☆真瀬の苦悩
蔵造り通りの店よりも川越キネマを優先した以上、何としても守り抜かねば!という使命感を背負ったつばさですが、状況は芳しくないまま硬直してる感じです。
それでも、つばさは前向きに力強く進もうとするのですが、リーダーの真瀬は焦りを募らせてる様子。
そこに又、城之内房子様(冨士眞奈美)が伸子を連れて乗り込んで来ます。川越キネマとは違う、新ラジオぽてとの候補地を提示するのですが、それは決して悪くない物件です。
12月31日までに川越キネマから立ち退けば、今と同じ家賃で貸してあげる、との好条件で揺さぶりをかける、ほんと抜け目ない人ですw
この12月31日に何か意味があるのかな?とも思ったんですが、明確な期限を設定する事で焦りを誘い、プレッシャーをかける交渉術みたいですね。勉強になりますw
その期限まで、あと3週間弱しかありません。房子様がこの土地に観光物産館を建てる意志には、揺るぎないもの、命懸けの信念があり、どうせ空け渡す結果になるなら、そのタイミングは今しか無い。
「これ以上戦えば、俺達の傷が深くなる…」
下手に深追いすると、かえってラジオぽてとの立場を悪くするだけで、全てを失う結果を招きかねません。つばさには迷いが無いけど、そのつばさや、愛娘・優花(畠山彩奈)を守らなきゃいけない責任を背負う真瀬は、苦悩します。
「おとうさん、がんばって」
優花が洩らした寝言に、真瀬の目にも涙。父が苦しんでる事も、みんなの為に身を粉にして頑張ってる事も、優花にはちゃんと解ってるんですね。
☆黒づくめの乳首
つばさは、川越キネマ温存の署名を集める事を提案します。人一倍、世間の目を気にする房子様を動かすには、世間を味方につけるのが最も効果的ってワケです。
でも、真瀬は難色を示します。それをすれば逆に、ラジオぽてとが居座ってる(=川越の再開発を邪魔してる)のを世間にアピールする事になる。それこそが、房子様の狙いだと言うのです。ほんと勉強になりますw
「キネマを守るために、ラジオぽてとを傷つけるのは本末転倒だ」
確かにその通り。そもそも、この土地にこだわる理由が漠然としたものだけに、視聴者にも「もうええやん」って空気が漂ってたんじゃないでしょうか?
「待ってください!」
すごい離れた場所で立ち聞きwしてた翔太(ミラ・ジョボチクビッチ)が、頭皮の駆動エネルギーを利用して歩み寄ります。
「川越キネマは斎藤社長(秀樹)の夢です。俺にはキネマを取り戻す使命があります!」
「無責任なこと言うな! キネマを守るために、ぽてとがどれ位の犠牲を払う事になるのか分かってんのか!?」
以前のジョボチクビッチなら、乳首を震わせながら「俺なんか…」ってイジケそうな所ですが、今の彼は口の締まりが全然違います。
「お願いです、俺にも一緒に戦わせてください。諦めたくないんです、今度こそ!」
ジョボチクビッチが諦めた事を悔やんでいるのは、サッカーの夢の事なのか、それとも…
「無謀な戦いだって事くらい、私にも分かってます。だけど何もしないで見捨てる事は出来ません!」
つばさの意志も揺らぎません。なぜ、ラジオぽてとがこの土地になければならないのか、ここで彼女が語る事は、我々視聴者への再確認かも知れません。
「此処には、映画館だった頃の思い出とか、思い入れとか、目には見えない、値段もつけられないようなものが、息づいてる気がするんです。私がラジオを通して人と人を繋いで来れたのも、この川越キネマっていう場所の力に、助けられてたんじゃないかなって…」
完全に断絶されたと思われた真瀬と優花の父娘を、つばさがラジオの力で繋いで見せた事を思い出す真瀬。
この時、第8週の「まーなせまさひこ!」の場面が回想として登場しますが、断片的に観てもグッと来ますよね。サントラさんが道を歩きながらこの場面をふと思い出し、涙が止まらなくなったってエピソードにも頷けます。
「普通に考えたら、勝ち目は無いかも知れません。でもつばさとなら、勝てる気がするんです」
こら、乳首っ! 「そんなつばさが重くなったんだ」とか言いやがった、その締まりの無い口で、よくもそんな事が言えたもんだな!?って、怒ってもいいと思うよ、つばさw
「賭けてみるか」
つばさなら、また奇跡を起こすかも知れない。真瀬は、リスクを覚悟して彼女に賭ける決心をします。ジョボチクビッチが口出ししなければ、話はもっと早かったかも知れませんw
そんなワケで、つばさとジョボチクビッチが路上で署名運動を開始します。しかしジョボチクビッチよ、その怪しげな服装じゃ逆効果にならないか?w
とりあえず、そろそろその中途半端なモミアゲを剃ったらどうなんだい、ジョボチクビッチよ。ちょっと口の締まりが良くなって、カッコイイこと言うようになったからって、君がイケメンである限り容赦はしないからね、ジョボチクビッチw
☆再登場に涙
さて、そこに心強い味方として、横矢みちる(山本未來)が久々に見事な蹴つまずきを見せながら登場! 本当に見事で、未來さんはそうとう練習されたのでは?
