牢獄の暗闇の中から現れる、乳首丸出しのヨカナーン。暗くてよく見えなかった乳首が、月明かりによって鮮明に浮かび上がります。
でも、なぜかサロメは彼の乳首には興味を示さず、顔が見たいとダダをこねます。「あの男を、近くで見ないと!」
ヨカナーンはそんなサロメを無視し、淫らな人間の業を勝手に一人で嘆いてます。それはどうやら、王様と王妃の事らしい。
王妃は再婚で、前夫(王様の実の兄)は王様に殺された。つまり王妃は義理の弟と再婚したのであり、サロメは連れ子なんですね。
「私を見ているあの女は何者だ?」ヨカナーンは乳首を見せびらかしながら、サロメには「私を見るな、近寄るな」と矛盾した事を言う。
彼は、サロメにも王妃の見境無い淫らな血が奥底に流れているのを、見抜いているのか、勝手に決めつけてるだけなのか…
でも、拒絶されればされる程、サロメは彼に夢中になっちゃう。必死に止める護衛隊長を振り切って、サロメは水溜まりの牢獄まで降りて行きます。
ヨカナーンは客席ギリギリ前に設置された城壁の上まで逃げて、サロメも追いかける。つまり、客席最前列から約1.5メートルの距離まで、乳首丸出しの男が…いや、多部ちゃんが迫って来るのです!
ただし、この場面では残念ながら、二人の立ち位置は中央からやや下手寄り。上手にいる私達からは距離があるし、サロメの背中しか見えない。
でも下手からだと乳首男の背中でサロメが隠されちゃう事になり、やっぱ中央の席が一番オイシイようになってるワケですね。
とは言え、多部ちゃんの背中、うなじ、ふくらはぎ、かかと等を、こんなにじっくりと拝める機会は滅多にあるもんじゃない。映画やドラマじゃそんな部分は見られないですから。
ところで、サロメがヨカナーンを追って城壁を駆け上る際、非常に大きな段差がある階段を、多部ちゃんは手を使わず一気に登っちゃいました。
3度目の鑑賞だったDeepさんによると、前までは手も使ってよじ上ってたそうで、この公演はいつもより気持ちが入ってた事が伺えます。wowowの中継カメラが入ってたお陰もあるかも知れません。
しかしそれにしても、二人が立つ壁の厚さ(というか幅)は1メートルも無く、万が一足を踏み外せば5メートル下の奈落に落ちてしまう。なかなかハラハラさせられます。
サロメは情熱的にヨカナーンを求め、彼の白くて美しい…つまりサロメと同じ純潔の身体を褒めまくりますが、「下がれ、バビロンの娘よ!」と拒絶されちゃう。
すると今度は、ヨカナーンの髪の毛を褒めて、触らせてとせがむサロメですが、「下がれ、ソドムの娘よ!」とまた拒絶されちゃう。
ヨカナーンよ、サロメは一体どっちの娘なんだ? そしてサロメよ、ここは彼の乳首を褒めないと! 純潔のサロメには、そこんとこがよく分からないんですね。
「わたし、キスする、ヨカナーン。お前のその口唇に、わたし、キスする」
多部ちゃんからそんな事まで言われて、バビロンだのソドムだの意味不明な事を言って逃げるヨカナーンは、変態ですねw
実際、パンフレットに載ってる亜門さんの談話によると、ヨカナーンはサロメに実は惹かれつつもジラしている、という解釈も出来る。変態ですよね? そもそも、乳首丸出しなんです。
いくら止めても聞く耳を持たず、変態乳首男を求め続けるサロメを見るに耐えられなくなった隊長が、ここで自殺しちゃう。
上の鏡を見ると、彼が自ら撃ち抜いた頭から、真っ赤な血が白い床に広がってゆくのが確認出来ます。吹き出る瞬間を見逃しちゃいましたが、どんな仕掛けになってたんでしょうか?
