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『ラストホープ』#06

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良い話でしたね。脳梗塞を治して生き延びるか、ほぼ失明状態の眼を手術して一瞬だけでも視力を取り戻すか、二者択一を迫られた写真家(石黒賢)は、強い意志を持って後者を選びました。

「写真家として死にたい」 ……私なんか中途半端な情熱しか持たない中途半端なクリエーターでしたが、それでも大いに共感しました。

そんな写真一筋な、つまり写真マシーンな石黒さんが最期の被写体に選んだのが、救命マシーンな歩美先生(多部未華子)であるのは必然でしたね。似た者どうしって事なら田辺誠一さんの方が近い気もしますがw、撮るならそりゃやっぱ多部ちゃんでしょう! 共感しますw

ただストイックなだけじゃなくて、そういう軽さもあり、いざ手術を目前にしたら死への恐怖を意識しちゃうような、普通に弱い一面もあるキャラクターとして描かれてるのも良かったです。

医療ドラマとしてのクォリティーがどうなのかは、乳首の治し方しか知らない私にはよく分かりませんから、共感出来る人物が出てくるか否かに評価のポイントは絞られます。その点で今回は文句なしでした。良かった。感動した!

ただーし! 相変わらず辛気臭い回想シーンや謎のほのめかしには、やっぱ大いに文句ありですよ!

石黒さんが充実した最期を迎えて、ベストを尽くしたドクター達はしんみりと、だけど爽やかな気分に包まれたラストシーン。特に相葉くんが一番晴れやかな顔をしてましたよね?

なのに、その直後、薄暗いロッカールームでジメ〜っとうなだれながら、己の出生の秘密で頭が一杯になってる相葉くんって! その流れはおかし過ぎるやろっ!?

このドラマの作劇にイマイチ乗れないからって、私は2ちゃんねるの住人達がやるような粗探しや揚げ足取りをする気は毛頭ありません。だけど、この構成はあまりにもおかし過ぎますよ!

来週への引きとして、その場面を入れたい気持ちは解りますよ。けど、そのタイミングじゃないでしょう? せっかくの爽やかな余韻が台無しだし、相葉くんの気持ちの流れもバラバラじゃないですか?

時系列が行ったり来たりしてるのかも知れないけど、それにしたって今回のはあんまりですよ! 工夫が無さ過ぎるし無神経過ぎる!!

別に、流れを壊してまで引きの場面を入れなくたっていいじゃないですか? 特に今回は、相葉くんの過去に絡む要素がほとんど本編に無かったですよね? 唐突にも程がある!

他のドクター達の過去も、今回のエピソードに差し込むのは無理があり過ぎませんでしたか? まるで、大事なオペの最中に他のこと考えてるようにしか見えないですよ!

第2話が特に良かったと感じるのは、治療やオペにまつわるドラマと、歩美先生の過去とが絶妙にリンクしてたからだと思います。

今回は担当医師の北村有起哉さんが少年期に失明しかけたらしい事しか、過去との繋がりって無かったですよね? その繋がり方も、なんか取って付けたような印象で、効果的だったとはとても思えません。

確かに、正統派の医療ドラマとしての要素しか描かれなければ、私は「手堅い」だの「凡庸」だの「乳首はどうした」だのと勝手な文句を垂れるに決まってますけど、だからって本筋を妨害してまで、違った要素を入れて欲しいとは思わないですよ。

第5話まではギリギリでバランスを保ってた気がしますけど、今回はいくら何でもチグハグでしたねぇ… 思い切って今回は過去の話は無し!って、割り切っちゃう回があっても良かったんじゃないですか?

いやぁー、しかし。『ラストホープ』の評価はタベリスト間で見事に割れてますねw 『つばさ』の本放映時ほどじゃないでしょうけどw

多部ちゃんが活躍し、多部ちゃんさえ輝いてれば何でもOKって仰る方からすれば、ドラマの内容にあれこれ細かい文句を垂れる私とか、もりあてさんの『ラストホープ』評は、2ちゃんねる並みにウザいのかも知れませんねw

でも、少なくとも私は、多部ちゃん1人が良いだけじゃ到底満足できません。むしろ多部ちゃんを起用するからには、平均以上のクォリティーを示してくれないと納得出来ないんです。

そんな考え方だと、ファンとして楽しくないんじゃないか?とも思われそうだけど、そんな事もないんです。こうして小姑みたいにグチグチ文句言いながら観るのも、ドラマの楽しみ方の1つですから。

むしろブログでレビューする際には、大好きな作品を絶賛するよりも、大嫌いな作品をケチョンケチョンに叩く方が数倍楽しかったりするんですw まぁ、それは私ならではの性質かも知れませんが…

『ラストホープ』は、好きな部分と嫌いな部分が自分の中で拮抗してる感じなんだけど、文句言ってる方が私は楽しいもんだからw、ついつい辛口レビューになっちゃうんですね。

だから、決してこのドラマを根底から否定してるワケじゃないって事は、あらためて明言しておきます。今回は特に、本筋がとても良かった分だけ、辛気臭い回想シーンが普段にも増して邪魔でした。

それだけ創り手は難しい事をやり遂げようとしてるワケですから、無難な作劇で安全牌しか出さないドラマよりは、むしろ大いに楽しませて頂いてると言えましょう。

なんか偉そうですか?w でも、視聴者なんてそんなもんじゃないですかw

『ピカルの定理』etc.

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人気あるらしい芸人さんが、一般人の集まりにこっそり潜入し、いかに気づかれずに同化出来るか? 今回は野球チームの試合で外野手と入れ替わり、「しまって行こうぜ!」とか声を出したり、バッターボックスに立ったりしても気づかれなければ賞金ゲットw

けっこう面白かったです。ただ、私はその芸人さんを全然知らないので、彼が一般人に気づかれない事がどれくらい難しい事なのかが、よく分からない。あれが例えば間寛平さんみたいに馴染みある芸人さんなら、もっと笑えたでしょうね。

ゲストの多部ちゃんはスタジオでそのVTRを観て、ごく普通のお笑いファンみたいなコメントを二言三言w あれで番宣になったんでしょうか?w 

でも、待機中に屁を漏らした芸人さんに対する、多部ちゃんのコメント(画像)はサイコーでした。

ところで最近は、『ラストホープ』を差し置いて『最高の離婚』にハマってます。瑛太くんが面白い、オノマチさんが可愛い、真木よう子ちゃんのオッパイ、そしてモテモテの綾野剛くんがボロボロにw いい感じじゃないですか!w

結婚するのは判断力の欠如、離婚するのは忍耐力の欠如、そして再婚するのは記憶力の欠如。なるほど!w

あんなに瑛太くんに愛想を尽かしてたオノマチさんが、可愛くて一緒にいて楽しい年下の窪田正孝くんから求婚されて、あらためて気づいちゃう。

よく気が合う人は好きにならなくて、まるっきり気が合わない人(自分とは全然違う人)こそを好きになっちゃう。オノマチさんは自分から離婚を望んだ元夫の瑛太くんを、今でも好きである事に気づいたがゆえに、彼の家を出て行っちゃう。

一方の瑛太くんは、「死ねばいい」とまで言われた真木さんと、なんだかいい雰囲気に。次週、あのオッパイを揉んで揉んで揉みしだくのでしょうか? 綾野くん、ざまぁ見たまえw

でも、4人ともダメダメで魅力的だし、窪田くんも八千草薫さんも良いです。ああ、まさかこのドラマにハマるとは!w

あと『純と愛』ですが、里や全焼の悲劇は、もはや「ほら、やっぱりね」としか思えないんだけど、セニョールさんが愛する女将さんの宝物を救い出すために火中に飛び込んだ時、つい「おいっ、まさか!?」って思っちゃいました。

そしたらアッサリ生還と来たもんだw ガッデム、またやられたよw 視聴者を弄ぶのも一種のサービス精神かも知れないけど、登場人物の運命をあまりに掌で弄ぶのは、やっぱ見ててかなり不快です。

でも、思えば私も自分の映画で、人をバンバン殺しまくってますからねw それとこれとは別だと自分では思ってるんだけど、端から見れば一緒かも…

しかし、そもそも自分がお節介で他人の恋のキューピットになり、ゴリ押しで結婚させようとした事がこの悲劇を招いたのに、その他人に大声で説教を垂れるヒロイン・純は、やっぱりウザいです。

七曲署ヒストリーPart.1

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唐突ですが『太陽にほえろ!』の歴史をザッとおさらいします。これはほとんど、ひささんへの私信です(ビデオ鑑賞のお供にw)。

もちろん、ひささん以外で『太陽にほえろ!』をよく知らない方、あるいは観てたけどよく憶えてないと仰る方にも、私がこよなく愛するこのドラマがどんな番組だったか、この機会に知って頂ければ幸いです。

☆1972年(昭和47年)

#001 マカロニ刑事登場!

スタート時のメンバーはボス(石原裕次郎)、山さん(露口茂)、ゴリさん(竜雷太)、殿下(小野寺昭)、長さん(下川辰平)、そしてマカロニ(萩原健一)が新米刑事として着任します。放映は7月21日、犯人役は水谷豊さん。

この時、シンコ(関根恵子=後の高橋惠子)はまだ少年係の婦警でしたが、なぜか捜査一係に入り浸ってましたw 父親の宗吉(ハナ肇)がボスとかつての同僚刑事で、彼が営む小料理屋が一係メンバーの溜まり場になってます。

とにかく1年目は黎明期で、番組のコンセプトは初回から固まっていたものの、各刑事のキャラクターが後年とは微妙に違ってたりします。

一番顕著なのが山さんで、初期は角刈りだし、べらんめぇ口調でよく喋るオッサンだったりします。殿下も最初はプレイボーイのイメージだったのが、2年目あたりから生真面目キャラに定着。

要するに皆さん、最初はキャラをかなり作ってたのが、長く演じてる内にご本人の「地」にどんどん近づいて行っちゃうんですよね。

#014 そして拳銃に弾をこめた

ゴリさんは射撃の名手で、誰よりも銃の恐ろしさを解ってる人なんです。だから、普段は拳銃に弾丸を装填していなくて、ここぞって時に1発だけ入れて撃つ。

で、この第14話ではゴリさんが銃に弾を込めてなかったせいで、通りがかりの少女が犯人に撃たれちゃう。ゴリさんにはそうした拳銃絡みの厳しいエピソードが多くて、それは人命を何より尊重する『太陽』の精神を象徴してると思います。

だから『太陽』の刑事達は、やたらめったら銃は使わない。そこが『西部警察』とは根本的に違う所ですw

#020 そして愛は終わった

市川森一さんについて書いた時に触れた、マカロニがジュリーを射殺しちゃう屈指の名エピソード。以降、新米刑事が撃ちたくない犯人を射殺する試練にぶち当たり、乗り越えて成長する儀式も恒例化されて行きます。

『太陽』ではセックスセックスの話題を徹底して排除するのが鉄則とされてるんだけど、本作は近親相姦をほのめかす内容で「こんな脚本だけは書いてはならない」という見本にされたほどw、異色作でもあります。

放映は12月1日。この辺りで『太陽』も人気番組として世間に認知されたんじゃないでしょうか?