みちるは真瀬の亡き妻・千波の親友で、TVの人気キャスターです。ラジオよりも格段に大きな影響力を持つTV放送でぽてとを取り上げ、援護射撃しようってワケです。
「なるほど、これで一気に反撃出来るかも知れないな」
真瀬が口にした「反撃」という言葉が、つばさの心に引っ掛かります。
「城之内さんを倒す事が目的なんですか?」
あまりに房子様のやり方が狡猾で容赦無しなもんだから、観てる我々も房子様を悪役と捉えがちですが、彼女も観光物産館という「広場」を作ろうとする、言わば同志なんですよね。
でも、絵本『魔女の涙』の魔女と同じで、天涯孤独の身ゆえか、他者と協調するすべを知らず、臆病だからこそ鎧を身にまとっちゃう。
ずっとエリートの道を歩んで来た真瀬もまた、すぐに理論武装して相手を言い負かそうとする傾向があり、もしかしたら房子様とは似た者どうしかも知れません。
「攻撃をかわすには反撃しか無いだろ?」
まぁ性格や生い立ちを抜きにしても、売られた喧嘩は買わずにいられないのが男って生きものですから、一人相撲を卒業したジョボチクビッチも戦う気まんまんですねw
そこに人間スピーカー・宇津木ママが、火に油を注ぐような情報を持ち込んで来ます。城之内エンタープライズ内部にも強引な再開発を疑問視する声が少なからず挙がっており、房子様は反対する社員を片っ端から左遷するという恐怖政治を行ってる、らしいと言うのです。
実は内部告発の文書もぽてとに届いており、真瀬はこれを利用して、ぽてとの悪い噂を流した房子様への「目には目を」の反撃を画策します。
つまり、このネタを利用してネガティブ・キャンペーン攻撃を仕掛け、観光物産館の計画そのものを潰す事で、川越キネマの土地を守ろうと言うのです。
つばさのいない所で「決定打になる追い風を起こしたい」と言う真瀬に、報道に携わる人間として反則行為だ、と諫めるみちる。
「そこまでして守りたいの? 彼女のため?」
みちるは、真瀬がつばさを愛してる事を知ってます。そしてみちるは、真瀬を愛してる。
だからって惚れた腫れたの話がメインにならないのが『つばさ』の素晴らしさで、恋愛感情はあくまで人間の持つ多面性の一片に過ぎない。恋愛が人生の全て、みたいなドラマは願い下げだぜジョボチクビィーッチ!!
「千波の幼馴染みとしてお願いするわ。此処を守るために、ラジオを傷つけるような真似はしないで。つばさちゃんの為にもね」
ここで思いがけず千波の名前が出て、私は泣きそうになりました。そもそも真瀬がラジオの仕事を始めたのは、千波の夢を叶えてあげたかったから、なんですよね。
前週の佐知江さんといい、最終回を間近にして、ちょっと懐かしいキャラクター達が続々と再登場してますけど、どなたが出て来ても嬉しくなるんですよね、涙が出そうになる位に。
退場してたった1週間しか経ってない、あの二人が登場した時は実際に涙が出ました。これはちょっと、なかなか経験出来ない事だと思います。
さすがに登場しないだろうと思うけど、斎藤由貴さんや山下真司さん、長島敏行さん、石橋蓮司さんすら、登場したら泣いちゃうかも知れません。
未確認ですが、週のラストであの女性達が登場した時、あの人の掛け声が聞こえた気がしました。画面をよく見たら、どこかに紛れ込んでるのかも知れません。もしそうなら、号泣ですねw
それだけ我々にとって、登場人物全員が、いとおしい存在になってる。1週限りのゲストですら! これは本当に凄い事だと思います。
☆優花のラブレター
ぽてとから引き抜かれて房子様の秘書になった伸子が、一人でつばさを訪ねて来ます。私なら冷たくあしらっちゃいそうだけど、つばさは伸子のつらい立場もよく理解してるみたいです。
「伸子さんのカップ、まだありますから」
そう言ってお茶を入れてあげるつばさに、また涙w 伸子はぽてとを去って以降もずっと画面に出てるのに、こうして秘書の仕事を抜きにして帰って来ると、懐かしく感じちゃいます。
