宅配レンタル・システムを導入したお陰でw、ようやく観る事が叶いました。2005年公開ですから、多部ちゃん15〜16歳頃に撮影された映画です。
こうして一気に時を遡ると、多部ちゃんの顔も随分と変わって来たんやなぁと実感しますね。
10代半ばの多部ちゃんは中性的な顔立ちだし、どちらかと言えばキツネ顔に分類出来ると思うのですが、今はタヌキ顔に近いですよね?
もう中性的とは言わせない女性らしさが滲んで来ました。私はどっちの多部ちゃんにも萌えますがw まぁタベリストは皆さんそうでしょう。
そんな多部ちゃんの作品歴の中でも、本作はなぜかマイナーな扱いをされてますね。何を基準にそう述べるかと言えば、その辺のレンタル屋さんに置いてあるかどうか?ですね。
でも実際観たら、いい映画だったなぁ… 確かに地味ではあるけど、多部ちゃんが主演で、風吹ジュンさんや美木良介さん、下條アトムさん、北村和夫さんといった実力派が脇を固めて、沖縄ロケで…
そうそう、北村和夫さんは私が脚本を書いた『ストーンエイジ』にも、似たような頑固親父の役で出演されてるんです。
これで『ストーンエイジ』のキャストで多部ちゃんと共演した人が、佐藤藍子さん、柴田理恵さん、北村有起哉さんに次いで4人目ですよ。
『ストーンエイジ』も沖縄ロケだし、どちらもスピリチュアルな要素があるし、主人公が「ひきこもり」である点も共通してる。どうしても不思議な縁を感じちゃいます。
多部ちゃんがイジメられっ子の引きこもり… 『対岸の彼女』でもイジメの標的にされた多部ちゃんでしたが、あちらは内心は傷つきながらも我が道を行くキャラクターでした。そこがまた、多部ちゃんの持味にマッチしてましたね。
ところがこちらでは、新たな標的に選ばれたクラスメイトを殴れば許してやると言われて、殴り、そんな自分に絶望して引きこもっちゃう。
ちなみに『ストーンエイジ』の主人公は、全く同じシチュエーションで殴られる側の立場でした。どちらにしても人間の残酷さと自分の弱さに絶望し、引きこもりたくなる気持ちは痛いほどよく解ります。
『対岸の彼女』の超然としたキャラ=魚子役が鮮烈だっただけに、ここで多部ちゃんが殴っちゃうのは、かえって意表を突かれました。「鈴木ひろみ」って役名が示してるように、今回の多部ちゃんはごく普通の女の子。
私自身があんなシチュエーションに巻き込まれたら、断固拒否して孤立を選択する…のが理想ですけど、やっぱ殴っちゃうでしょうね、残念ながら。まぁ、それが普通なんだろうと思います。
物心つかない内に両親は離婚し、これまで育ててくれた父親が事故死して祖父母に面倒を見てもらってる。温かみのある家庭環境とは言えず、学校ではイジメられ…
普通の女の子とは言え、そんな境遇じゃ引きこもりにもなりますよね、そりゃ。まだ中学生で自立する事も出来ない立場だし。
そんなひろみの心のオアシスが、インターネットの掲示板で知り合ったメル友の青年。沖縄でサーフィンのインストラクターをやってて「遊びに来なよ」なんて言われて、ひろみは動揺し、行動を起こす。
で、沖縄・西表島に飛んだひろみは、すんなり青年と会えるわ割りとイケメンだわでw、うっかり女子向けの甘いラブストーリーかと誤解しちゃいそうなんだけど、さすがは多部ちゃんですw
「ほんとは、君に会いに来たんじゃないの」って、はっきり言っちゃう。じゃあ、ひろみは誰に会いに来たのか?