#023 愛あるかぎり

山さんは冷静沈着で頭脳明晰、また取り調べの名人なので「落としの山さん」ってなキャッチフレーズもついてる鬼刑事なんだけど、実は愛妻家である側面も描かれてました。

このエピソードでは心臓病を患う奥さんが立てこもり犯の人質にされ、山さんがうろたえる姿が見られます。犯人の言いなりになって、山さんが泥だらけの林檎をかじって見せる姿に私は号泣しましたよ。

☆1973年

#038 おしんこ刑事登場!

少年係の婦警だったシンコが、いよいよ捜査一係の刑事に昇格します。その任務の危険さを熟知する父・宗吉がボスに怒鳴り込みに来る一幕もありました。

刑事ドラマのレギュラー刑事に女性が加わるのは、当時じゃかなり進んだ画期的な設定で、後の男勝りなマミー刑事(長谷直美)とは違って、女性であるがゆえに先輩達の足を引っ張るような描写が目立つのも、時代を表してますね。

#044 闇に向かって撃て

『太陽』には魅力的なセミレギュラーのキャラクターも何人か存在します。中でも、マカロニですら顔負けの八方破れな暴走刑事=鮫やん(藤岡琢也)は私、大好きでした。この人もボスの元同僚です。

藤岡さんの軽快な大阪弁によるアドリブ芝居が絶品で、『太陽』が終了する’86年まで不定期に登場する、実は山さんよりも息の長いキャラクターなんですね。そんな鮫やんを生み出したのも、市川森一さんだったりします。

#052 13日金曜日マカロニ死す

「もうマカロニは成長しちゃったから、このドラマでやるべき事はもう無い。殺してくれ」ってショーケンさんが言い出して、局側がどんだけ説得しても断固として聞き入れず、やむなく設定された殉職劇。

ところがこれが絶大なる反響を呼び、番組の人気をさらに跳ね上げる結果となって、皮肉にも『太陽』がバラエティー番組とかで紹介される際には必ず歴代刑事の殉職シーンが流れるほどの、名物になっちゃったのでした。

#053 ジーパン刑事登場!

『太陽』は新人刑事の成長を描くドラマですから、言わばマカロニが主人公。つまり番組の途中で主人公を交代させる緊急事態であり、その後釜に全くの新人俳優を抜擢するという大冒険。そんな事が許された時代なんですよね。

この第53話はTVドラマ史の中でも画期的な交代劇であり、俳優・松田優作のデビュー作としても重要な作品と言えましょう。なお、同時に初代マスコット・ガール(お茶汲み係)久美ちゃんとして青木英美さん、ジーパンのお母さんとして菅井きんさんもキャストに加わります。

#072 海を撃て!ジーパン

ジーパンの父親は拳銃を持たない主義の刑事だった為、いざという時に身を守れずに殉職したという設定。ジーパンは父の遺志を継いでというよりも、拳銃への憎しみゆえに銃の携帯を拒否して来ました。

ところが、そのせいで同僚のシンコが撃たれてしまう。いざという時に何も出来なかったジーパンは、ついに拳銃を手にします。日本で最も拳銃がサマになる(と私は思う)俳優が、初めて劇中で銃を構えた、これもTVドラマ史に刻まれるべき作品。

あと、銃を片手に堤防を走るジーパンの姿がシビレるほどに美しく、これも『太陽』を象徴する名場面として後に繰り返し使われる事になります。

☆1974年

#079 鶴が飛んだ日

殿下が犯人の罠にはまり、ヘロイン中毒にされちゃいます。主役の刑事がシャブ中にされたのは、日本のTVシリーズとしては初めての事かと思います。

それもその筈、これは殿下ファンの一般女子高生が番組に送って来たプロットを採用した作品なんですね。プロのライターさんにはなかなか出来ない発想です。

山さんが殿下と二人きりで地下室に閉じこもり、手錠で繋がった状態で彼の禁断症状につき合ってあげるクライマックスは、トラウマになるほど壮絶でありつつ、こちらが脱水症状を起こすほどに泣かされます。

この作品で明らかになったのは、女性ファンは王子様が酷い目に遭う姿を見ると萌えるという事実w 以来、殿下は監禁されたり記憶喪失にされたりの被虐キャラが定着して行きます。

#083 午前10時爆破予定

これはごく個人的な事なんだけど、実は私がリアルタイムで『太陽にほえろ!』を観たのは、この作品が最初なんです。雷に打たれたような、まさに衝撃の出逢いでした。

エピソードとしては突出したものでもないんだけど、この翌週の『人質』と2週続けてゴリさんが主役だったんですよね。『太陽』の精神を代表するキャラクターがゴリさんですから、なんだか運命的なものを感じちゃいます。

この時期に番組の視聴率もいよいよ30%を超えるようになり、『太陽』が一番熱く燃えてた時代でもありました。

#111 ジーパン・シンコ、その愛と死

これも伝説のエピソードです。それまで怖いもの知らずだったジーパンが、シンコと婚約する事によって、臆病になった自分に気づく。

ジーパン本人としてはショックなんだけど、それは人間としての成長の証であるとボスは解釈し、娘との結婚に猛反対してた宗吉にそのいきさつを話すんですよね。それを聞いて、宗吉もジーパンを見直す。

で、宗吉がジーパンのお母さんと会って2人の結婚を認め合ったちょうどその時に、ジーパンは命がけで暴力団から救ってやったチンピラに撃たれて、絶命しちゃう。

『純と愛』じゃないけどw、『太陽』の刑事は幸せの絶頂で死んで行く傾向があり、ジーパンはその典型例ですね。役名は柴田純だしw

ジーパンの断末魔の叫び「なんじゃこりゃあー!?」は恐らく、日本のTV史上で最も有名な、最も物真似された台詞ではないかと思われます。もちろん、優作さんのアドリブですね。

私が通ってた小学校でも、放映翌日にはあちこちから「なんじゃこりゃあー!?」の声がw テレビが娯楽の王様として君臨してた、昭和中期を象徴する光景でしたね。

これがちょっとした社会現象にもなって、いよいよ『太陽にほえろ!』は巨大なお化け番組へと変貌して行きます。

(Part.2へと続く)

七曲署ヒストリーPart.2

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今更あらためて語る必要も無いとは思いますが、『太陽にほえろ!』を振り返るのにテーマ音楽の事を無視するワケには行きません。

いまだにバラエティーや報道番組、CM等で刑事物っぽい演出があると、必ずと言って良いくらい『太陽』のテーマ曲が使われてます。それもアクション調やサスペンス調、バラード調など、メインテーマ以外の劇伴曲まで頻繁に使われてるのが凄い!

それだけ『太陽』の音楽が、昭和世代には浸透してるって事だと思います。実際、メインテーマのレコードは国産のインスト曲としては最も売れたそうだし、いまだに『太陽』の新譜やドラマ音楽のオムニバスCDに収録され、売れ続けてますからね。40年前に録音された曲がですよ!

もちろん、売れてるから凄いだとか、有名だから良い曲だとか、久々に乳首が吸いたいだとか、そんな事が言いたいワケではありません。

ただ、昨今の「戦略で作られたブーム」によるヒットとは質が全く違うって事だけは、声を大にして言いたいです。それだけ本当に素晴らしいテーマ音楽であり、私はもはや何万回と聴いてるにも関わらず、まったく飽きないどころか、今でも聴くと血肉が踊り乳首が立って、全力疾走したくなりますからねホントに。

だからこそ最近、あんなチョー可愛い若手女優さんが主演する、コミカルな刑事ドラマのテーマ曲にも使われたワケですよw 私が知る限り、シリーズでもリメイクでもない新作ドラマに、古いドラマのテーマ曲がメインで使われた例は空前絶後と思います。

そんな『太陽』の全テーマ曲を作・編曲して演奏したのが、大野克夫さん。それまでのTVドラマはオーケストラによる劇伴曲が常識であり、また裕次郎さんが演歌の人でもあるから、ロックバンドの起用に対して局側はかなり難色を示したんだけど、ショーケンさんが是非に!と(多分かなり強引にw)推しまくったんだそうです。

結果、TVドラマ界の音楽シーンを一変させるほどの成果を上げたワケですから、ショーケンさんの『太陽』への貢献は計り知れません。あのメインテーマも、大野さんはショーケンさんをイメージして作曲されたそうですからね。

『太陽』の音楽は毎年のように新曲が創られ、全刑事にテーマ曲が設けられました。アニメ好きの知り合いが「キャラクターソングの走りですね」と言ってましたが、確かにこういうのも前例は無かったかも知れません。

さらに後年、普通はレコードにならないモノラル録音の劇伴曲を集めたマニアックなLPも発売され、これまたヒット。バップ社が様々なドラマのBGMを網羅したCD「ミュージック・ファイル」シリーズを発売するきっかけにもなりました。

面白いドラマ、ヒットするドラマには、もれなく素晴らしい音楽が付いてくる。それがあるからこそ面白くてヒットする、まさに相乗効果ですね。

(Part.3へと続く)

七曲署ヒストリーPart.3

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#112 テキサス刑事登場!

さて、3年目に突入した『太陽にほえろ!』は、またもや大胆な賭けに出ます。松田優作に続いて全く無名の新人俳優をキャスティングするワケですが、これまでの人気を築いたショーケンさんや優作さんの、長髪で反体制的なイメージとは正反対な人を選んじゃうんですよね。

それが、テキサス刑事こと勝野洋さんです。角刈りで、いかにも体育会系の爽やかさですから、マカロニやジーパンのアウトロー的な格好良さに憧れてたファンは、それこそ「なんじゃこりゃあー!?」ですよねw

実際、私より上の世代の男子は、テキサスで試聴をやめちゃったと仰る人が多いです。当然、それは覚悟の上のキャスティングだったかと思います。でも、まだ幼かった私はコワモテのジーパンよりもテキサスの方が親しみ易くて、かえって『太陽』ワールドに引き込まれる羽目になりました。

『太陽』の生みの親である岡田晋吉プロデューサーは、番組の視聴率が30%を超えた時点で、若者以外のファン層を意識されるようになったそうです。子供からお年寄りまで、幅広い層に受け入れられるキャラクターが必要だと。

それと、番組人気が拡大した分、社会的な責任も負わなくちゃならないって事で、若い世代の模範になり得るキャラクターにもしたかった。ずっと青春ドラマを創って来られた方だけに、非常に生真面目なんですねw

マカロニは長髪だし反抗的だし言葉遣いは悪いし、ツバは吐くわ立ちションするわでw、その不良性こそが魅力とは言え、若者の模範には程遠かったワケです。ジーパンは純朴キャラだけど、ボソボソ喋るし煙草は吸うしグラサンしてるし喧嘩は強すぎるし、でもカッコイイから子供は真似したくなるワケで…

30%以上の家庭で観られる番組になったからには、視聴者に与える影響も考えてドラマ創りをしないといけない。そんな『太陽』の良心を象徴するキャラクターが、テキサスなんですね。

なお、シンコはジーパン殉職を機に退職、お茶汲みの久美ちゃんもテキサス登場から間もなく降板。代わって、2代目マスコットガール・チャコ役で浅野ゆう子さんがレギュラー入りします。

