、このカップルが出てる映画やドラマを観た事が一度も無い、という人はおられないんじゃないでしょうか? 少なくともグリコのCMは観てる筈です。あれも確か大林監督の作品でしたね。

私は初共演作『伊豆の踊子』からして劇場で観てますし、大映テレビの『赤い』シリーズもちょこちょこ観てました。『伊豆の…』で湯けむりの向こうで全裸の踊子が手を振る、有名な場面は子供ながらにドキドキしましたよ。今思えば100%吹替えですけどw

百恵さんと言えばプチ自慢があります。引退が決まってから全国ライブツアーがありまして、我が名張の町にも彼女がやって来たんですよ!

もちろん私は観に行きました。生でプロ歌手の唄を聴く事からして初めてだったし、しかも百恵さんですから、思ってた以上に感動した記憶があります。

ただし、なにぶん田舎ゆえに年配客が多いもんで、私自身も含めて皆さんコンサートのノリが分かっておらず、唄い手さんにはやりづらい環境だった事と思います。それが何だか申し訳なかったですね。

引退してからの百恵さんは、これも私と同世代以上の方ならご存じのように、ワイドショーや女性週刊誌、そしてあの頃に生まれた写真週刊誌の記者やカメラマン達から、壮絶なる取材戦争の生け贄として、24時間つけ狙われる羽目になりました。

夫・三浦友和さん著作によるエッセイ『被写体』には、その尋常ならざる十数年間の顛末が綴られてあります。以下、表紙カバーにも載ってる抜粋文をご紹介します。

「止まろうとする車に、ぶつかるようにカメラマンが前後から突進してきて、揺れる車にストロボを浴びせる。/子供が泣き出した。…子供が恐がって泣いてるからやめてくれ!と叫んだ。それでもまったく収まらない。…一人のカメラマンが、フロントガラス寄りの隙間から車内にカメラを突っ込んで、後部席の妻と子供を撮ろうとした。/その瞬間、私の中で何かが切れた」

これは、娘さんの幼稚園の入園式に向かう途中の出来事で、このあと友和さんはカメラマンを殴ってしまい、娘さんが入園式に出席する事は叶わなかった…というくだりの一部です。

友和さんは手を上げてしまった事を反省されてますが、どう考えたってマスコミの方が狂ってます。こんな状況に24時間、十数年も晒されて続けて来た三浦ファミリーに、いったい何の罪があると言うのか?

前書きの中で、友和さんはマスコミを映画『ジョーズ』の人食い鮫に喩えて、被写体になる有名人は襲われる海水浴客、それをテレビで眺める視聴者は映画の観客みたいなものと書かれてます。

あれだけマスコミが必死になって追いかけるのは、見たがる読者・視聴者がいたからこそなんですよね。確かに私だって、ちっとも興味が無かったと言えば嘘になります。

まぁそんな感じで、マスコミや一般読者・視聴者への恨みごとに近い事も、友和さんは正直に書かれてます。パパラッチに追われる有名人は数多かれど、10年以上もその脅威に晒され続けた人は存在しないでしょうから、愚痴を読んでも同情こそすれ、不快に感じる事はありません。

その間、百恵さんはどんな様子だったかにも触れられてますが、その書き方にも友和さんの深い愛や、百恵さんの真面目なお人柄が伺えます。

この本、とても面白いですよ。有名俳優であると同時に「百恵ちゃんの旦那さん」であるという、まったく稀有な存在になってしまった人が、テレビ番組や社会の出来事を見て、一体どんな事を思うのか?

それは意外に我々と大して変わらなかったり、立場の違いによるズレもあったりで、とても興味深いです。何より、友和さんも、そしてあの伝説のスーパースター・山口百恵さんも、我々と同じ社会に生きる一人の人間である事を、あらためて実感させてくれる本です。

PS. 今日は腎臓結石の方で病院に行きました。経過順調で、ようやく体内の管を取り外してもらいました。ただし、麻酔無しで…

その痛みの代償にってワケじゃないけど、患部の念入りな消毒は女性看護師さんがしてくれて、何しろ麻酔無しですから、息子がちょっと喜んでましたw

来週の検査で異常が無ければ、結石の治療はようやく終了となります。いやぁホント、長かった…

ヒットガールの乳首

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どうも懐古的な記事が続いてますんで、今回はこれから公開されていく映画について書こうと思います。と言っても、私が気になる作品しか取り上げませんので、恋愛映画や小難しい映画は出てきませんw

