今日の公演で音響トラブルがあり、最大の山場であるサロメのダンス場面で、なんと5分間の中断があったとか。
何とか立て直して最後まで演じきったものの、動揺の為か転倒もあり、カーテンコールで多部ちゃんは悔し涙を流していたそうです。
常に100%の力を出し切って全てのお客さんに満足してもらいたい、みたいな事を語ってた多部ちゃんですから、この回の観客にそれを実行出来なかった事に対して、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいだったんじゃないかと思います。
1シチュエーションでラストまで一気に駆け抜ける芝居ですから、途中で気持ちが途切れる、しかも最大の見せ場でとなると、そのショックは計り知れないものがあった事でしょう。
でも、彼女はすぐに蘇りますよ、きっと。私は多部ちゃんの知り合いでも何でもないですがw、一晩寝て気持ちを切り替えるだけの強さを持った人だという事を知ってます。
それ位の人でなければ、この舞台の主役には選ばれてなかったでしょう。それを鋭く見抜いた亜門さんが、適切なフォローを入れてくれるに決まってますから、無問題です。
ただし、転倒したとの事ですから、怪我をしてなければ良いのですが…
さて、我らがサロメ計画における6月7日公演の『サロメ』ですが、とにかく「圧巻」の一言でした。だから、しつこく上の画像なんですw
私が何故あんな顔になって、モミアゲが伸びたのか? しかも何故、濡れているのか?w 順を追って説明したいと思います。(ネタバレを含みまくりますので、これから観劇予定の方は読まない事をオススメします)
まず劇場に入るなり、壮大なセットに驚かされます。噂には聞いてましたが、全てがサプライズなセットです。
王様の宮殿の大きなテラスが舞台になってて、その真下に水を張った牢獄がある。更に、客席とテラスとの間に城壁があって、牢獄から登り降り出来るようになってるんだけど、その深さは5メートル以上ありそうで、もし転落したら無事では済まないでしょう。
そしてテラスの上には、天井代わりに巨大な鏡。あれが落下したらどうなるの?なんて心配しだしたらキリがない、誠にデンジャラスなセットですが、この鏡が後に物凄い効果を生むんですね。
更に驚いたのは、二千年前(キリスト誕生前後)の物語なのに、テレビ・モニターが置いてあるw 後で登場する護衛兵がライフル銃を持ってたりタキシード風のスーツを着てたりと、あえて時代考証は無視されてます。
要するに時代劇臭さを排除して現代風にアレンジされており、お陰で「王様のコスプレをした奥田瑛二」みたいな違和感が払拭され、かえってその世界観に馴染み易くなってる気がしました。
さて、開演5分ほど前から、預言者であり囚人でありイケメンのヨカナーン(成河)が、牢獄の中で乳首を見せびらかしながら、ウロウロと歩き始めます。早く見せたくて開演まで我慢出来なかったんですね。
そして開演。スクリーンの向うで王様を囲む人々が宴会をしてて、その中で退屈そうにしてるサロメ姫(多部未華子)の様子がテレビモニターに映し出されます。
私達4人の客席は最前列の上手寄りで、そのモニターがすぐ目の前にある。それを護衛兵の隊長が食い入るように見てるもんだから、多部ちゃんが彼の陰になっちゃって、邪魔ったらありゃしないw
でも、この隊長はサロメに恋してて、我々が自己投影出来る人物は彼しかいないんですよね。ルックスも私の友人・Wさんにちょっと似てるしw
やがてサロメが舞台に登場、オッサン4人の心臓が一斉に高鳴りますw 宴会に集まった上流階級の連中がいかにつまらないか、しかめっ面で愚痴をこぼしまくるサロメに、萌えーw 何をやっても多部ちゃんは可愛い。そりゃ仕方ない。
純白のワンピース姿でテディベアのぬいぐるみを抱く姿は、まさに少女。「妖艶なファムファタール」という既製のイメージを、実に分かり易くひっくり返してます。
やがて、乳首を見て欲しくて仕方がないヨカナーンが、破滅を匂わせる不吉な予言をつぶやき始め、サロメが興味を抱いてしまう。
それこそが、まさに破滅へと繋がる悲劇の予兆で、不気味な音響が不吉さを演出してくれます。
ヨカナーンの姿が見たくなったサロメですが、囚人を牢屋から出して姫に会わせる事など、護衛兵達に出来る筈がない。
そこでサロメは、自分に惚れてる隊長にターゲットを絞る。身をすり寄せ、甘い声で…
「わたし、あなたを見てあげる。わたし、あなたに微笑みかけるかも知れない。あなたは、きっとわたしの為にやってくれる。ね? かわたべ」
はーい、やりまーす!w こんな多部ちゃんに…いや、純真無垢な少女に甘えられて、断るような輩に明日はない。
とは言え、そんな事を許せば、自分が王様に殺されちゃうかも知れない。だから隊長は必死に抵抗するんだけど、結局はサロメに押し切られちゃう。
解るぞ、隊長!w この舞台で私が一番共感したのは、この場面の隊長ですw