ご存知でしたか? 後にトレンディー女優の代名詞になる浅野さんが、七曲署でお茶汲みをしていた事を! 実は浅野さん、『太陽』ファンの女性達から嫌われ、カミソリ入りの手紙を山ほど送られて、やむなく1クールで降板せざるを得なくなったんです。

当時まだ10代のアイドル歌手だった浅野ゆう子さんですが、どうやら華があり過ぎたんですね。前任の青木英美さんも色気はあったけど、洗練されてたしオトコマエな感じもあったから、女性の反感は買わずに済んだ。

浅野さんも私の眼にはサバサバした人に見えるんだけど、女性から見るとブリッコであり、オンナを感じさせたんでしょうね。殿下あたりに萌える女子達の、嫉妬を思いっきり食らっちゃったワケです。

まだ少女の浅野さんにはお気の毒でしたが、これも当時の『太陽』人気を物語る裏エピソードですよね。

#132 走れ!ナポレオン

『ドーベルマン・ギャング』だったかと思いますが、訓練されたドーベルマン犬が銀行強盗に利用されるアメリカ映画がヒットして、『太陽』でもそれをモチーフにしたエピソードが創られました。

ここで強盗の片棒を担ぐのは3匹のシェパードで、その内の1匹がナポレオン。負傷したナポレオンは、面倒を看るテキサスと心を通わせるようになり、犯人逮捕に協力します。

そしてナポレオンは警察犬に採用され、「ジュン」と改名されて『太陽』のセミレギュラー出演者として長期に渡り活躍、私らファンも「犬シリーズ」と呼んで楽しみにしてました。

今の眼で見ると、テキサスの殉職を知ったジュンが涙を流したりw、ちょっと擬人化が過ぎて苦笑しちゃう場面も多いんだけど、そんな演出にも何となく納得させられるような勢いが、当時の『太陽』にはありました。

現に、明らかにこの犬シリーズの影響を受けたであろう『刑事犬カール』や『爆走!ドーベルマン刑事』といったTVシリーズが、後に創られましたからね。多部ちゃんの『デカワンコ』もその延長線上にあると言って差し支えは無いでしょう。

☆1975年

さて、3代目の新人刑事=主役であるテキサスですが、演じる勝野さんは劇団員ではあったものの本来は裏方志望で、実はこの大抜擢オファーを何度も断ってたんだそうですw

それでも岡田Pに食い下がられ、根負けして「ほんとに僕は芝居出来ないですよ」と念押しし、渋々出演する事にw で、いざ撮影が始まったらホントに芝居が出来なかった!w

裕次郎さんが「やれやれ、『太陽』もテキサスで終わりだな」とボヤかれた位、初期の勝野さんはホントに下手だった。だけど、それでも一生懸命に取り組む姿が劇中のテキサス像と重なり、視聴者のハートに響いたのか、気がつけばマカロニやジーパンを凌ぐ人気者に。

と同時に、芝居が拙いテキサスをカバーすべく他のレギュラー刑事達の活躍もより一層強化され、全員が主役として成立する『太陽にほえろ!』のスタイルが確立する事にもなりました。

テキサスで終わりどころか、いよいよ巨大なお化け番組となって日テレの看板を背負う存在になった『太陽』は、同じブレーンでショーケン&水谷豊の探偵物『傷だらけの天使』、松田優作&中村雅俊の刑事物『俺たちの勲章』等、副産物としての新たな人気ドラマも生み出して行きます。

それを見て他局が手をこまねいてる筈がなく、大スターを起用して勝負をかけた刑事ドラマが次々と登場する事になります。その中でいち早く人気を獲得したのが、丹波哲郎さんをボスに据えたTBSの『Gメン’75』です。

#155 家族

『太陽』はある意味、ドラマの総合デパートです。ボスが主役ならハードボイルド(特に初期は日活の匂いプンプン)、テキサスなら青春(成長)ドラマ、ゴリさんなら熱血アクション、殿下なら女性絡み、山さんなら本格ミステリー(この時期はかなり刑事コロンボを意識、髪の毛も伸びてカーリースタイルに)と、誰がその週の主役を勤めるかによって、並ぶ商品が違って来るんです。

そんな中で最年長の長さんは、最もスタンダードな捜査ドラマを見せてくれました。現実の警察関係者達が口を揃えて「長さんが一番リアル」と評した程に、最も刑事らしい刑事が長さんでした。

捜査一係で唯一人、ごく普通の家庭を築いてる点でも、長さんってスタンダードなんですよね。山さんは奥さんが病弱で子供が授からず、後に養子をもらう事になるし、他のメンバーはボスをはじめ全員、チョンガー(独身)ですからね。

だから長さんは『太陽』デパートのホームドラマ売り場も担当、娘の思春期から結婚問題、息子の反抗期から受験、就職問題に至るまで、10年に渡って描かれる事になります。

で、この『家族』ってエピソードは長さんファミリーが旅行先で事件に巻き込まれる話で、とても印象に残ってます。

刑事の家族が危険に晒される話は他のドラマにもあるでしょうけど、家族全員が犯人と対決する羽目になるシチュエーションって、けっこう珍しいのでは? 全員キャラが立ってる長さんファミリーだからこそ成立するエピソードかも知れません。

#163 ぼんぼん刑事登場!

テキサスも当初は1年で殉職するプランがあったみたいですが、ファンから助命嘆願の投書が殺到したのと、あまり殉職をパターン化させたくない製作陣の意向もあって、テキサスはもう1年だけ生き延びる事に。(勝野さんはガッカリw)

で、大阪生まれの甘えんぼう刑事・ボン(宮内淳)が新加入し、『太陽』は若手刑事2人体制という新たなステージへと進んで行きます。

祖母(ミヤコ蝶々)に付き添われて初出勤したボンもまた、マカロニやジーパンとはかけ離れたキャラクターですが、これは質実剛健なテキサスとの組み合わせを考えての起用だったそうです。

このテキサス&ボンのコンビは、後にリポビタンDのCMキャラクターに抜擢され、あの「ファイト、一発!」の初代コンビを務める事にもなります。

あと、浅野ゆう子さん降板から1年、ようやく3代目のマスコットガールも決定します。七曲署のお茶汲み係と言えば、この「アッコ」を思い出す人が多いのではないでしょうか?

演じる木村理恵さんは小柄で清楚で控えめ、いわゆる小動物系のキャラで、女性視聴者にも快く受け入れられた模様ですw

3年以上もマスコットガールを務めた木村さんは『特捜最前線』にも大滝秀治さんの娘役でセミレギュラー出演する等、刑事物フェチには馴染み深い女優さんですね。

☆1976年

この年、いよいよ石原プロがTVドラマ製作に着手し、渡哲也さんをフィーチャーした刑事物『大都会』シリーズがスタートします。

ホントしつこくて申し訳ないのですがw、ここでもう一度だけ念押ししますと、『太陽にほえろ!』は東宝テレビ部の作品であって、石原プロとは無関係です。

別に『太陽』が石原プロ作品より優れてるだとか、出来れば乳首に蜂蜜でも塗ってもらうと吸い易いだとか、そんな事が言いたいワケではありません。ただ、とにかく違うんです!とw

だって『大都会』や『西部警察』は、裕次郎さんがご自身で製作して出演されてるワケです。それに対して『太陽』は、映画界のスーパースターだったこの方を大緊張の中でお迎えし、1クールで降板しようとされるのを必死に説得して、最終的には15年ですよ。

やっぱりねぇ、ゴッチャにされたくないんです。どっちが良い悪いじゃない。とにかく、違うんです!w

#200 すべてを賭けて

殿下は既に2度の恋愛が描かれ(お相手は有吉ひとみさんと真野響子さん)、いずれも悲恋に終わってます。そしてやっと春が訪れた感じだったゴリさんも、この200回記念作品で悲しい別離を迎えます。

武原英子さん扮する恋人との結婚を間近に控えたゴリさん。ところが、彼女の叔父が犯罪を犯してしまう。警察官は、犯罪者の肉親とは結婚が許されない。

ゴリさんは苦悩の末、刑事を辞める決意をし、ボスも了承するんだけど、彼女が身を引いちゃうんです。ゴリさんに、刑事のままでいて欲しかったから… 泣けます。

#206 刑事の妻が死んだ日

そして今度は、心臓を患ってた山さんの奥さんが、発作を起こして亡くなります。こうして列挙すると、『太陽』の刑事達ってホント、幸せになれないんですねw

山さんは奥さんを心から愛してるんだけど、根っからの刑事だから犯罪者をどうしても放っておけず、とうとう奥さんの死に目にも会わずじまい。

でも奥さんは、そんな山さんを理解してるんです。骨の髄まで刑事である山さんを。だから、微笑みながら死んで行くんですよね。

ゴリさんの婚約者といい山さんの奥さんといい、ちょっと今の時代だと成立しないですよね、たぶん。今、こんな男女の在り方をドラマで描いたら、クレームが殺到するか、それ以前に「あり得ない」って、一笑に付されるだけかも知れません。

時代です。こんな男女のドラマが、まだ成立して人々を感動させてた時代なんです。

#216 テキサスは死なず!

そして、とうとうテキサスも死んじゃうし! 不幸のオンパレードじゃないスかw でも、勝野さんはやっと肩の荷が下りて嬉しかったでしょうねw

「あっさり死にたい」という勝野さんのリクエストも虚しく、テキサスには『太陽』史上でも一番派手な殉職シーンが演出されました。これは創り手のテキサスに対する愛あればこそですね。

観た人はみんな口を揃えて「何十発も撃たれてた」って言うんだけど、よく見るとテキサスがマトモに食らった弾丸は3発程度なんですよね。だけど、その時の仁王立ちするテキサスがあまりに凄まじい迫力で、記憶が増幅されちゃうみたいです。

挫折の時代に相応しく「犬死に」だったマカロニやジーパンと違って、テキサスの死はヒロイックに、壮絶だけど実に美しく描かれました。その辺りにも、時代の変化が感じられますね。

私は正直、テキサスの殉職劇は演出過多で「ちょっとクサいなぁ」とw、子供心に思ってました。死んだ後、一係のメンバー1人1人に天国の(?)テキサスが呼び掛けるんですよね。「ゴリさん! ゴリさん! ゴリさ〜ん!」ってw

『太陽』への愛は深まる一方なんだけど、刑事の殉職が美化されてセレモニー化する傾向には、ちょっと違和感を抱いたりもしてました。

だけど『テキサスは死なず!』は歴代最高視聴率42%をマーク、いよいよ『太陽にほえろ!』は絶頂期を迎えます。

(Part.4へと続く)

『ラストホープ』#07

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谷村美月ちゃん登場! お顔は地味なのに存在感のある生粋の女優さん。オッパイは派手です。

多部ちゃんにハマってすぐの頃、大先輩から頂いたお宝映像集の中に多部未華子×谷村美月の対談があって、渋くてレアな組み合わせに感激したのを憶えてます。

だから今回も絡みがあるといいなぁって、まぁタベリストな皆さんは全員が思ってたと思いますがw、残念ながらお預け。話は来週に続きますから、楽しみは取っておくとしましょう。