公開間近な作品で気になるのは、まず『プロメテウス』です。『ブレードランナー』以来、リドリー・スコット監督が30年ぶりに手掛ける本格SFで、『エイリアン』の前日談的な要素があるとか無いとか。

リドリーさんは『ブレードランナー』の続編も準備中との事で、'80年代のSF映画ブームで映画にハマった私としては、ハリソン・フォードが何らかの形で参加するか否かも含めて、これは大いに気になります。

ところで、リドリーさんの弟でこれまた大物ヒットメーカーの、トニー・スコット監督がつい先日、自殺されたんだとか。キャリアは順調で、その前日にトム・クルーズと『トップガン2』の打ち合せをしたばかりだったそうで、まったく原因不明。いったい何があったんでしょうか…?

さて、もう公開中の『アベンジャーズ』ですが、わたしゃ一体、いつ観に行けるんでしょう? 車は運転出来ますから、別に行けない事は無いんだけど…

ろくに仕事もせず、危険を冒してまで映画を見に行くのは、ちょっと気が引けるんですよねぇ… と言いつつ、来週病院に行ったついでに観ようかな?と企んでたりするんですがw だって、せっかくあんなに予習したんですからねぇ。

マーベルは既に『アイアンマン3』を撮影中で、マイティー・ソーとキャプテン・アメリカの続編も進行中、『アベンジャーズ2』も当然ながら製作決定した模様です。

一方のDCコミックスはスーパーマンの新作『マン・オブ・スティール』が既に撮影済みらしいです。ヘンリー・カビルという若手がスーパーマンで、ラッセル・クロウやケビン・コスナー、ダイアン・レインが出てるそうです。

どうやら無かった事にされたw『スーパーマン・リターンズ』は旧シリーズへのオマージュ満載でしたが、今回は『バットマン』や『スパイダーマン』と同様、完全リニューアル。赤いパンツを穿かないスタイリッシュなスーパーマンになるんだとか。

『SEX-MEN』いや『X-MEN』外伝『ウルウ゛ァリン』の続編は、日本ロケで真田広之が参加。X-MENは1作目からしてイマイチだったんで興味無いんだけど、人気があるんですなぁ。SEX-MENなら観ますけどね。

シリーズ映画と言えば、スタローン先生率いる筋肉スター運動会『エクスペンダブルズ2』も間もなく公開! 前作じゃゲスト扱いだったシュワちゃんとブルース・ウィリスも本格参戦、さらにジャン・クロード・ウ゛ァンダム、チャック・ノリスまで登場するとの事。

前作はどうも話がノーテンキで燃える要素が無かったのですが、今回はそのへんがバッチリ改善されてるらしく、わたしゃ正直言って『アベンジャーズ』よりこっちの方が楽しみですw

シュワちゃんはこれで本格的に映画復帰、次も相変わらずの筋肉アクション『ザ・ラスト・スタンド』で、また大型マシンガンとか撃ちまくる模様。まぁ、それしか無いですよねw

記憶を無くしたCIAエージェント=ジェイソン・ボーン(マット・デイモン)のリアルなアクションに燃えたシリーズ(オススメ!)の新作『ボーン・レガシー』も気になります。主役は「ホークアイ」ことジェレミー・レナー。

スパイ・アクションと言えば御本家ジェームズ・ボンドも新作『007/スカイフォール』で帰ってきます。ボンド役は3作目のダニエル・クレイグ。ロンドン五輪で女王陛下をエスコートした人ですw

『テイクン2(仮)』はあの『96時間』の続編です。前作の敵組織が復讐を企て、リーアム・ニーソンの家族を再び狙うそうで、果たしてあの興奮を超える事が出来るのか?