それが、風吹ジュンさん扮するお母さん。ひろみが2歳の時に出ていった彼女は、再婚する事もなく、西表島で福祉の仕事をしてたのでした。
狭い島だから難なく見つかるワケだけど、ひろみは自分が娘だと言い出せない。祖父母からさんざん悪口を聞かされて、自分の境遇は母のせいだと思って来たから。
でも、メル友の青年が良いこと言いましたね。イケメンのくせにw
「俺が信じるのは、自分の眼で見て感じた事と、尊敬出来る大人」
献身的に働き、島の子供達に愛を注ぎ、愛されてもいる母を自分の眼で見て、ひろみの気持ちが変わって行きます。
そして知り合った島民の人の静かな死を目の当たりにして、父の死を想い、いても立ってもいられなくなって、母の元へと走って行く。
実はお母さん、最初に出会った瞬間から、娘が会いに来た事に気づいてた。まだ赤ちゃんだったひろみしか知らなくても、匂いですぐに判ったと言う。
本当にそういう事があり得るかどうか分からないけど、私は涙が止まらなくなりました。ひろみが来てくれたお陰で、お母さんの心も救われた事でしょう。
ひろみは、一人じゃない。離れた場所にこうして母がいるし、島民のお婆ちゃんには、ひろみを見守るお父さんの霊も見える。
人間も自分も、捨てたもんじゃない。「別に死んだっていい。生きてるよりマシ」って言ってたひろみが、人の死にゆく様を間近で見た経験が、何より大きかったかも知れません。
何かを変えられるかも知れない。自分にも出来る何かが見つかるかも知れない。ひろみはきっと、そんな漠然とした自信を得て、東京に戻って行くのでした。
エンドロールには、ひろみがクラスメイト達と仲良く写ってる写真が見られ、彼女が状況を変えたであろう事が示されてます。
沖縄や島民のイメージと、都会のイジメっ子達や祖父母との対比が極端な気もするし、全体的に話がうまく運び過ぎかも知れないけど、キャスト陣の素晴らしい演技に救われてるし、創り手の温かいメッセージがよく伝わって来ました。
こういう作品は王道、正攻法で構わない…というか、そうであるべきだと私は思います。いやぁ良かったです。
それにしても多部ちゃん、今回も見事でした。ちゃんと引きこもりの女の子に見えましたもんね。
さすがに新人ならではの固さが伺えるし、その初々しさにまた萌えるとは言えw、あの若さでこんな抑えた芝居が出来ちゃうのはやっぱ、驚異的としか言いようありません。
若さ溢れる多部ちゃん走りもたっぷり見られて、代は満足ぢゃw
こうして一気に時を遡ると、多部ちゃんの顔も随分と変わって来たんやなぁと実感しますね。
10代半ばの多部ちゃんは中性的な顔立ちだし、どちらかと言えばキツネ顔に分類出来ると思うのですが、今はタヌキ顔に近いですよね?
もう中性的とは言わせない女性らしさが滲んで来ました。私はどっちの多部ちゃんにも萌えますがw まぁタベリストは皆さんそうでしょう。
そんな多部ちゃんの作品歴の中でも、本作はなぜかマイナーな扱いをされてますね。何を基準にそう述べるかと言えば、その辺のレンタル屋さんに置いてあるかどうか?ですね。
でも実際観たら、いい映画だったなぁ… 確かに地味ではあるけど、多部ちゃんが主演で、風吹ジュンさんや美木良介さん、下條アトムさん、北村和夫さんといった実力派が脇を固めて、沖縄ロケで…
そうそう、北村和夫さんは私が脚本を書いた『ストーンエイジ』にも、似たような頑固親父の役で出演されてるんです。
これで『ストーンエイジ』のキャストで多部ちゃんと共演した人が、佐藤藍子さん、柴田理恵さん、北村有起哉さんに次いで4人目ですよ。
『ストーンエイジ』も沖縄ロケだし、どちらもスピリチュアルな要素があるし、主人公が「ひきこもり」である点も共通してる。どうしても不思議な縁を感じちゃいます。
多部ちゃんがイジメられっ子の引きこもり… 『対岸の彼女』でもイジメの標的にされた多部ちゃんでしたが、あちらは内心は傷つきながらも我が道を行くキャラクターでした。そこがまた、多部ちゃんの持味にマッチしてましたね。