「わたしはお前の口唇にキスするの、ヨカナーン。キスすることになるわ」
台詞は台本から起こしてますから、舞台では違った言い回しになってたかも知れません。とにかく、隊長が身を呈して止めようとしたにも関わらず、サロメはキスさせろの一点張り。死体を片付ける作業にかかる為、ヨカナーンは牢屋に戻されます。
そこに、ほろ酔いとへべれけの間ぐらいに酔っ払ったヘロデ王(奥田瑛二)と、王妃ヘロディア(麻実れい)、宴会の参加者達がぞろぞろとテラスに出て来ます。
王様が羽織る真っ赤なマントの背中には、ヌード女性のイラストが刺繍されており、彼の俗物ぶりが分かり易く示されてます。なんだか親近感がw
「サロメはどこだ? どこにおる?」
「あの子をご覧にならないで。あなた、いつもご覧になっていますわよ!」
我々オッサン4人衆が注意を受けたワケではありませんw この会話を聞けばすぐに、王様と王妃とその娘との、いびつな関係が理解出来ます。
それにしても、奥田瑛二さんと麻実れいさん。貫禄と余裕を漂わせた堂々たる演技。味わい深さもあり、見応えタップリです。それでも我々は、あの子ばかりを見つめてしまうのですがw
王様の命令により隊長の遺体が撤去されますが、引きずられた彼の血が床に直線を描き、鏡で俯瞰すると非常にショッキング。それを何とも感じてない宮殿の人々の異常性。恐い世界です。
「今宵はまた、奇妙な月だな。興奮しきった女のようではないか」
この物語の中では、月が災いや性の象徴みたいに扱われてます。そう、サロメは性に目覚めようとし、災いを招こうとしている。
サロメの異変には気づかず、ただご機嫌を取ろうと酒や果物を勧める王様ですが、サロメは「いらなーい」…まるで、真瀬父娘を見てるようですw
この後、ヨカナーンが「時は来た!」とまた不吉な預言を始め、彼が何者であるのかを王様達が延々と論じます。(正体はイエス・キリストに洗礼を施したバビデブー…いや、バプテスマのヨハネとされる)
その間、サロメはソファーに座り込んだり、テラスの畔に寝そべったり… 序盤の退屈そうな顔とは違い、なんだか生理になった時みたいな憂欝さを漂わせます。そんなサロメにも、萌えーw
さて、酔いが回って来たのか乳首男の預言が怖くなったのか、いよいよ王様はこんな事を言い始めます。
「サロメ、わしに踊りを見せてはくれぬか」
断るサロメに、王様はしつこく食い下がります。王妃はそんな夫を蔑みながら、サロメに踊らせまいとする。なんだかんだ言いながら嫉妬してるんですね。
「な、頼む、踊ってくれ。もし踊ってくれるなら、欲しいものを何でも言うがいい、くれてやろう」
キラーン! サロメの顔が輝きます。
「欲しいもなら、何でもくださるって、王様? 誓ってくださるの?」
「誓うぞ、サロメ。わしの命に懸けて、神々に懸けて」
「…わたし、踊って差し上げますわ、王様のために」
ついに… ついにサロメが立ち上がりました。いよいよサロメが「7つのウ゛ェールの踊り」を披露します。
代々、これまでサロメ姫を演じた妖艶な女優達は、肌も露にエロティックな、つまりストリップに近いダンスを見せており、YOU TUBEでその映像を見た多部ちゃんはw、この役をなんで私に?と驚いたそうです。
さぁ、多部ちゃんは一体、どんな踊りを見せてくれるのか? そしてサロメは、王様にどんな要求をするのでしょうか!?(つづく)
でも、なぜかサロメは彼の乳首には興味を示さず、顔が見たいとダダをこねます。「あの男を、近くで見ないと!」
ヨカナーンはそんなサロメを無視し、淫らな人間の業を勝手に一人で嘆いてます。それはどうやら、王様と王妃の事らしい。
王妃は再婚で、前夫(王様の実の兄)は王様に殺された。つまり王妃は義理の弟と再婚したのであり、サロメは連れ子なんですね。
「私を見ているあの女は何者だ?」ヨカナーンは乳首を見せびらかしながら、サロメには「私を見るな、近寄るな」と矛盾した事を言う。
彼は、サロメにも王妃の見境無い淫らな血が奥底に流れているのを、見抜いているのか、勝手に決めつけてるだけなのか…
でも、拒絶されればされる程、サロメは彼に夢中になっちゃう。必死に止める護衛隊長を振り切って、サロメは水溜まりの牢獄まで降りて行きます。
ヨカナーンは客席ギリギリ前に設置された城壁の上まで逃げて、サロメも追いかける。つまり、客席最前列から約1.5メートルの距離まで、乳首丸出しの男が…いや、多部ちゃんが迫って来るのです!
