ラッセル・クロウ主演のサスペンス映画です。このブログでラッセル・クロウの名前を出すのは初めてかも知れませんが、けっこう好きな役者さんです。
『L.A.コンフィデンシャル』『グラディエーター』『シンデレラマン』等、良い作品に多数出ておられます。いかつい容姿だけど繊細さも感じさせ、マッチョなヒーローでも平凡な冴えない男でも、違和感なく演じ分ける才能をお持ちです。
今回は平凡な大学教師で愛妻家の役です。幼い息子と3人で平和な日々を過ごしており、問題と言えば奥さんが気の強さゆえに、勤め先の女性上司とギクシャクしてる事くらい。
ところがある日、その女性上司が何者かに殺され、奥さんが逮捕されてしまう。凶器には奥さんの指紋が残ってて、その他の状況証拠も全て奥さんに不利なものばかり。
裁判に勝てる見込みは果てしなくゼロに近く、間違いなく奥さんは終身刑になっちゃう。でもラッセルは奥さんの無実を信じてるし、まだ幼い息子の為にも、親子3人の生活を取り戻したい。
それを実現させる方法は、ただ1つ。奥さんを脱獄させ、アメリカ警察の手が届かない国へと逃げること。
誰もが思いつくけど、誰も実行には移さない、だから映画のネタにもなりにくい事を、これは真っ正面から描いた映画なんですね。
ラッセルはインターネットを駆使して様々な犯罪テクニックを勉強し、脱獄の名人(リーアム・ニーソン)から極意を聞き出します。
「脱獄すること自体は簡単、そこから逃げ続けるのが難しい」「毎晩、寝室のドアを警官隊が蹴破って来る恐怖と闘わなきゃならない」等、経験者は語りますw
脱獄してから国外へ高飛びするには、タイムリミットがある。完璧に計画を練り上げ、警察が検問などの包囲網を張り巡らせる前に飛行機に乗り込む。
少しでも計画が狂えば、誰かが命を落とすか、息子を残して両親が刑務所に入る事になる。例え成功したとしても、今の生活や人間関係(肉親も)を全て失う事になる。そして、逃亡には全財産を賭けるほど大金が必要になる。
それだけのリスクを背負ってでも、あなたは奥さんを脱獄させられるでしょうか? しかも、奥さんは気が強くてカッとなる傾向があり、証拠は全て彼女が犯人である事を示してる。映画では犯行現場が描かれてない。
つまり、本当に彼女が無実なのかどうか、本人以外は誰にも知らないワケです。ラッセル以外の身内は、口には出さずとも、明らかに彼女はクロだろうと思ってる。
そんな状況の中で、あなたは奥さんを心から信じて、人生を投げ打ってでも脱獄させられますか? ん、私? 私なら大丈夫ですよ。奥さんいないですからw
しかも! 肝心の奥さん自身は、脱獄なんかしたくないワケですよ。自分の為に夫が人生を棒に振り、息子の将来まで危うくしちゃうような事、したい筈がない。
だからラッセルは、逃がそうとしてる相手から反対され、抵抗を受けながら、限られた僅かな時間内に綿密な計画を完璧に遂行しなくちゃならないワケです。
そんな孤独なラッセルの姿を見てると、もう泣けて来ちゃいますよホントに。あんた、どこまで奥さんを愛してるんや?って。もはや、彼女が本当にシロかどうかも、ラッセルにとってはどーでもいい事なんでしょうね。
とにかく奥さんを取り戻し、親子3人で暮らしたい。もう、それしか頭に無いワケです。住み慣れた町も我が家も失い、多部ちゃんが出てるドラマも二度と見れなくなるんですよ? それでもあなた、やりますか? 私は独りだからやりませんw
以前『この愛のために撃て』っていう、クッさい邦題だけどめっぽう面白いフランス映画をレビューしましたが、本作はそれと同じ監督による『すべては彼女のために』っていう、クッさい邦題だけどめっぽう面白いフランス映画を、ハリウッドでリメイクした作品です。
オリジナルは未見なんだけど、やっぱ馴染みあるスターが出てるハリウッド版の方がとっつき易いですよね。でも、やっぱオリジナル版も見たくなりました。
脱獄物と聞くと派手なアクション映画を連想しがちですが、本作は全然違います。脱獄に至るまでの過程を詳細に描いたサスペンスであり心理ドラマでもあり、何よりラブストーリーなんですよね。