幼い頃から病弱で、周りの子は普通にやってる事でも我慢を強いられ、つらい治療にも耐えて来たのに、挙げ句の果ての白血病。そりゃ投げやりにもなりますよね。

治癒を信じて前向きな姿勢を失わない石田ひかりさんと対比されてたけど、あれだけ没頭出来る仕事を見つけられた石田さんはラッキーだし、諦めない強さを持てるのも一つの才能だと思います。

だから輝いて見えるし「女も惚れる女性」って言われる。ある意味スターですよね。私は断然、美月ちゃんに共感しますねw

出来る人は、出来ない人に対して「なんで、やろうとしないの?」って言う。何かをやり遂げた人は「諦めなかったから出来たんだ」って言う。AKBのメンバーの子もCMで「こうなりたいって、声に出して言うことが大事」って言ってましたね。

でもね、いくら声に出したからって、本当に実現出来る人は氷山の一角ですよ。恵まれたルックスと才能と環境と運。それが揃ったエリートだけが、なりたい自分になれるワケです。

人間には、生まれながらに自分ではどうする事も出来ない格差があるんです。もちろん、努力と根性で幸せをつかんだ人も沢山いるけど、同じように努力しても駄目だった人は、もっと沢山いると思いますよ。

だけど、駄目だった人には誰もインタビューしませんからね。成功した人の声しか表には出ない。だから「夢を諦めるな!」なんて無責任な根性論がはびこって、それが出来ない人は「誰でもやれば出来るのに、やれない自分は生きる資格がない」なんて思い込んで自殺しちゃう。

国内の年間自殺者数が2万人以上って事は、毎日70人以上の日本人が自殺してる計算になっちゃう。病気や生活苦で死を選ぶ人がほとんどかも知れないけど、死ななくていいのに死んじゃう人も少なくないでしょう。

出来る人に、出来ない人の気持ちは解らない。「私に出来たんだから、あなたに出来ない筈が無い」なんて、そんなの傲慢ですよ。自分がいかに恵まれてたか、それを忘れてもらっちゃ困ります。

顔が良くて背が高く、明るい性格にも恵まれた奴に、俺の気持ちが解ってたまるか! イケメンは全員、乳首噛んで死ねぇーっ!!(激怒)

分かりましたね? 私がイケメンを憎むのには、これだけ筋の通った真っ当な理由があるワケです。これを読んで「情けない野郎だ」と思った人は、恵まれてるんですよ、きっと。神様に感謝して下さいねホントに。

それでも、私は生きてゆく。私だって五体満足なだけ、どれだけ恵まれてる事か。一体、誰が白血病の美月ちゃんを非難出来ましょうか!

ああして患者さん達が生きるか死ぬかの瀬戸際で闘ってるのに、自分が誰の子供なのかにこだわり、執拗に調べまくってる相葉くんって、どうなんでしょうね? 君は『てっぱん』のヒロインか?w

これだって、そういう境遇にならないと解らない事だとは思うけど、あんなに知りたくなるもんなのかなぁ… 人の生命を預かる仕事しながら、自分探ししてる余裕ってあるもんかね?

なんか、相葉くんのキャラは掴みどころが無いです。思えば登場人物みんな、掴みどころ無いですよねw まぁ、そういうドラマがあっても全然いいんだけど、私がのめり込めない理由は、そこですね。

『食わず嫌い王座決定戦』

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多部ちゃんって可愛いんだなぁって。「ブサかわ」みたいに言われた時代も終わりなんだろなぁって、つくづく思いましたね。

どの瞬間を切り取っても可愛いです。内面から滲み出るものは勿論、外見的にも明らかに洗練されちゃって。

萌えーw

可愛いなぁ、ホントに可愛いなぁ、ぼかぁー幸せだなぁーって、そう思いながら楽しく相葉くんとの対戦を観させて頂きました。

この番組を観たのは10年以上ぶりかも知れません。このコーナー(というか全編これでしたがw)が今も、全く同じスタイルで続いてる事に驚愕いたしました。あのマンネリズムの極致「テレホンショッキング」でさえ、多少は様変わりしてたと言うのに!

私が観てたのは、まだ『仮面ノリダー』とかやってた時代だから、20年以上前ですよね。あの頃は毎週録画して繰り返し観るくらい好きな番組でした。憲武さんの物まね芸が大好きで、ギボアイコさんとかやってたの憶えてますよw

『食わず嫌い』も既に始まってて、確かにあれは名企画だと思います。ゲストの素がすごい出ますもんね。そこは石橋貴明という奇人の存在がデカいw

芸歴の長い多部ちゃんとて、あんな奇人と隣り合わせる機会は滅多に無いでしょうからw、新鮮なリアクションがいっぱい見られて良かったです。貴さん、変わってないなぁw

まだ初々しかった頃の牧瀬里穂ちゃんとコントやってて、仰向けに倒れた里穂ちゃんにのしかかり、両腕を掴んで動けなくした上、彼女の口にツバを垂らそうとした衝撃の光景が、今でも眼に焼き付いてますよw

だからちょっと心配もしてたんだけど、さすがに自分の娘でもおかしくない年齢の多部ちゃんには、軽い下ネタ程度で済みましたね。少しはオトナになられたのかな?w

昔は断然ノリさん派でしたけど、今観ると貴さんの方が面白いなぁw

七曲署ヒストリーPart.4

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『太陽にほえろ!』が「お化け番組」と呼ばれる程の人気を得た理由を挙げるとしたら、まず頭に浮かぶのはスターの魅力かと思います。

何しろ銀幕のスーパースター石原裕次郎とGSのアイドル萩原健一のW主演で始まった番組ですから、今で言えば高倉健さんとキムタクが同じドラマに出演するようなもの、と言っても過言じゃないと思います。

もう一つは前々回に書いた、テーマ音楽の魅力ですね。番組のヒットの要因として、メディアでもよく言われるのはこの2つかと思います。

だけど、それだけの要素で15年も続くロングランが果たせたでしょうか? いくら魅力的なスターが出てて格好良いテーマ曲がついてても、それだけならすぐに飽きられちゃう筈です。

何より大切なのは、ストーリーの良さ。つまり脚本の質が高くなければ、視聴者はついて行かないと思います。4番バッターばかり集めても、采配がマズければ試合に勝てないですもんね。

私は色んな刑事ドラマを観て来ましたが、どの番組も、特に『太陽』が放映されてた時代の刑事物って、「なんじゃこの話は?」って言いたくなる、ヘンなエピソードがちょくちょく見られたもんでした。

辻褄が合ってなかったり、展開があまりに強引だったり、何が言いたいのかサッパリ分かんなかったり… 要するに、脚本がちゃんと練られてない作品が多かったんです。

でも『太陽にほえろ!』だけは、実に730本ものエピソードがあるにも関わらず、そういうデタラメな脚本は1本たりとも無かったですからね!

そりゃまぁ、いまいち共感出来なかったり、盛り上がりに欠けるなぁって感じる回はあったにしても、「なんじゃこの話は?」っていうのは1本も無かった。当時はそれが当たり前と思って観てましたけど、今思えばこれは本当に凄い事です。

昨今のドラマは10〜13本で終わっちゃいますから、脚本の精度を上げる(すなわち何度も書き直しをする)事はそれほど困難でもない筈です。でも『太陽』は15年間、休まずに延々と続いてたワケです。

1話分を撮影するのに普通なら10日ほどかかりますから、当然ながら毎週の放映に追いつかなくなっちゃう。だから『太陽』の現場は1班が脚本を2本分抱えて、2班体制で撮影されてたそうです。

つまり4話分を同時進行させて撮る、なんて事がザラにあったワケです。メインスタッフは15年間、おそらく1日たりとも休めなかったんじゃないでしょうか?

そんな状況の中で、脚本のレベルを常に一定のライン以上に保つ事が、いかに大変な事か、今の私にはよーく分かります。何度も書き直しを重ねないと、あれだけのレベルにはなりませんからホントに。

『太陽』の脚本は他の番組のやり方と少し違って、メインライターの小川英さんが全ての脚本をチェックし、直しを入れる作業に専念されてたんですね。小川さんご自身が最初から筆を取って書き上げた脚本って、マカロニの殉職編ぐらいしか無くて、ほとんどは別のライターさんとの共作なんです。

そうする事によって、色んな新しい才能を取り込みながら統一感も保てるし、常に客観的な視点から脚本を手直し出来る(独りよがりな脚本にならない)メリットがあるワケです。黒澤明監督の脚本作りに近いやり方かも知れません。

全ての脚本をチェックして直す作業も大変だし、書くたびに厳しいチェックを入れられる他のライター陣も大変だった事でしょう。業界でも『太陽』の脚本現場は地獄らしいと認知されてた位、とにかく脚本に手を抜かなかったんですね。

地獄と噂されたのは直しの多さだけじゃなくて、「縛り」の厳しさも要因にあったかと思われます。「セックスは絶対タブー。セックスセックス」ってのが代表例ですね。当然ながら乳首も禁止です(泣)。犯罪を描くのに性をほのめかす事も出来ないってのは、ライターさんにとっては大きな足枷だったみたいです。

でも岡田晋吉プロデューサーがノンセックスにこだわったのは、モラルの問題だけじゃないと思います。岡田さんが何より大事にしたかったのは、『太陽にほえろ!』はあくまで「刑事のドラマ」であるっていう大原則なんですよね。

『太陽』以前の刑事物と言えば、描かれるのは事件の顛末と犯罪者の心理であって、刑事はあくまで狂言回し。道案内の役割しか担ってなかったワケです。

そんな時代に、刑事が事件の捜査を通して何を感じ、何を学んで成長するのか?を中心に描く、本当の意味での「刑事ドラマ」に初めて取り組んだのが『太陽にほえろ!』なんですね。

それまでの刑事物が犯人の心理ばかり描いて、刑事側の心情はまるっきり無視してた、っていうワケでも無いとは思いますが、『太陽』ほど徹底して刑事側の人間性を掘り下げて描いたドラマは他に無かった筈です。

脚本家としては、刑事の心情を描くよりも犯罪者の心理を描く方が、話は作り易いんですよね。サスペンスを盛り上げたり複雑な事件を描いて見せる方が、やり甲斐もある事でしょう。

ところがあろう事か岡田Pは、そんな脚本を書いて来たライターに対して「事件(犯人)なんかどうでもいいんだ!」と言い放っちゃう。いくら何でもそれは暴論だと思うけどw、それだけ刑事の心情を描く事に強くこだわっておられたんですね。

だから、刑事の身内が犯罪に巻き込まれたりとか、刑事が好きになった異性が実は犯罪者だった、みたいな話がやたら多いのは、ライターさんの発想が貧困なワケじゃなくて、岡田Pのせいなんですw

でもそれこそが、多くの視聴者の心をつかんだ最大の要因なんじゃないでしょうか? 職業としての刑事(警察)が好きか嫌いかは別にして、やっぱりレギュラーの登場人物に感情移入する方が、連ドラは楽しいに決まってますからね。

そして私が今、多部ちゃんが出てるにも関わらず『ラストホープ』にのめり込めないのも、明らかに岡田さんのせいですw 謎解きなんかどーでもいい! レギュラー登場人物の心情をちゃんと描いてくれ!って、私をそういう体質にしたのは間違いなく『太陽にほえろ!』ですよw

さらに言えば、私がこんなスケベな人間になってしまったのも、『太陽』があまりに禁欲的だったせいに決まってます。

そんな『太陽』の歴史の中でも、’76年の秋から’77年の春にかけて描かれたスコッチ刑事編は、特に濃密な「刑事(人間)ドラマ」が描かれました。

#217 スコッチ刑事登場!