房子様は絶対に諦めない、観光物産館には命を懸けてるから、傷口が広がらない内に諦めて欲しいと、伸子は仲間として…いや、もう一つの家族の一員として、忠告しに来たのでした。
「残して来た家族が苦しむのは、見てられない。お願い、キネマのことは諦めて!」
この週の描かれ方が凄いと思うのは、つばさ側が全面的に正しいワケではないゆえ、房子様側の勝利に終わる結末が充分にあり得るところだと思います。
その方が正しいとさえ思えるから、最後の最後までどっちに転ぶか予想出来ない。だからこそ、ラストの感動がありきたりな大団円に収まらない、深いものになってるんですよね。
そう、夜中に怪しげな文書を作成する真瀬の姿は、下手すると房子様よりずっと卑怯な悪役に見えかねません。沸き上がる自己嫌悪の感情を振り切り、真瀬は鬼になろうとしています。
そんな恐ろしげな真瀬を目撃した優花は、不安な気持ちをつばさに打ち明けます。
「城之内さんって悪い人? 悪い人だからやっつけるの?」
母・千波が創作した絵本の魔女は、本当は悪い人じゃなかった。房子様と仲良しになるのを一番望んでるのは、優花なのかも知れません。顔を見ただけで逃げたくせにw
真瀬は、床に落ちてた優花のラブレターを見つけます。「おとうさん、がんばって」…そのメッセージはもしかすると、今の真瀬にとっては逆に、悪魔の囁きになったんじゃないでしょうか?
そして、生放送当日。真瀬が作った告発文書を見つけたつばさが、猛抗議します。
「キネマを守る為だったら、何をやってもいいんですか!? 優花ちゃんに言えますか? これから真瀬さんがやろうとしてる事」
人間、切羽詰まると冷静な判断が出来なくなります。それに、真瀬は別に嘘を言おうとしてるワケじゃない。
果たして真瀬は、このまま反則行為を犯してしまうのか? どっちに転ぶか予想出来ないまま、真瀬がマイクに向かった所で、つづくw
蔵造り通りの店よりも川越キネマを優先した以上、何としても守り抜かねば!という使命感を背負ったつばさですが、状況は芳しくないまま硬直してる感じです。
それでも、つばさは前向きに力強く進もうとするのですが、リーダーの真瀬は焦りを募らせてる様子。
そこに又、城之内房子様(冨士眞奈美)が伸子を連れて乗り込んで来ます。川越キネマとは違う、新ラジオぽてとの候補地を提示するのですが、それは決して悪くない物件です。
12月31日までに川越キネマから立ち退けば、今と同じ家賃で貸してあげる、との好条件で揺さぶりをかける、ほんと抜け目ない人ですw
この12月31日に何か意味があるのかな?とも思ったんですが、明確な期限を設定する事で焦りを誘い、プレッシャーをかける交渉術みたいですね。勉強になりますw
その期限まで、あと3週間弱しかありません。房子様がこの土地に観光物産館を建てる意志には、揺るぎないもの、命懸けの信念があり、どうせ空け渡す結果になるなら、そのタイミングは今しか無い。
「これ以上戦えば、俺達の傷が深くなる…」
下手に深追いすると、かえってラジオぽてとの立場を悪くするだけで、全てを失う結果を招きかねません。つばさには迷いが無いけど、そのつばさや、愛娘・優花(畠山彩奈)を守らなきゃいけない責任を背負う真瀬は、苦悩します。
「おとうさん、がんばって」
優花が洩らした寝言に、真瀬の目にも涙。父が苦しんでる事も、みんなの為に身を粉にして頑張ってる事も、優花にはちゃんと解ってるんですね。
☆黒づくめの乳首
つばさは、川越キネマ温存の署名を集める事を提案します。人一倍、世間の目を気にする房子様を動かすには、世間を味方につけるのが最も効果的ってワケです。
でも、真瀬は難色を示します。それをすれば逆に、ラジオぽてとが居座ってる(=川越の再開発を邪魔してる)のを世間にアピールする事になる。それこそが、房子様の狙いだと言うのです。ほんと勉強になりますw
「キネマを守るために、ラジオぽてとを傷つけるのは本末転倒だ」
確かにその通り。そもそも、この土地にこだわる理由が漠然としたものだけに、視聴者にも「もうええやん」って空気が漂ってたんじゃないでしょうか?