ただし、この場面では残念ながら、二人の立ち位置は中央からやや下手寄り。上手にいる私達からは距離があるし、サロメの背中しか見えない。
でも下手からだと乳首男の背中でサロメが隠されちゃう事になり、やっぱ中央の席が一番オイシイようになってるワケですね。
とは言え、多部ちゃんの背中、うなじ、ふくらはぎ、かかと等を、こんなにじっくりと拝める機会は滅多にあるもんじゃない。映画やドラマじゃそんな部分は見られないですから。
ところで、サロメがヨカナーンを追って城壁を駆け上る際、非常に大きな段差がある階段を、多部ちゃんは手を使わず一気に登っちゃいました。
3度目の鑑賞だったDeepさんによると、前までは手も使ってよじ上ってたそうで、この公演はいつもより気持ちが入ってた事が伺えます。wowowの中継カメラが入ってたお陰もあるかも知れません。
しかしそれにしても、二人が立つ壁の厚さ(というか幅)は1メートルも無く、万が一足を踏み外せば5メートル下の奈落に落ちてしまう。なかなかハラハラさせられます。
サロメは情熱的にヨカナーンを求め、彼の白くて美しい…つまりサロメと同じ純潔の身体を褒めまくりますが、「下がれ、バビロンの娘よ!」と拒絶されちゃう。
すると今度は、ヨカナーンの髪の毛を褒めて、触らせてとせがむサロメですが、「下がれ、ソドムの娘よ!」とまた拒絶されちゃう。
ヨカナーンよ、サロメは一体どっちの娘なんだ? そしてサロメよ、ここは彼の乳首を褒めないと! 純潔のサロメには、そこんとこがよく分からないんですね。
「わたし、キスする、ヨカナーン。お前のその口唇に、わたし、キスする」
多部ちゃんからそんな事まで言われて、バビロンだのソドムだの意味不明な事を言って逃げるヨカナーンは、変態ですねw
実際、パンフレットに載ってる亜門さんの談話によると、ヨカナーンはサロメに実は惹かれつつもジラしている、という解釈も出来る。変態ですよね? そもそも、乳首丸出しなんです。
いくら止めても聞く耳を持たず、変態乳首男を求め続けるサロメを見るに耐えられなくなった隊長が、ここで自殺しちゃう。
上の鏡を見ると、彼が自ら撃ち抜いた頭から、真っ赤な血が白い床に広がってゆくのが確認出来ます。吹き出る瞬間を見逃しちゃいましたが、どんな仕掛けになってたんでしょうか?
「わたしはお前の口唇にキスするの、ヨカナーン。キスすることになるわ」
台詞は台本から起こしてますから、舞台では違った言い回しになってたかも知れません。とにかく、隊長が身を呈して止めようとしたにも関わらず、サロメはキスさせろの一点張り。死体を片付ける作業にかかる為、ヨカナーンは牢屋に戻されます。
そこに、ほろ酔いとへべれけの間ぐらいに酔っ払ったヘロデ王(奥田瑛二)と、王妃ヘロディア(麻実れい)、宴会の参加者達がぞろぞろとテラスに出て来ます。
王様が羽織る真っ赤なマントの背中には、ヌード女性のイラストが刺繍されており、彼の俗物ぶりが分かり易く示されてます。なんだか親近感がw
「サロメはどこだ? どこにおる?」
「あの子をご覧にならないで。あなた、いつもご覧になっていますわよ!」
我々オッサン4人衆が注意を受けたワケではありませんw この会話を聞けばすぐに、王様と王妃とその娘との、いびつな関係が理解出来ます。
それにしても、奥田瑛二さんと麻実れいさん。貫禄と余裕を漂わせた堂々たる演技。味わい深さもあり、見応えタップリです。それでも我々は、あの子ばかりを見つめてしまうのですがw
王様の命令により隊長の遺体が撤去されますが、引きずられた彼の血が床に直線を描き、鏡で俯瞰すると非常にショッキング。それを何とも感じてない宮殿の人々の異常性。恐い世界です。
「今宵はまた、奇妙な月だな。興奮しきった女のようではないか」
この物語の中では、月が災いや性の象徴みたいに扱われてます。そう、サロメは性に目覚めようとし、災いを招こうとしている。
サロメの異変には気づかず、ただご機嫌を取ろうと酒や果物を勧める王様ですが、サロメは「いらなーい」…まるで、真瀬父娘を見てるようですw
この後、ヨカナーンが「時は来た!」とまた不吉な預言を始め、彼が何者であるのかを王様達が延々と論じます。(正体はイエス・キリストに洗礼を施したバビデブー…いや、バプテスマのヨハネとされる)
その間、サロメはソファーに座り込んだり、テラスの畔に寝そべったり… 序盤の退屈そうな顔とは違い、なんだか生理になった時みたいな憂欝さを漂わせます。そんなサロメにも、萌えーw
さて、酔いが回って来たのか乳首男の預言が怖くなったのか、いよいよ王様はこんな事を言い始めます。
「サロメ、わしに踊りを見せてはくれぬか」
断るサロメに、王様はしつこく食い下がります。王妃はそんな夫を蔑みながら、サロメに踊らせまいとする。なんだかんだ言いながら嫉妬してるんですね。
「な、頼む、踊ってくれ。もし踊ってくれるなら、欲しいものを何でも言うがいい、くれてやろう」
キラーン! サロメの顔が輝きます。
「欲しいもなら、何でもくださるって、王様? 誓ってくださるの?」
「誓うぞ、サロメ。わしの命に懸けて、神々に懸けて」
「…わたし、踊って差し上げますわ、王様のために」
ついに… ついにサロメが立ち上がりました。いよいよサロメが「7つのウ゛ェールの踊り」を披露します。
代々、これまでサロメ姫を演じた妖艶な女優達は、肌も露にエロティックな、つまりストリップに近いダンスを見せており、YOU TUBEでその映像を見た多部ちゃんはw、この役をなんで私に?と驚いたそうです。
さぁ、多部ちゃんは一体、どんな踊りを見せてくれるのか? そしてサロメは、王様にどんな要求をするのでしょうか!?(つづく)