この時期、七曲署捜査第一係のチームワークはドラマ上でも現実(撮影現場)でも絶好調で、対立が起きる気配すら感じさせませんでした。それは見てて心地良いものではあるけど、同時に刺激が無くてつまんないとも言えます。

そんな視聴者の空気を敏感に察した岡田Pは、あえてチームワークを掻き乱すキャラクターをテキサスの後任に投入します。それがスコッチ刑事(沖雅也)。

捜査は非情、基本的に人を信じない、誰とも組まない、そしてすぐに発砲するという、問題だらけの厄介者。そういう、大抵の組織じゃ爪弾きにされちゃうようなのを拾って来るのが、ボスの趣味だったりするんですよねw

でも、スコッチは最初からそういう人間だったワケじゃないんです。犯人を追跡中、自分が発砲を一瞬ためらったせいで、尊敬する先輩刑事が撃たれて殉職しちゃったトラウマが、彼を変えてしまった。

本来は繊細で優しい男だったからこそ、二度と仲間を失いたくない、だから仲間は作らない、人を受け入れない、そして撃たれる前に撃つ!って、要するに殻に閉じこもっちゃった。

沖さんが半年限定の出演って最初から決まってた事もあり、このスコッチ編は綿密にシリーズ構成されて、深く傷ついて殻に閉じこもった一人の男が、懐の深い上司と温かい仲間達に囲まれ、本来の人間性を取り戻していく姿が、実に丁寧に描かれてます。
 
スコッチ登場に伴い、BGMも大量に新録され、番組の雰囲気も大きく変わりました。若者向け青春ドラマの名残が強かったそれまでとは違い、よりサスペンスフルに、より叙情的に、『太陽』は大人の鑑賞に耐えうる娯楽ドラマへと脱皮して行くのでした。

#225 疑惑

徐々に心を開きつつあったスコッチが、過去のトラウマだった例の事件と真っ向から向き合い、克服して、立ち直りの第一歩を踏み出すエピソードです。

殉職した先輩刑事の幼い息子が、スコッチに対してやたら素っ気ない態度で、てっきり父親の死をスコッチのせいにして恨んでるのかと思いきや、実はあの時からスコッチが遊びに来なくなった事を怒ってた。

それを知ったスコッチが、まるで自らを解き放つようにその子と無邪気に遊び始めるんですよね。本放映当時は私も子供だったんでピンと来なかったけど、今観たら号泣ですよw

☆1977年

この頃から各テレビ局が刑事ドラマの製作に本腰を入れ始め、いったい週に何本放映されてるのか分かんない、粗製濫造とも言える刑事物バブルの時代に入って行きます。

そんな中でも『特捜最前線』『華麗なる刑事』『二人の事件簿』『刑事犬カール』といった意欲作、ヒット作が生まれ、特に『特捜最前線』の存在は『太陽』に少なからず影響を与えたんじゃないかと個人的には思ってます。それについては又、後ほど…

あと、『太陽』を卒業した勝野洋さんには『俺たちの朝』という主演作が用意され、アイドル歌手だった長谷直美さん(後のマミー刑事)も、そのドラマで女優デビューを果たされてます。

#244 さらば、スコッチ!

血と泥にまみれたスコッチが映る予告編を観た時、私は愕然としました。スコッチ、もう死んじゃうの!?って。翌日、クラスでも話題沸騰でした。「転勤」である事は既にテレビ誌や学年誌で報じられてたみたいだけど、私ら田舎もんでしたからw

かつての婚約者(夏純子)が少年に撃たれ、息を引き取る寸前に、スコッチに残した言葉…

「あの子は悪い子じゃない。信じてあげて」

誰も信じず、「撃たれる前に撃つ」が信条だった筈のスコッチが、丸腰で少年と対峙し、撃たれながらも彼を信じ、自首するように説得する。

本来の優しさを完全に取り戻したスコッチでしたが、これまで積み重ねた問題行動がアダとなり、へんぴな山田署へと飛ばされる羽目に。でも、その表情は穏やかなんですよね。

当時まだガキンチョで、辛気臭いのが苦手だった私(今もだけどw)には、スコッチが背負う悲しみや孤独の意味がよく解ってなかったんだけど、大人になってから観直したらもう、また号泣ですw

スコッチはこの後、2度のゲスト出演を経て、’80年に『太陽』の危機を救うべく七曲署にカムバックする事となります。

#251 辞表

スコッチが転勤してからの1クール=3カ月間、一係は6人体制になります。これまではテキサスやスコッチの後輩で、やがてロッキー刑事の先輩になるボンが、若手一人で活躍した唯一の期間です。

ボンが好きでした。スコッチが登場して以来、ちょっとダークな雰囲気になりがちだった捜査一係を、ボンの明るさと人なつっこさがどれだけ和ませてくれた事か!

辛気臭いのがチョー苦手な私にとって、ボンの存在はまさにオアシスでした。テキサス時代も普通に好きだったけど、この時期からボンは私にとって、特別な存在になってました。

それを決定づけたのが、この『辞表』ってエピソードなんですね。ボンが追跡してた容疑者が転落事故で死んでしまい、その妹(麻丘めぐみ)に「人殺し!」って責められて、ボンは夜中こっそりボスの机に辞表を置き、失踪しちゃう。

で、一係の仲間達が個別にボンを探し出して、それぞれの言葉で励ますんだけど、ボンの罪悪感は消えやしない。歴代の新人刑事達もこのテの壁にはぶつかって来たけど、ボンほどとことん凹んじゃう人は初めて見ましたw

でも、そんなボンの女々しさにこそ、現代っ子の私は強く共感出来たんですよね。七曲署の刑事の中で、これほど完璧に自己投影させてくれた人って、後にも先にもボンだけかも知れません。

結局、死んだ容疑者が完全にクロだった事が判明し、その仲間に狙われた妹の危機を、命がけで救ったボン。それでも、すっかりとは立ち直らないんです。

ラストシーン、まだ刑事を続けるかどうか迷ってるボンに、ボスは続けろとも辞めろとも言わず、ただいつも通りのフランクな言い方で「お前、逃げるなよ」って。そこでボンがやっと笑って「はい!」って返事する。

それで終わっちゃったから「えっ、結局辞めるの? 辞めないの?」って、大いに気を揉みながら次回の予告を観たら、ボンが普通に活躍してるからホッとして…w

このエピソードで私は、初めて七曲署の一員になれたように感じたのかも知れません。自分と同じような弱さを持った、ボンがいてくれたお陰で…

七曲署ヒストリーPart.5

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皆さん、大丈夫ですか、ウンザリしてませんか?w まぁ、ウンザリしてても続けますけどw

やっぱり、これに関してだけは歯止めが効かない事を、あらためて自覚しました。この際、気が済むまで吐き出したいと思いますm(_ _)m

☆☆☆☆☆☆☆

ボンを特別視するようになってから、私の『太陽にほえろ!』を観る姿勢がそれまでと違って来ました。肩入れの仕方がハンパじゃなくなって来たんです。

マニア体質は生まれつきだったかも知れないけど、ここに来て遂にそれが目覚めちゃったんですね。『太陽』が放映される毎週金曜日の夜8時から約50分は、私が生きてる中で最も集中力を使う時間となりましたw

毎回、オープニングから予告編までちゃんと観ないと気が済まなかったし、電話がかかって来ても無視w 夕方の再放送を観るために、学校が終わったら全力疾走で帰宅ですよ。

まだ世の中に家庭用ビデオデッキすら存在しなかった時代ですから、替わりに毎回テープレコーダーに録音して、繰り返し聴いたりもしました。

私が拙いながらも脚本を書いたり芝居が出来るようになったのは、そうして『太陽』を繰り返し聴いてたお陰かも知れません。知らず知らずリスニング学習してたんですよね。

ノベライズ本を皮切りに、グッズ収集も始まりました。私が生まれて初めて自分で買ったLPレコードは、上画像の『太陽』ベスト盤です。

何か『太陽』関連のグッズが出てないか、書店やレコード店をチェックしに通う習慣も、インターネットという便利なツールが出現するまで続けてました。いまだに『太陽』の新刊を見つけて買う夢を見るんですよ! それくらい深く根付いてたんです。

もはや、単なる「好き」を超えてますよね。心の拠り所になってたんじゃないでしょうか。友達がいないワケじゃなかったけど、基本的にはクラスに馴染めない子供でしたから。

拠り所、すなわち依存。タバコも酒もやらない私ですが、その替わりに『太陽』中毒になっちゃった。同時に、ボンを演じる俳優=宮内淳さんにものめり込みました。

この時期からボンが殉職するまでの2年間、私はボンを中心に『太陽』を観てたし、宮内さんのブロマイドとか、歌手デビューすればシングルもアルバムも全部買いました。服装も真似してましたねw

石野真子さんも好きになったけど、それはオナペット的な目線でした。大槻ケンヂさんも中学時代は石野さんをオカズにしてたそうですw

私が本格的にファンになった役者さんは宮内淳さんが最初。その次にハリソン・フォード、そして多部ちゃんへと変遷して行きます。統一感のカケラもおまへんなw

#256 ロッキー刑事登場!

そんな時に登場した新人刑事が、レスキュー隊から転属して来たロッキー(木之元亮)です。山男で、カナディアンロッキーの縦走を夢見てるからロッキー。(本当の由来はスタローンの『ロッキー』と思われますw)

松田優作、勝野洋、宮内淳に続く無名の新人起用ですが、岡田Pが候補者達の写真を会社の机に並べてたら、挨拶に来た優作さんがそれを見て「このヒゲ、面白いんじゃない?」って言ったのが、木之元さんに決まる引き金になったんだそうです。

しかし当初、新人を迎える視聴者としての私は、ちょっと複雑な心境でした。番組としては当然ながら、新しいメンバーを売り込まなきゃいけませんから、しばらくロッキーがメインを張るか、他の刑事が主役の回でもロッキーをサブにつけたり、要するに木之元さんの出番が多くなる。

そうなると、同じ若手刑事のポジションにいる、宮内さんの出番が削られちゃうワケですw この時期の私はボンを中心に『太陽』を観てましたから、なんとなく「ロッキー、うざ…」ってw

純朴なロッキーのキャラクターは決して憎めないんだけど、ボンがメインの回でもロッキーとのコンビで描かれる事が多くて、最初の頃は不満でした。ホント、普通の観方じゃないですよねw

#266 逃亡者 #267 追跡者

『太陽』初の海外ロケで、舞台はオーストラリア。現実では所轄署の刑事が海外で捜査する事など有り得ないそうですが、この時代のドラマはまだ、そういう嘘も通用したんですよね。

最初はボンがロッキーとセットで扱われるのが不満だった私ですが、この2人の相性が思いのほか良かったんですよね。ボン=ツッコミ、ロッキー=ボケの掛け合いが思いのほか面白くて、だんだん楽しめるようになって来ました。