「待ってください!」
すごい離れた場所で立ち聞きwしてた翔太(ミラ・ジョボチクビッチ)が、頭皮の駆動エネルギーを利用して歩み寄ります。
「川越キネマは斎藤社長(秀樹)の夢です。俺にはキネマを取り戻す使命があります!」
「無責任なこと言うな! キネマを守るために、ぽてとがどれ位の犠牲を払う事になるのか分かってんのか!?」
以前のジョボチクビッチなら、乳首を震わせながら「俺なんか…」ってイジケそうな所ですが、今の彼は口の締まりが全然違います。
「お願いです、俺にも一緒に戦わせてください。諦めたくないんです、今度こそ!」
ジョボチクビッチが諦めた事を悔やんでいるのは、サッカーの夢の事なのか、それとも…
「無謀な戦いだって事くらい、私にも分かってます。だけど何もしないで見捨てる事は出来ません!」
つばさの意志も揺らぎません。なぜ、ラジオぽてとがこの土地になければならないのか、ここで彼女が語る事は、我々視聴者への再確認かも知れません。
「此処には、映画館だった頃の思い出とか、思い入れとか、目には見えない、値段もつけられないようなものが、息づいてる気がするんです。私がラジオを通して人と人を繋いで来れたのも、この川越キネマっていう場所の力に、助けられてたんじゃないかなって…」
完全に断絶されたと思われた真瀬と優花の父娘を、つばさがラジオの力で繋いで見せた事を思い出す真瀬。
この時、第8週の「まーなせまさひこ!」の場面が回想として登場しますが、断片的に観てもグッと来ますよね。サントラさんが道を歩きながらこの場面をふと思い出し、涙が止まらなくなったってエピソードにも頷けます。
「普通に考えたら、勝ち目は無いかも知れません。でもつばさとなら、勝てる気がするんです」
こら、乳首っ! 「そんなつばさが重くなったんだ」とか言いやがった、その締まりの無い口で、よくもそんな事が言えたもんだな!?って、怒ってもいいと思うよ、つばさw
「賭けてみるか」
つばさなら、また奇跡を起こすかも知れない。真瀬は、リスクを覚悟して彼女に賭ける決心をします。ジョボチクビッチが口出ししなければ、話はもっと早かったかも知れませんw
そんなワケで、つばさとジョボチクビッチが路上で署名運動を開始します。しかしジョボチクビッチよ、その怪しげな服装じゃ逆効果にならないか?w
とりあえず、そろそろその中途半端なモミアゲを剃ったらどうなんだい、ジョボチクビッチよ。ちょっと口の締まりが良くなって、カッコイイこと言うようになったからって、君がイケメンである限り容赦はしないからね、ジョボチクビッチw
☆再登場に涙
さて、そこに心強い味方として、横矢みちる(山本未來)が久々に見事な蹴つまずきを見せながら登場! 本当に見事で、未來さんはそうとう練習されたのでは?
みちるは真瀬の亡き妻・千波の親友で、TVの人気キャスターです。ラジオよりも格段に大きな影響力を持つTV放送でぽてとを取り上げ、援護射撃しようってワケです。
「なるほど、これで一気に反撃出来るかも知れないな」
真瀬が口にした「反撃」という言葉が、つばさの心に引っ掛かります。
「城之内さんを倒す事が目的なんですか?」
あまりに房子様のやり方が狡猾で容赦無しなもんだから、観てる我々も房子様を悪役と捉えがちですが、彼女も観光物産館という「広場」を作ろうとする、言わば同志なんですよね。
でも、絵本『魔女の涙』の魔女と同じで、天涯孤独の身ゆえか、他者と協調するすべを知らず、臆病だからこそ鎧を身にまとっちゃう。
ずっとエリートの道を歩んで来た真瀬もまた、すぐに理論武装して相手を言い負かそうとする傾向があり、もしかしたら房子様とは似た者どうしかも知れません。
「攻撃をかわすには反撃しか無いだろ?」
まぁ性格や生い立ちを抜きにしても、売られた喧嘩は買わずにいられないのが男って生きものですから、一人相撲を卒業したジョボチクビッチも戦う気まんまんですねw
そこに人間スピーカー・宇津木ママが、火に油を注ぐような情報を持ち込んで来ます。城之内エンタープライズ内部にも強引な再開発を疑問視する声が少なからず挙がっており、房子様は反対する社員を片っ端から左遷するという恐怖政治を行ってる、らしいと言うのです。
実は内部告発の文書もぽてとに届いており、真瀬はこれを利用して、ぽてとの悪い噂を流した房子様への「目には目を」の反撃を画策します。
つまり、このネタを利用してネガティブ・キャンペーン攻撃を仕掛け、観光物産館の計画そのものを潰す事で、川越キネマの土地を守ろうと言うのです。
つばさのいない所で「決定打になる追い風を起こしたい」と言う真瀬に、報道に携わる人間として反則行為だ、と諫めるみちる。
「そこまでして守りたいの? 彼女のため?」
みちるは、真瀬がつばさを愛してる事を知ってます。そしてみちるは、真瀬を愛してる。
だからって惚れた腫れたの話がメインにならないのが『つばさ』の素晴らしさで、恋愛感情はあくまで人間の持つ多面性の一片に過ぎない。恋愛が人生の全て、みたいなドラマは願い下げだぜジョボチクビィーッチ!!