そして、ヨカナーンが乳首を見せながら、牢屋から出されます。悲劇の幕が、切って落とされたのです!(つづく)
何とか立て直して最後まで演じきったものの、動揺の為か転倒もあり、カーテンコールで多部ちゃんは悔し涙を流していたそうです。
常に100%の力を出し切って全てのお客さんに満足してもらいたい、みたいな事を語ってた多部ちゃんですから、この回の観客にそれを実行出来なかった事に対して、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいだったんじゃないかと思います。
1シチュエーションでラストまで一気に駆け抜ける芝居ですから、途中で気持ちが途切れる、しかも最大の見せ場でとなると、そのショックは計り知れないものがあった事でしょう。
でも、彼女はすぐに蘇りますよ、きっと。私は多部ちゃんの知り合いでも何でもないですがw、一晩寝て気持ちを切り替えるだけの強さを持った人だという事を知ってます。
それ位の人でなければ、この舞台の主役には選ばれてなかったでしょう。それを鋭く見抜いた亜門さんが、適切なフォローを入れてくれるに決まってますから、無問題です。
ただし、転倒したとの事ですから、怪我をしてなければ良いのですが…
さて、我らがサロメ計画における6月7日公演の『サロメ』ですが、とにかく「圧巻」の一言でした。だから、しつこく上の画像なんですw
私が何故あんな顔になって、モミアゲが伸びたのか? しかも何故、濡れているのか?w 順を追って説明したいと思います。(ネタバレを含みまくりますので、これから観劇予定の方は読まない事をオススメします)
まず劇場に入るなり、壮大なセットに驚かされます。噂には聞いてましたが、全てがサプライズなセットです。
王様の宮殿の大きなテラスが舞台になってて、その真下に水を張った牢獄がある。更に、客席とテラスとの間に城壁があって、牢獄から登り降り出来るようになってるんだけど、その深さは5メートル以上ありそうで、もし転落したら無事では済まないでしょう。
そしてテラスの上には、天井代わりに巨大な鏡。あれが落下したらどうなるの?なんて心配しだしたらキリがない、誠にデンジャラスなセットですが、この鏡が後に物凄い効果を生むんですね。
更に驚いたのは、二千年前(キリスト誕生前後)の物語なのに、テレビ・モニターが置いてあるw 後で登場する護衛兵がライフル銃を持ってたりタキシード風のスーツを着てたりと、あえて時代考証は無視されてます。
要するに時代劇臭さを排除して現代風にアレンジされており、お陰で「王様のコスプレをした奥田瑛二」みたいな違和感が払拭され、かえってその世界観に馴染み易くなってる気がしました。
さて、開演5分ほど前から、預言者であり囚人でありイケメンのヨカナーン(成河)が、牢獄の中で乳首を見せびらかしながら、ウロウロと歩き始めます。早く見せたくて開演まで我慢出来なかったんですね。
そして開演。スクリーンの向うで王様を囲む人々が宴会をしてて、その中で退屈そうにしてるサロメ姫(多部未華子)の様子がテレビモニターに映し出されます。
私達4人の客席は最前列の上手寄りで、そのモニターがすぐ目の前にある。それを護衛兵の隊長が食い入るように見てるもんだから、多部ちゃんが彼の陰になっちゃって、邪魔ったらありゃしないw
でも、この隊長はサロメに恋してて、我々が自己投影出来る人物は彼しかいないんですよね。ルックスも私の友人・Wさんにちょっと似てるしw
やがてサロメが舞台に登場、オッサン4人の心臓が一斉に高鳴りますw 宴会に集まった上流階級の連中がいかにつまらないか、しかめっ面で愚痴をこぼしまくるサロメに、萌えーw 何をやっても多部ちゃんは可愛い。そりゃ仕方ない。
純白のワンピース姿でテディベアのぬいぐるみを抱く姿は、まさに少女。「妖艶なファムファタール」という既製のイメージを、実に分かり易くひっくり返してます。
やがて、乳首を見て欲しくて仕方がないヨカナーンが、破滅を匂わせる不吉な予言をつぶやき始め、サロメが興味を抱いてしまう。
それこそが、まさに破滅へと繋がる悲劇の予兆で、不気味な音響が不吉さを演出してくれます。
ヨカナーンの姿が見たくなったサロメですが、囚人を牢屋から出して姫に会わせる事など、護衛兵達に出来る筈がない。
そこでサロメは、自分に惚れてる隊長にターゲットを絞る。身をすり寄せ、甘い声で…
「わたし、あなたを見てあげる。わたし、あなたに微笑みかけるかも知れない。あなたは、きっとわたしの為にやってくれる。ね? かわたべ」
はーい、やりまーす!w こんな多部ちゃんに…いや、純真無垢な少女に甘えられて、断るような輩に明日はない。
とは言え、そんな事を許せば、自分が王様に殺されちゃうかも知れない。だから隊長は必死に抵抗するんだけど、結局はサロメに押し切られちゃう。
解るぞ、隊長!w この舞台で私が一番共感したのは、この場面の隊長ですw
そして、ヨカナーンが乳首を見せながら、牢屋から出されます。悲劇の幕が、切って落とされたのです!(つづく)