オーストラリアのだだっ広い大地を、夕陽をバックに犯人(橋爪功)を追って延々と走るボンとロッキー。この映像が神がかり的に美しくて、今観ると当時の『太陽』の充実ぶりを象徴してるように感じたりします。

この後も『太陽』チームはカナダ、ヨーロッパ、ハワイへと、世界狭しと飛び回る事になりますw

#274 帰ってきたスコッチ刑事

ロッキーには「拳銃恐怖症」という弱点がありました。他の署で犯人に胸を撃たれ、九死に一生を得たトラウマから、銃を向けられると体がすくんじゃう。レスキュー隊に移ったのはそのせいでした。

白昼堂々、人混みの中で射殺事件を起こした犯人は、麻薬中毒者で頭がイカレちゃった状態。山田署からその犯人を追ってきたスコッチは、あえてロッキーと組んで、動く物なら何でも撃っちゃうガイキチ男と対決します。

クールで百戦錬磨なスコッチでさえ、ここまで危険な相手を捕まえるとなると、冷や汗が出て足がすくみ、手が震える。そんな自分を見せる事で、銃が怖いのは当たり前である事を教え、ロッキーのトラウマを克服してやるんですよね。

言葉には一切せず、自分の背中を見せる事で七曲署のホープを救い、サッサと自分の署に帰っちゃうスコッチ。格好良すぎです。なお、このエピソードを私は『亜弥のDNA』という作品でまるパクリしましたw

#275 迷路

『俺たちの朝』の撮影を終えた長谷直美さんが、七曲署の交通課婦警・早瀬令子としてセミレギュラー入りします。後にロッキーと結婚する事になりますが、この時点ではロマンスが生まれそうな気配はまるで無しw

ボーイッシュで眼がくりっとした長谷さん、可愛かったです。

☆1978年

この年、TBSが裏番組として『七人の刑事』の新シリーズをぶつけて来ますが、『太陽』は余裕で撃退しちゃいます。まさに絶頂期であり、良くも悪くも『太陽』の1人勝ち状態でした。

他には加山雄三、藤竜也、沖雅也、柴田恭兵、長谷直美の『大追跡』、鶴田浩二、田中邦衛、中村雅俊ほかの『大空港』等、所轄署じゃない特殊な設定の刑事ドラマも増えて来ました。

#299 ある出逢い

殿下に3人目の恋人(香野百合子)が出来ます。もちろん、それは悲劇の幕開けを意味しますw 後のエピソードで彼女は爆弾事件に巻き込まれ半身不随となり、治療のため海外へと旅立ちます。

#300 男たちの詩

ボスが何者かに狙撃され、重傷を負うという一係の大ピンチに、スコッチや警察犬のジュン、ジーパンのママ(菅井きん)も駆けつけるイベント編。マカロニ、ジーパン、テキサスも久々に回想されました。

めちゃくちゃ嬉しかったです。私はワクワクして放映日を待ちました。というのも、『太陽にほえろ!』っていうドラマがあまりにも安定し過ぎて、正直マンネリを感じてたんですよね。

刑事どうしの対立も無く、ただ毎週起こる事件を淡々と解決するばかりの日々。新人のロッキーは生真面目だし、ゴリさんや殿下もすっかりベテランの域に入って来ましたから、波乱が起きないんですよね。

ジーパンやテキサスの時代にはたっぷり時間をかけて描かれた、立ち回りやカーアクションもすっかり淡白になり、より一層、人間ドラマに力点が置かれてる感じでした。

あえて『太陽』はそういう方向に向かってたのかも知れません。他の刑事ドラマ群が打倒『太陽』を目指して、派手なアクションや特殊な設定で目を引こうとしてるのを横目に、本家である我々は逆に落ち着こうじゃないかと。

それと、番組も7年目まで来るとファンの年齢層が上がって来ます。それに合わせて、より大人向けの内容にシフトしていく意図もあったのでしょう。だけど私はまだ中学生のガキンチョですから、刺激に飢えてたんですよね。

#323 愛は何処へ #324 愛よさらば

確か日テレ開局30周年か何かの記念作品で、北海道ロケ編です。ゲストは清水健太郎さん。後のスニーカー刑事=山下真司さんもテスト出演で少し顔を出してます。

ボンのガールフレンド(純アリス)が健太郎に拉致されたと思いきや実は幼なじみで、ボンは決して悪い奴じゃない健太郎を射殺しないといけないシチュエーションにぶち当たります。

歴代の新人刑事はそこで射殺を経験し、傷つきながらも成長するんだけど、ボンは撃てなかった。代わりにボスが、上空のヘリコプターからリボルバー拳銃で数百メートル先にいる健太郎の眉間を1発で撃ち抜くというw、石原裕次郎にしか許されない神技を披露します。

本来、この辺りでボンは殉職する予定だったそうです。登場から丸3年、ボンもロッキーの先輩になってすっかり頼もしく成長し、俳優・宮内淳の人気も絶頂期にありましたから、『太陽』を卒業して独り立ちする条件は全て揃ってました。

だけど、テキサスの時と同じように助命嘆願の投書が殺到したのと、番組をより大人向けにシフトしようという時期だったせいもあるのでしょう、殉職は回避され、ボンはもう1年残留する事になったのでした。

もちろん、ボンのファンとしては願ってもない事で、嬉しかったです。とても嬉しいんだけど、私が欲してた刺激とか新鮮味は、これでまた遠のいちゃいました。

『太陽』の長い歴史の中で、2年間もメンバーチェンジが無かったのは、唯一このボン&ロッキー時代だけです。せめてオープニングのタイトルバックだけでも一新して欲しかったけど、これも2年間不動でしたからね。

自信があったんでしょうか? 別に目先を変えなくたって、今の『太陽』人気が揺らぐ事は無いだろうって。この自信と、『太陽』らしからぬ安定志向、守りの姿勢が、果たして吉と出るか凶と出るか? しっぺ返しはもうちょい先、ボンの殉職後にやって来る事になります。

なお、ボンが死なない替わりにってワケじゃないでしょうけど、マスコットガール(お茶汲み係)が3代目のアッコから、4代目にして最後のマスコットガール=ナーコ(友直子)に交代します。

なんと今回は一般公募によるオーディションで、選ばれた友直子さんは当時現役の高校生。まさか合格するとは夢にも思わず、学校に出演許可をもらうのに四苦八苦されたそうですw

☆1979年

この年は『太陽』スタッフによる探偵物で沖雅也主演の『俺たちは天使だ!』を筆頭に、水谷豊の『熱中時代・刑事編』、国広富之&松崎しげるの『噂の刑事トミーとマツ』、石原プロの『西部警察』、そして松田優作の『探偵物語』といったアクションドラマが創られ、人気を博しました。

それらほとんどの作品が軽妙酒脱なコメディータッチで、TVドラマの作風が大きく変わっていく’80年代の到来を予感させるものでした。でも『太陽』は時代の流れに逆行するかのように、内容がどんどんシリアスになって行きます。

ただ、この時点では視聴率はまだ絶好調で、予算も潤沢だったのでしょう、ボン&ロッキー時代はゲストのキャスティングが豪華でした。

特に女優さんの顔ぶれが凄くて、大竹しのぶ、原田美枝子、森下愛子、岸本加世子、石田えり等、後に大女優となって多部ちゃんと共演する人が続々と登場しました。

#355 ボス

『青春』シリーズや『俺たち』シリーズのメインライターである鎌田敏夫さんは『ジーパン刑事登場!』から『太陽』に参加され、特に裕次郎さんの大ファンという事でボス編を数多く手掛けておられます。

そんな中でも、そのものズバリなタイトルである『ボス』は最高傑作と言われており、後に多くの刑事ドラマで模倣されたりもしました。

既に死刑が決まってる囚人が、実は共犯者として刑務所に入ってる男が無実だから釈放してやってくれ、とボスに訴える。もう何年も前に他の署で解決した事件であり、もし囚人の言う通りだとすれば冤罪を暴く事になってしまう。

そんな事をすれば警察組織はおろか検察や裁判所まで敵に回し、ボスの出世は絶望的になっちゃう。それでも、無実の人間が刑に服してるのを見過ごせないボスは、休暇を取って1人で捜査する。

そんなボスの刑事魂にも心打たれるし、こっそり捜査に協力する一係メンバー達との絆にも泣かされます。特にラスト、自分が出世しないままじゃ部下も出世出来ないと嘆くボスに、「出世したけりゃ、ボスなんかとっくに追い越してますよ」なんて言っちゃう山さんとの、何年もつき合ってる仲間どうしならではの会話が最高でした。

#363 13日金曜日・ボン最期の日

まさに、万感の想いでその日を迎えました。7月13日、マカロニと同じ日にボンが殉職。「決して美人じゃない女性をかばって死にたい」という宮内さんのリクエストにより、根岸季衣さんがキャスティングされましたw

撃たれて致命傷を負ったボンが、同じく傷ついた根岸さんの為に助けを呼ぶべく、数百メートル離れた電話ボックスまで這っていく姿に、今観ても涙が止まりません。スマホで済んじゃう現在では成立しない作劇です。

4年間も親しまれたボンの殉職は、テキサス以来3年ぶりの殉職劇という事もあって、かなりスペシャルに扱われました。後任のスニーカー刑事(山下真司)はボンの仇討ちが目的で登場するし、その後もゴリさんやロッキーがボンの死を引きずる姿が描かれたりしました。

そのお陰で、ボンがいなくなっても私は『太陽』地獄から逃れられないのでしたw なお、宮内淳さんはこの後『あさひが丘の大統領』『探偵同盟』といったドラマで主役を務めますが、あっさり役者稼業から足を洗ってテレビに出なくなっちゃいます。

おやおや皆さん、まだ読んでらしたんですか?(うそw) 今回もバカみたいな長文になっちゃいましたm(_ _)m

しかしまだ、やっと折り返し点に差し掛かった所であります。まだまだ続きますよ!w

七曲署ヒストリーPart.6

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#364 スニーカー刑事登場!