『キック・アス2』もようやく本格始動で、ヒットガールのクロエ・グレース・モレッツはじめ、ニコラス・ケイジら前作のキャストが再結集!…って、ニコラスさん、あんた死んだ筈では!?w

なんと『ダイ・ハード5』も進行中で、今度はマクレーン刑事の息子が事件に巻き込まれる模様。毎回それなりに面白いですから、観ます。

その他だとリメイク版『ロボコップ』も気になりますね。あれの1作目は本当に面白かったですから。ゲイリー・オールドマンが出てるみたいですね。

リメイクと言えば『ゴジラ』も再びハリウッドで製作されるそうです。前回はスッカスカの失敗作でしたが、今回は… まぁたぶん駄目でしょうw あれは本来、時代の産物ですからねぇ…

日本関連では、あと『47RONIN』ってのがあります。そう、『忠臣蔵』のハリウッド版ですw 主演はなぜかキアヌ・リーブス!

西部劇『ジャンゴ/繋がれざる者』はタランティーノ監督の新作で、主演はジェイミー・フォックス、悪役にレオナルド・刑事プリオという布陣。

取り上げるのがどうしてもアクション映画に偏っちゃいますが、やっぱハリウッドの本領はそこにありますからね。

アクション以外で気になるのは、『サイコ』製作の舞台裏を描いた『ヒッチコック』ぐらいでしょうか。ヒッチクビコック監督にアンソニー・ホプキンスが、主演女優ジャネット・リーにはブラック・ウィドウことスカーレット・ヨハンソンが扮する模様。これは観たい!

日本映画で楽しみなのは、今のところ『エウ゛ァンゲリオン新劇場版:Q』だけですね。今まで劇場で観たこと無いんだけど、今回は行くつもりです。11月公開予定とのこと。

『踊る大捜査線』がついにファイナルとか言ってますけど、よもや信じてる人はいないでしょう。『海猿』なんか、ファイナルから2年も経たん内に復活してますから。もうねぇ、ホントにねぇ、死ね!w

少年ジャンプの実写化『るろうに剣心』とか、反吐が出そうですw 邦画メジャーでそういう事やって、面白かった試しが無いですから。面白くても観ないけどw

綾瀬はるか主演『ひみつのアッコちゃん』はどうですか?w 『ふしぎなメルモちゃん』なら観たいかなw すべてはオッパイ次第です。

『鍵泥棒のメソッド』はちょっと面白そうです。売れない役者の堺雅人が、記憶を無くした殺し屋の香川照之と入れ替わるコメディーで、まぁ話はありがちだけど堺vs香川の怪演対決は見ものです。ヒロインは広末涼子。

『終(つい)の信託』は、私が最も支持したいコメディー監督・周防正行さんの新作です。終末医療問題(つまり安楽死?)を扱うシリアスな内容だけど、冤罪裁判を描いた『それでもボクはやってない』も面白かったですからね。製作がアホの亀山なのが、ちょっと引っ掛かりますがw

私が「理想の日本映画」だと思ってる『Shall we ダンス?』の主演コンビ=草刈民代&役所広司が復活、浅野忠信も参加とのこと。

『悪の教典』もちょっと気になります。伊藤英明扮する高校教師が、自分のクラスの生徒を皆殺しにする内容で、『ヒミズ』の二階堂ふみ、染谷将太も出てます。監督があの三池崇史ですから、生半可なものにはならないでしょう。

『大奥/永遠』は多部ちゃんが出ないなら観ませんけど、カンノさんにオノマチさんという女優陣は気になりますね。

『進撃の巨人』はこれまた人気コミックの映画化ですが、監督が『下妻物語』の中島哲也さんって事で、もしかすると面白くなるかも?

『稾の楯』は『キラーズ』でご一緒したきうちかずひろ(木内一裕)さんの小説を『セイザーX』でご一緒した林民夫さんが脚色、三池崇史さんが監督って事で、気になります。

この小説は私も読んでまして、イーストウッド監督・主演『ガントレット』みたいな話でメチャクチャ面白かったんだけど、映像にしたら多分ダメだろうなぁw

主役のSPに大沢たかお、凶悪犯人に藤原竜也ってのがまた、典型的な駄目パターンw 相棒SPが原作は男だったと思うんだけど、映画は松嶋菜々子さん。こういう設定イジリも成功率は低いですよね。

以上、私が気になる新作はこんなラインナップ。ハリソン・フォードに新作が無いのが個人的に残念です。

これだけは何がなんでも観たい!と思える、ワクワクするような映画が最近は無くなっちゃいましたが、それでも『エクスペンダブルズ2』『キック・アス2』『96時間2』は本気で楽しみです。ぜんぶ悪党どもを皆殺しにするアクション物、それも続編ばっかりですけどw
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