「千波の幼馴染みとしてお願いするわ。此処を守るために、ラジオを傷つけるような真似はしないで。つばさちゃんの為にもね」
ここで思いがけず千波の名前が出て、私は泣きそうになりました。そもそも真瀬がラジオの仕事を始めたのは、千波の夢を叶えてあげたかったから、なんですよね。
前週の佐知江さんといい、最終回を間近にして、ちょっと懐かしいキャラクター達が続々と再登場してますけど、どなたが出て来ても嬉しくなるんですよね、涙が出そうになる位に。
退場してたった1週間しか経ってない、あの二人が登場した時は実際に涙が出ました。これはちょっと、なかなか経験出来ない事だと思います。
さすがに登場しないだろうと思うけど、斎藤由貴さんや山下真司さん、長島敏行さん、石橋蓮司さんすら、登場したら泣いちゃうかも知れません。
未確認ですが、週のラストであの女性達が登場した時、あの人の掛け声が聞こえた気がしました。画面をよく見たら、どこかに紛れ込んでるのかも知れません。もしそうなら、号泣ですねw
それだけ我々にとって、登場人物全員が、いとおしい存在になってる。1週限りのゲストですら! これは本当に凄い事だと思います。
☆優花のラブレター
ぽてとから引き抜かれて房子様の秘書になった伸子が、一人でつばさを訪ねて来ます。私なら冷たくあしらっちゃいそうだけど、つばさは伸子のつらい立場もよく理解してるみたいです。
「伸子さんのカップ、まだありますから」
そう言ってお茶を入れてあげるつばさに、また涙w 伸子はぽてとを去って以降もずっと画面に出てるのに、こうして秘書の仕事を抜きにして帰って来ると、懐かしく感じちゃいます。
房子様は絶対に諦めない、観光物産館には命を懸けてるから、傷口が広がらない内に諦めて欲しいと、伸子は仲間として…いや、もう一つの家族の一員として、忠告しに来たのでした。
「残して来た家族が苦しむのは、見てられない。お願い、キネマのことは諦めて!」
この週の描かれ方が凄いと思うのは、つばさ側が全面的に正しいワケではないゆえ、房子様側の勝利に終わる結末が充分にあり得るところだと思います。
その方が正しいとさえ思えるから、最後の最後までどっちに転ぶか予想出来ない。だからこそ、ラストの感動がありきたりな大団円に収まらない、深いものになってるんですよね。
そう、夜中に怪しげな文書を作成する真瀬の姿は、下手すると房子様よりずっと卑怯な悪役に見えかねません。沸き上がる自己嫌悪の感情を振り切り、真瀬は鬼になろうとしています。
そんな恐ろしげな真瀬を目撃した優花は、不安な気持ちをつばさに打ち明けます。
「城之内さんって悪い人? 悪い人だからやっつけるの?」
母・千波が創作した絵本の魔女は、本当は悪い人じゃなかった。房子様と仲良しになるのを一番望んでるのは、優花なのかも知れません。顔を見ただけで逃げたくせにw
真瀬は、床に落ちてた優花のラブレターを見つけます。「おとうさん、がんばって」…そのメッセージはもしかすると、今の真瀬にとっては逆に、悪魔の囁きになったんじゃないでしょうか?
そして、生放送当日。真瀬が作った告発文書を見つけたつばさが、猛抗議します。
「キネマを守る為だったら、何をやってもいいんですか!? 優花ちゃんに言えますか? これから真瀬さんがやろうとしてる事」
人間、切羽詰まると冷静な判断が出来なくなります。それに、真瀬は別に嘘を言おうとしてるワケじゃない。
果たして真瀬は、このまま反則行為を犯してしまうのか? どっちに転ぶか予想出来ないまま、真瀬がマイクに向かった所で、つづくw