『太陽にほえろ!』がデビュー作となる山下真司さんは、アメリカを放浪された経験があるとの事で、スニーカーこと五代潤にもそういった設定が与えられました。沖縄出身で、確か両親を米兵に殺されたとかで、妹の早苗(山下幹子)と2人、肩を寄せ合って生きた不遇な少年時代。

それでグレちゃって街のチンピラ達と喧嘩になった時、仲裁に入って事態を丸く収めてくれたのが、在りし日のボン。新しいスニーカーを買い与えて「人生、もっと大事にしろよな」と声をかけてくれたボンが刑事である事を知って、五代はボンみたいな刑事になる事を決意。

そしてそれを実行した矢先にボンの殉職を知り、他署の刑事なのに仇討ちをしにやって来る。さんざん暴れたせいでクビになっちゃうところを、そういう厄介者が大好きなボスに拾われるワケです。

前任の刑事と新加入の刑事に直接の繋がりがあるのは初めてで、番組にとってボンの存在がいかに大きかったかが伺えます。視聴率も新刑事の登場編としては最高記録となる、40%をマークしました。

また、この回からOPテーマが新アレンジの「太陽にほえろ!メインテーマ’79」に変更されます。音楽についてはボキャブラリーが無いもので、アレンジの違いをどう説明すればいいか分からないのですが、とにかくカッコイイ曲です。

でも、音楽としてのクォリティーは格段に上がったにも関わらず、この変更に対して視聴者の反応は賛否両論、どちらかと言えば否定的に捉えた人が多かったみたいで、3年後には元のバージョン(厳密に言えば微妙に違うけど)に戻されました。

長らく馴染んで来たものと違うというだけで、新しいものを否定しちゃうのは日本人ならではの気質でしょうか? 私は逆に新鮮な刺激を欲してましたから、新テーマの採用には大賛成だったのですが…

さて、そのメインテーマの変更も影響したのかどうか分かりませんが、長年に渡って民放ドラマのトップを走り続けて来た『太陽』の視聴率が、ここでにわかに下がり始めます。

いや、下がったと言っても20%台、最低でも15%位ですから、現在の基準なら充分にヒット番組なんだけど、『太陽』が初めて裏番組に並ばれ、何度か数字で負けちゃったのが一大事なんです。

その裏番組とは、TBSの『3年B組金八先生』。「たのきんトリオ」を輩出し、現在まで続くジャニーズ帝国の礎を築いたモンスター番組です。

一般的には『金八』が大ヒットしたせいで『太陽』の人気が下がった、と認識されてるみたいですが、私は逆じゃないかと思ってます。

『太陽』がマンネリ化し、つまらなくなった時に、絶妙なタイミングで『金八』という斬新な学園ドラマが現れた。これまで金曜夜8時はチャンネルを日テレに合わせてた人々も、評判を聞いてTBSに乗り換えちゃった。

つまり、7年かけて『太陽』が集めて来たお客の数が上乗せされたお陰で、『金八』は大ヒットしたワケです。運が良かったんですよ!w

いやホントに、作品の質がいくら良くても、それがヒットするとは限らない。偶然も含めた色んな要素が奇跡的に重なった時にこそ、大ヒット番組が生まれる。『太陽』もそうだった筈です。

『金八』にとって非常にラッキーな事に、この時期の『太陽』はつまらなかった。だって、こんなに『太陽』にのめり込んでる私でさえ、1年以上前からマンネリを感じてましたから。

「つまらない」と言っても、作品の質が落ちたワケじゃないんです。むしろ、より深い人間ドラマが描かれてクォリティーは上がってたかも知れません。でも『太陽』ファンは… 少なくとも私は、『太陽』にそこまで深い人間ドラマは求めてなかったですよ。

いや、深いのは良いんだけど、話がシリアスになり過ぎて辛気臭くなるのが頂けない。どれくらい辛気臭いか、この時期の主なサブタイトルを列挙してみますと…

『秋深く』『やさしい棘』『ともしび』『甘ったれ』『命』『死』『信頼』『雨の中の女』『心の重荷』…

暗いよ! 重いよ! 地味だよ! 真面目すぎるよ! 乳首だよ! 特に『命』→『死』の2連発はキツかったw いやホントに、予告編を観て心底ゲンナリしたのを、まるで昨日の事みたいに憶えてますよ。

1本1本の内容は良いんです。観れば感動するし、そんな作品を毎週創り上げてたスタッフ&キャストの皆さんを、心からリスペクトします。けど、毎週このトーンで来られると、私はキツい。

『太陽』って、もっと熱くてアクティブで楽しいドラマだった筈です。『太陽にほえろ!』っていう意味不明なタイトルが象徴するように、そもそも型破りで攻撃的な番組だった筈なのに、なんでこんなNHK教育テレビみたいに堅苦しくなっちゃったの?

あと、これは贔屓目で言うワケでも何でもなく、ボンが抜けた穴も大きかったと思います。人気の面もさる事ながら、ムードメーカーとしてのボンの存在がいかに貴重だったか、いなくなってあらためて痛感しました。

純朴で生真面目なロッキーは、ボンみたいなツッコミ上手がいると良い味が出るんだけど、ナイーブでストイックなスニーカーが相手だと、2人してどんどん重くなる一方です。

番組初期はマカロニと一緒にバカやってたゴリさんや殿下も、今やすっかりベテラン然と落ち着いちゃって、画面が弾まない事この上なし。そんなメンバーに合わせて脚本が創られるワケですから、話が重くなるのも必然なんですよね。

そして、これは私の勝手な憶測なんだけど、岡田Pは『特捜最前線』の超シリアス路線に、ちょっと触発されてたのかも知れません。

そう思うのは、私自身が数ある刑事ドラマの中で「ひょっとすると『太陽』より面白いかも?」って、初めて脅威に感じたのが『特捜最前線』だったりするからです。(ちゃんと観たのは最近になってからですが)

アクションでも謎解きでもなく、レギュラー刑事達の熱い心意気こそを真摯に描いてる点で、最も『太陽』に近い刑事ドラマが『特捜』なんですよね。

何にせよ、マカロニやジーパンに比べて、ロッキーもスニーカーも躍動感が足りない、明るさが足りない、サプライズが足りない。若手がこれでは画面も弾まず、重くなる一方です。

このクソマジメ集団に、風穴を開ける人物が必要です。パターン化され硬直化された世界観をぶっ壊す人物が必要です。沈みかけた太陽を再び浮上させられるのは、そんな型破りな人物しかいません。。

救世主は、もうちょい後になってから、七曲署にやって来ます。

☆1980年

#388 ゴリラ

新年第1弾って事で、久しぶりの明るいエピソード。ボン殉職のちょっと前からセミレギュラー入りした、交番勤務の吉野巡査(横谷雄二)がお茶汲み係のナーコにデートの申し込みをするという、ほんわか展開。そういうの、大事だと思います。

ゴリラっていうのは、横谷さんが刑事(勝野洋さんの部下)役でレギュラー出演した『俺たちは天使だ!』で、探偵の沖雅也さん達からゴリラ呼ばわりされてた事を受けての楽屋オチですね。

ちなみに『太陽』のゴリさんは「ゴリ押しで捜査する」から「ゴリさん」なのであって、ゴリラのゴリではありません。今さらですが、念のためw

#394 鮫やんの受験戦争

約3年ぶりにセミレギュラーの鮫島(藤岡琢也)が登場しました。市川森一さんが生み出したキャラクターで、あまりに八方破れなもんで刑事をクビになり、それ以降は探偵、結婚相談所、モデル事務所など、自分で事業を起こしては倒産の繰り返し。

今回の学習塾は、明らかに『金八』を意識した設定ですねw ずっと王座にあぐらをかいてた『太陽』が、他局のヒット作を意識するなんて!

それはともかく、鮫やんの明るさとムチャクチャぶり、その型破りな痛快さこそが当時の『太陽』に必要であった事を、製作陣も分かっておられたんでしょうね。実際、ホントに久しぶりに心底楽しめたエピソードでした。

#400 スコッチ・イン・沖縄

これまでの『太陽』には無縁の言葉だった、「テコ入れ」。『俺たちは天使だ!』をヒットさせて更なる人気を得た沖雅也さんが、沖縄ロケ編でいよいよレギュラーとして復帰される事になりました。

嬉しかったです。私も『俺天』にハマって沖さんの大ファンになってたし、スコッチのハードさとスマートさは当時の『太陽』に著しく欠けてる魅力でしたから。

オープニングの映像も実にアクティブなものに一新され、久しく見られなかった派手なアクションシーンも復活しました。私はねぇ、ホントに涙が出るほど嬉しかったですよw

だから『金八』には感謝すべきかも知れません。あのまま『太陽』が勘違いしてシリアス路線を突き進んでたら、私はファンをやめてたと思います。その方がより健康的な人生を送れたかも知れないけどw

#407 都会の潮騒

ロッキーが早瀬婦警(後のマミー刑事)と急接近します。二人を結婚させる事が、急きょ決まったのでしょうw

#414 島刑事よ、永遠に

「ついにベテラン刑事までが犠牲に!」みたいな報道もされた、殿下の殉職編です。でも、別に戦力外だから降ろされたワケじゃなくて、小野寺昭さんは「早く私を殺して下さい」って、何年も前からプロデューサーに切願されてたんだそうです。

ゴリさんも山さんも、長さんまでもがw、みんな早く死にたくて死にたくて仕方なかった。そりゃそうかも知れません。7年も8年も同じキャラクターを演じ続けるのって、その立場になってみないと想像もつかない、色んな葛藤があるのでしょう。

けど、ベテラン刑事まで「殉職」にしなくても、転勤とか退職で良かったのでは?って、思いますよね。たぶん製作陣も、ボンの翌年にまた殉職ってのは避けたかった筈です。

ただ、小野寺さんの8年間にも及ぶ『太陽』への貢献を思えば、殉職という花道で送り出してあげたくなるのが人情、って事なんだろうと思います。

俳優さんご自身にとっても、すっかり染み付いた役のイメージを洗い流す意味で、中途半端な転勤とかよりも、すっきり後腐れ無く「殉職」するのが望ましいみたいです。

小野寺さんのリクエストは「あっけなく」そして「殿下らしく、あえて死に顔は見せない」って事で、交通事故死という幕切れになりました。これも殉職って言うんでしょうか?w

殿下の殉職劇は久々に視聴率30%をマークしましたが、全体的にはまだ低調なまま。救世主はいよいよ、この翌週に現れるのでした。

七曲署ヒストリーPart.6

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#364 スニーカー刑事登場!

『太陽にほえろ!』がデビュー作となる山下真司さんは、アメリカを放浪された経験があるとの事で、スニーカーこと五代潤にもそういった設定が与えられました。沖縄出身で、確か両親を米兵に殺されたとかで、妹の早苗(山下幹子)と2人、肩を寄せ合って生きた不遇な少年時代。

それでグレちゃって街のチンピラ達と喧嘩になった時、仲裁に入って事態を丸く収めてくれたのが、在りし日のボン。新しいスニーカーを買い与えて「人生、もっと大事にしろよな」と声をかけてくれたボンが刑事である事を知って、五代はボンみたいな刑事になる事を決意。

そしてそれを実行した矢先にボンの殉職を知り、他署の刑事なのに仇討ちをしにやって来る。さんざん暴れたせいでクビになっちゃうところを、そういう厄介者が大好きなボスに拾われるワケです。

前任の刑事と新加入の刑事に直接の繋がりがあるのは初めてで、番組にとってボンの存在がいかに大きかったかが伺えます。視聴率も新刑事の登場編としては最高記録となる、40%をマークしました。

また、この回からOPテーマが新アレンジの「太陽にほえろ!メインテーマ’79」に変更されます。音楽についてはボキャブラリーが無いもので、アレンジの違いをどう説明すればいいか分からないのですが、とにかくカッコイイ曲です。

でも、音楽としてのクォリティーは格段に上がったにも関わらず、この変更に対して視聴者の反応は賛否両論、どちらかと言えば否定的に捉えた人が多かったみたいで、3年後には元のバージョン(厳密に言えば微妙に違うけど)に戻されました。

長らく馴染んで来たものと違うというだけで、新しいものを否定しちゃうのは日本人ならではの気質でしょうか? 私は逆に新鮮な刺激を欲してましたから、新テーマの採用には大賛成だったのですが…

