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映画『コドモ警察』

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腕・肩の痛みは一向に治らないってのに、観に行っちゃいましたw

これは我々世代が観るべき映画なんだけど、客席は中学生位の女子が多かったです。上映中の反応を見ると、どうやら「コドモ警視」ことマリウス葉くん(セクシーゾーン)が目当てだったみたいですね。ジャニーズ強し!

世の中には、映画としての完成度がどーのこーのでは語るべきじゃない作品ってのがあり、『コドモ警察』はまさにそれです。名作扱いされたり賞を狙ったりなんて野心が少しでもあれば、こんな映画は創りませんw

徹頭徹尾、純粋に「面白いもの」を観客に提供する事だけ考えて創られた映画ですから、我々はただ頭を空っぽにして楽しめばそれでいい。私は、そんな作品が大好きです。

しかもベースになってるのが明らかに『太陽にほえろ!』ですから、私がハマらないワケがないw

悪の組織「レッドヴィーナス」の罠によって子供にされてしまった特殊捜査課の面々=デカチョウ(モデルはもちろん裕次郎ボス)、ナベさん(長さん)、イノさん(ゴリさん)、スマート(殿下)、ブル(ジーパン)、エナメル(?)、マイコ(シンコ)。

そんなメンバー構成やコスチュームのみならず、例えば本庁の理不尽な命令に黙って従うデカチョウに、部下達が不信感を抱くんだけど、その裏には部下を思いやるがゆえの理由があって…みたいなストーリー展開も『太陽』でお馴染みのパターンでした。

まぁ、映画だけあって少しスケールアップしてたけど、基本的にはテレビと同じで、そこはかとなく漂う低予算の香りもそのまんまでしたねw

でも、殿下=小野寺昭さんが警視庁本部の上官として特別出演、エナメル刑事の元カノとして北乃きいちゃんも登場するのは映画版ならでは。レザーの短パンからはみ出るきいちゃんのお尻なんか、やっぱ我々世代向けですよw

主要人物ほとんどが子供ですから、芝居も拙いんだけど、そこを楽しめるのが大人って事なんですよね。ギャップの面白さが肝なんだし、親ごころみたいな感情も芽生えて来ますからね。

そもそも『コドモ警察』ってドラマは、監督とプロデューサーの「最近の子役って、上手すぎてつまんないよね」なんていう愚痴から始まって、普通は大人にしか言えない台詞を子役に言わせたら面白いんじゃないか?っていう発想から生まれたんだそうです。

だから、舌っ足らずな鈴木福くんをデカチョウにして、わざわざ大人でも言いにくいような難しい台詞を言わせてるw

『家政婦のミタ』における可憐な演技でブレイクした本田望結ちゃん(マイコ役)には、あえて笑顔を見せないツンデレ女を演じさせてるんだけど、この子の場合、それも上手にこなしちゃうんですよねw

テレビ版のレビューにも書きましたけど、ホントに色っぽく見えちゃうんですよ彼女は。女優ですねぇw ご本人も、普段は子供である事を強調した演技ばっかりやらされてるから、オトナの女を演じるのが嬉しくて仕方ないんだそうです。

他のメンバー達も同じでしょうね。だって、我々が子供の頃、ヒーローごっこや刑事物ごっこする時に、子供の役なんか絶対やりたくなかったですもんねw

だから『コドモ警察』のみんなを見てると、私は親ごころよりも、幼い頃の自分自身を思い出して目頭が熱くなって来ちゃう。そして現在も大して変わってない自分に気づいて、また違った意味で泣けて来るというw

でもこれは、単純に創り手(我々と同世代)が子供の頃の願望を果たしたいだけのノスタルジックな作品じゃなくて、かなりハイセンスなパロディ映画だと私は思います。子役たちは一切フザケること無く、大真面目に演じてますからね。

つまり、どこで笑ってどこにツッコミを入れるかを、観客自身に委ねてるんです。いちいちコミカルな音楽を入れたり、芸達者なベテラン俳優のアドリブに頼ったりする『踊る大捜査線』みたいに、バラエティー的な安易さとは志しの高さが違います。

監督さんは『勇者ヨシヒコのなんとか』等を出掛けられて来た方ですが、ザッカー兄弟作品(『裸の銃を持つ男』等)が大好物なんだそうです。

古くからの読者さんはご存知のとおり、私もザッカー兄弟に多大な影響を受けた創り手の一人でしたから、この作品の狙いはよく解りますし、『太陽』オマージュを度外視しても、好みです。

そんなワケで、映画館まで足を運ぶ程の興味はなかなか持てないでしょうけど、もし機会があればこの映画なりTVシリーズなりを、是非いっぺん観て頂きたいです。

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