ところがこちらでは、新たな標的に選ばれたクラスメイトを殴れば許してやると言われて、殴り、そんな自分に絶望して引きこもっちゃう。
ちなみに『ストーンエイジ』の主人公は、全く同じシチュエーションで殴られる側の立場でした。どちらにしても人間の残酷さと自分の弱さに絶望し、引きこもりたくなる気持ちは痛いほどよく解ります。
『対岸の彼女』の超然としたキャラ=魚子役が鮮烈だっただけに、ここで多部ちゃんが殴っちゃうのは、かえって意表を突かれました。「鈴木ひろみ」って役名が示してるように、今回の多部ちゃんはごく普通の女の子。
私自身があんなシチュエーションに巻き込まれたら、断固拒否して孤立を選択する…のが理想ですけど、やっぱ殴っちゃうでしょうね、残念ながら。まぁ、それが普通なんだろうと思います。
物心つかない内に両親は離婚し、これまで育ててくれた父親が事故死して祖父母に面倒を見てもらってる。温かみのある家庭環境とは言えず、学校ではイジメられ…
普通の女の子とは言え、そんな境遇じゃ引きこもりにもなりますよね、そりゃ。まだ中学生で自立する事も出来ない立場だし。
そんなひろみの心のオアシスが、インターネットの掲示板で知り合ったメル友の青年。沖縄でサーフィンのインストラクターをやってて「遊びに来なよ」なんて言われて、ひろみは動揺し、行動を起こす。
で、沖縄・西表島に飛んだひろみは、すんなり青年と会えるわ割りとイケメンだわでw、うっかり女子向けの甘いラブストーリーかと誤解しちゃいそうなんだけど、さすがは多部ちゃんですw
「ほんとは、君に会いに来たんじゃないの」って、はっきり言っちゃう。じゃあ、ひろみは誰に会いに来たのか?
それが、風吹ジュンさん扮するお母さん。ひろみが2歳の時に出ていった彼女は、再婚する事もなく、西表島で福祉の仕事をしてたのでした。
狭い島だから難なく見つかるワケだけど、ひろみは自分が娘だと言い出せない。祖父母からさんざん悪口を聞かされて、自分の境遇は母のせいだと思って来たから。
でも、メル友の青年が良いこと言いましたね。イケメンのくせにw
「俺が信じるのは、自分の眼で見て感じた事と、尊敬出来る大人」
献身的に働き、島の子供達に愛を注ぎ、愛されてもいる母を自分の眼で見て、ひろみの気持ちが変わって行きます。
そして知り合った島民の人の静かな死を目の当たりにして、父の死を想い、いても立ってもいられなくなって、母の元へと走って行く。
実はお母さん、最初に出会った瞬間から、娘が会いに来た事に気づいてた。まだ赤ちゃんだったひろみしか知らなくても、匂いですぐに判ったと言う。
本当にそういう事があり得るかどうか分からないけど、私は涙が止まらなくなりました。ひろみが来てくれたお陰で、お母さんの心も救われた事でしょう。
ひろみは、一人じゃない。離れた場所にこうして母がいるし、島民のお婆ちゃんには、ひろみを見守るお父さんの霊も見える。
人間も自分も、捨てたもんじゃない。「別に死んだっていい。生きてるよりマシ」って言ってたひろみが、人の死にゆく様を間近で見た経験が、何より大きかったかも知れません。
何かを変えられるかも知れない。自分にも出来る何かが見つかるかも知れない。ひろみはきっと、そんな漠然とした自信を得て、東京に戻って行くのでした。
エンドロールには、ひろみがクラスメイト達と仲良く写ってる写真が見られ、彼女が状況を変えたであろう事が示されてます。
沖縄や島民のイメージと、都会のイジメっ子達や祖父母との対比が極端な気もするし、全体的に話がうまく運び過ぎかも知れないけど、キャスト陣の素晴らしい演技に救われてるし、創り手の温かいメッセージがよく伝わって来ました。
こういう作品は王道、正攻法で構わない…というか、そうであるべきだと私は思います。いやぁ良かったです。
それにしても多部ちゃん、今回も見事でした。ちゃんと引きこもりの女の子に見えましたもんね。
さすがに新人ならではの固さが伺えるし、その初々しさにまた萌えるとは言えw、あの若さでこんな抑えた芝居が出来ちゃうのはやっぱ、驚異的としか言いようありません。
若さ溢れる多部ちゃん走りもたっぷり見られて、代は満足ぢゃw