監督はアカデミー賞監督のポール・ハギス。もしかしたらオリジナル版の方が良く出来てるかも知れないけど、オススメしときます。
『L.A.コンフィデンシャル』『グラディエーター』『シンデレラマン』等、良い作品に多数出ておられます。いかつい容姿だけど繊細さも感じさせ、マッチョなヒーローでも平凡な冴えない男でも、違和感なく演じ分ける才能をお持ちです。
今回は平凡な大学教師で愛妻家の役です。幼い息子と3人で平和な日々を過ごしており、問題と言えば奥さんが気の強さゆえに、勤め先の女性上司とギクシャクしてる事くらい。
ところがある日、その女性上司が何者かに殺され、奥さんが逮捕されてしまう。凶器には奥さんの指紋が残ってて、その他の状況証拠も全て奥さんに不利なものばかり。
裁判に勝てる見込みは果てしなくゼロに近く、間違いなく奥さんは終身刑になっちゃう。でもラッセルは奥さんの無実を信じてるし、まだ幼い息子の為にも、親子3人の生活を取り戻したい。
それを実現させる方法は、ただ1つ。奥さんを脱獄させ、アメリカ警察の手が届かない国へと逃げること。
誰もが思いつくけど、誰も実行には移さない、だから映画のネタにもなりにくい事を、これは真っ正面から描いた映画なんですね。
ラッセルはインターネットを駆使して様々な犯罪テクニックを勉強し、脱獄の名人(リーアム・ニーソン)から極意を聞き出します。
「脱獄すること自体は簡単、そこから逃げ続けるのが難しい」「毎晩、寝室のドアを警官隊が蹴破って来る恐怖と闘わなきゃならない」等、経験者は語りますw
脱獄してから国外へ高飛びするには、タイムリミットがある。完璧に計画を練り上げ、警察が検問などの包囲網を張り巡らせる前に飛行機に乗り込む。
少しでも計画が狂えば、誰かが命を落とすか、息子を残して両親が刑務所に入る事になる。例え成功したとしても、今の生活や人間関係(肉親も)を全て失う事になる。そして、逃亡には全財産を賭けるほど大金が必要になる。
それだけのリスクを背負ってでも、あなたは奥さんを脱獄させられるでしょうか? しかも、奥さんは気が強くてカッとなる傾向があり、証拠は全て彼女が犯人である事を示してる。映画では犯行現場が描かれてない。
つまり、本当に彼女が無実なのかどうか、本人以外は誰にも知らないワケです。ラッセル以外の身内は、口には出さずとも、明らかに彼女はクロだろうと思ってる。
そんな状況の中で、あなたは奥さんを心から信じて、人生を投げ打ってでも脱獄させられますか? ん、私? 私なら大丈夫ですよ。奥さんいないですからw
しかも! 肝心の奥さん自身は、脱獄なんかしたくないワケですよ。自分の為に夫が人生を棒に振り、息子の将来まで危うくしちゃうような事、したい筈がない。
だからラッセルは、逃がそうとしてる相手から反対され、抵抗を受けながら、限られた僅かな時間内に綿密な計画を完璧に遂行しなくちゃならないワケです。
そんな孤独なラッセルの姿を見てると、もう泣けて来ちゃいますよホントに。あんた、どこまで奥さんを愛してるんや?って。もはや、彼女が本当にシロかどうかも、ラッセルにとってはどーでもいい事なんでしょうね。
とにかく奥さんを取り戻し、親子3人で暮らしたい。もう、それしか頭に無いワケです。住み慣れた町も我が家も失い、多部ちゃんが出てるドラマも二度と見れなくなるんですよ? それでもあなた、やりますか? 私は独りだからやりませんw
以前『この愛のために撃て』っていう、クッさい邦題だけどめっぽう面白いフランス映画をレビューしましたが、本作はそれと同じ監督による『すべては彼女のために』っていう、クッさい邦題だけどめっぽう面白いフランス映画を、ハリウッドでリメイクした作品です。
オリジナルは未見なんだけど、やっぱ馴染みあるスターが出てるハリウッド版の方がとっつき易いですよね。でも、やっぱオリジナル版も見たくなりました。
脱獄物と聞くと派手なアクション映画を連想しがちですが、本作は全然違います。脱獄に至るまでの過程を詳細に描いたサスペンスであり心理ドラマでもあり、何よりラブストーリーなんですよね。
監督はアカデミー賞監督のポール・ハギス。もしかしたらオリジナル版の方が良く出来てるかも知れないけど、オススメしときます。