さて、そのメインテーマの変更も影響したのかどうか分かりませんが、長年に渡って民放ドラマのトップを走り続けて来た『太陽』の視聴率が、ここでにわかに下がり始めます。

いや、下がったと言っても20%台、最低でも15%位ですから、現在の基準なら充分にヒット番組なんだけど、『太陽』が初めて裏番組に並ばれ、何度か数字で負けちゃったのが一大事なんです。

その裏番組とは、TBSの『3年B組金八先生』。「たのきんトリオ」を輩出し、現在まで続くジャニーズ帝国の礎を築いたモンスター番組です。

一般的には『金八』が大ヒットしたせいで『太陽』の人気が下がった、と認識されてるみたいですが、私は逆じゃないかと思ってます。

『太陽』がマンネリ化し、つまらなくなった時に、絶妙なタイミングで『金八』という斬新な学園ドラマが現れた。これまで金曜夜8時はチャンネルを日テレに合わせてた人々も、評判を聞いてTBSに乗り換えちゃった。

つまり、7年かけて『太陽』が集めて来たお客の数が上乗せされたお陰で、『金八』は大ヒットしたワケです。運が良かったんですよ!w

いやホントに、作品の質がいくら良くても、それがヒットするとは限らない。偶然も含めた色んな要素が奇跡的に重なった時にこそ、大ヒット番組が生まれる。『太陽』もそうだった筈です。

『金八』にとって非常にラッキーな事に、この時期の『太陽』はつまらなかった。だって、こんなに『太陽』にのめり込んでる私でさえ、1年以上前からマンネリを感じてましたから。

「つまらない」と言っても、作品の質が落ちたワケじゃないんです。むしろ、より深い人間ドラマが描かれてクォリティーは上がってたかも知れません。でも『太陽』ファンは… 少なくとも私は、『太陽』にそこまで深い人間ドラマは求めてなかったですよ。

いや、深いのは良いんだけど、話がシリアスになり過ぎて辛気臭くなるのが頂けない。どれくらい辛気臭いか、この時期の主なサブタイトルを列挙してみますと…

『秋深く』『やさしい棘』『ともしび』『甘ったれ』『命』『死』『信頼』『雨の中の女』『心の重荷』…

重いよ! 暗いよ! 地味だよ! 真面目すぎるよ! 8時だよ! 特に『命』→『死』の2連発はキツかったw いやホントに、予告編を観て心底ゲンナリしたのを、まるで昨日の事みたいに憶えてますよ。

1本1本の内容は良いんです。観れば感動するし、そんな作品を毎週創り上げてたスタッフ&キャストの皆さんを、心からリスペクトします。けど、毎週このトーンで来られると、私はキツい。

『太陽』って、もっと熱くてアクティブで楽しいドラマだった筈です。『太陽にほえろ!』っていう意味不明なタイトルが象徴するように、そもそも型破りで攻撃的な番組だった筈なのに、なんでこんなNHK教育テレビみたいに堅苦しくなっちゃったの?

あと、これは贔屓目で言うワケでも何でもなく、ボンが抜けた穴も大きかったと思います。人気の面もさる事ながら、ムードメーカーとしてのボンの存在がいかに貴重だったか、いなくなってあらためて痛感しました。

純朴で生真面目なロッキーは、ボンみたいなツッコミ上手がいると良い味が出るんだけど、ナイーブでストイックなスニーカーが相手だと、2人してどんどん重くなる一方です。

番組初期はマカロニと一緒にバカやってたゴリさんや殿下も、今やすっかりベテラン然と落ち着いちゃって、画面が弾まない事この上なし。そんなメンバーに合わせて脚本が創られるワケですから、話が重くなるのも必然なんですよね。

そして、これは私の勝手な憶測なんだけど、岡田Pは『特捜最前線』の超シリアス路線に、ちょっと触発されてたのかも知れません。

そう思うのは、私自身が数ある刑事ドラマの中で「ひょっとすると『太陽』より面白いかも?」って、初めて脅威に感じたのが『特捜最前線』だったりするからです。(ちゃんと観たのは最近になってからですが)

アクションでも謎解きでもなく、レギュラー刑事達の熱い心意気こそを真摯に描いてる点で、最も『太陽』に近い刑事ドラマが『特捜』なんですよね。

何にせよ、マカロニやジーパンに比べて、ロッキーもスニーカーも躍動感が足りない、明るさが足りない、サプライズが足りない。若手がこれでは画面も弾まず、重くなる一方です。

このクソマジメ集団に、風穴を開ける人物が必要です。パターン化され硬直化された世界観をぶっ壊す人物が必要です。沈みかけた太陽を再び浮上させられるのは、そんな型破りな人物しかいません。。

救世主は、もうちょい後になってから、七曲署にやって来ます。

☆1980年

#388 ゴリラ

新年第1弾って事で、久しぶりの明るいエピソード。ボン殉職のちょっと前からセミレギュラー入りした、交番勤務の吉野巡査(横谷雄二)がお茶汲み係のナーコにデートの申し込みをするという、ほんわか展開。そういうの、大事だと思います。

ゴリラっていうのは、横谷さんが刑事(勝野洋さんの部下)役でレギュラー出演した『俺たちは天使だ!』で、探偵の沖雅也さん達からゴリラ呼ばわりされてた事を受けての楽屋オチですね。

ちなみに『太陽』のゴリさんは「ゴリ押しで捜査する」から「ゴリさん」なのであって、ゴリラのゴリではありません。今さらですが、念のためw

#394 鮫やんの受験戦争

約3年ぶりにセミレギュラーの鮫島(藤岡琢也)が登場しました。市川森一さんが生み出したキャラクターで、あまりに八方破れなもんで刑事をクビになり、それ以降は探偵、結婚相談所、モデル事務所など、自分で事業を起こしては倒産の繰り返し。

今回の学習塾は、明らかに『金八』を意識した設定ですねw ずっと王座にあぐらをかいてた『太陽』が、他局のヒット作を意識するなんて!

それはともかく、鮫やんの明るさとムチャクチャぶり、その型破りな痛快さこそが当時の『太陽』に必要であった事を、製作陣も分かっておられたんでしょうね。実際、ホントに久しぶりに心底楽しめたエピソードでした。

#400 スコッチ・イン・沖縄

これまでの『太陽』には無縁の言葉だった、「テコ入れ」。『俺たちは天使だ!』をヒットさせて更なる人気を得た沖雅也さんが、沖縄ロケ編でいよいよレギュラーとして復帰される事になりました。

嬉しかったです。私も『俺天』にハマって沖さんの大ファンになってたし、スコッチのハードさとスマートさは当時の『太陽』に著しく欠けてる魅力でしたから。

オープニングの映像も実にアクティブなものに一新され、久しく見られなかった派手なアクションシーンも復活しました。私はねぇ、ホントに涙が出るほど嬉しかったですよw

だから『金八』には感謝すべきかも知れません。あのまま『太陽』が勘違いしてシリアス路線を突き進んでたら、私はファンをやめてたと思います。その方がより健康的な人生を送れたかも知れないけどw

#407 都会の潮騒

ロッキーが早瀬婦警(後のマミー刑事)と急接近します。二人を結婚させる事が、急きょ決まったのでしょうw

#414 島刑事よ、永遠に

「ついにベテラン刑事までが犠牲に!」みたいな報道もされた、殿下の殉職編です。でも、別に戦力外だから降ろされたワケじゃなくて、小野寺昭さんは「早く私を殺して下さい」って、何年も前からプロデューサーに切願されてたんだそうです。

ゴリさんも山さんも、長さんまでもがw、みんな早く死にたくて死にたくて仕方なかった。そりゃそうかも知れません。7年も8年も同じキャラクターを演じ続けるのって、その立場になってみないと想像もつかない、色んな葛藤があるのでしょう。

けど、ベテラン刑事まで「殉職」にしなくても、転勤とか退職で良かったのでは?って、思いますよね。たぶん製作陣も、ボンの翌年にまた殉職ってのは避けたかった筈です。

ただ、小野寺さんの8年間にも及ぶ『太陽』への貢献を思えば、殉職という花道で送り出してあげたくなるのが人情、って事なんだろうと思います。

俳優さんご自身にとっても、すっかり染み付いた役のイメージを洗い流す意味で、中途半端な転勤とかよりも、すっきり後腐れ無く「殉職」するのが望ましいみたいです。

小野寺さんのリクエストは「あっけなく」そして「殿下らしく、あえて死に顔は見せない」って事で、交通事故死という幕切れになりました。これも殉職って言うんでしょうか?w

殿下の殉職劇は久々に視聴率30%をマークしましたが、全体的にはまだ低調なまま。救世主はいよいよ、この翌週に現れるのでした。

『ラストホープ』#08

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だいたい文句も言い尽くした感があり、あんまり書く事が無くなって来ましたw 過去の話にはもう観念して、おとなしく付き合うしか無いですからね。しかし、ホントに最後まで引っ張るつもりなんだなぁ…

今回も本筋の部分は良かったです。「死」や「延命」の問題とどう向き合うか、私もそろそろ他人ごとじゃなくなって来ましたからねぇ…

死を覚悟すればこそ、前向きになれる。ジーパン刑事が「なんじゃこりゃあーっ!?」と叫び、「おら死にたくないよう!」と醜態を晒したのは、撃つ筈のない相手にいきなり撃たれて、なんの覚悟も出来ないまま死を迎える羽目になったから。

マカロニの最期もそうでした。ここでもう一度『太陽にほえろ!』の歴史を最初から振り返ってみますと…って言ったら、歩美先生(多部未華子)が「もういい」って冷たくあしらってくれますかね?w

今週は小日向文世さんに尽きますね。ただいつも通りに客観的な見解を述べる事で、谷村美月ちゃんの心を動かす場面も良かったし、亡くした息子絡みの話にも素直に泣けました。

他のメンバーに比べて、小日向さんの過去話はシンプルで、感情移入し易いです。もし自分にクローン人間を造る技術があって、まだ幼い息子を突然亡くしたとしたら、実行するしないは別にして、そりゃ誰だって考えますよね?

もう一度息子に会いたいからクローンを造る。それと妻(恋人?)を延命治療の苦しみから解放してあげた田辺誠一さんの過去も、シンプルで受け入れ易いです。

一番よう解らんのが北村有起哉さんですよねw 高嶋政宏さんもサッパリ解らんけど、顔が面白いから良しとします。あと、ボインボヨヨ〜ン!な小池栄子さんの離婚問題って、遺伝子の話と何の繋がりがあるんでしょうか?

小池さん、せっかく美月ちゃんとの因縁が描かれたのに、肝心なところを小日向さんに持ってかれちゃいましたねw ボインボイィィ〜ン!! ボンヨヨヨ〜ン!!

でも、石田ひかりさんが遺したケーキ屋のデザイン画にはやられました。絶妙なタイミングで来ましたよね! 視聴者がまだ憶えてる、けど意識としては忘れてて、感情が盛り上がった頃合いを見計らって、サッと見せる。こっちは不意を突かれて号泣ですよw 見事なプロの技を見せて頂きましたm(_ _)m

多部ちゃんに関しては、レアになりつつあるセーラー服姿ですか。まだまだイケますよね。昔の青春ドラマなら30歳ぐらいの人でも平気で高校生やってましたしw

そう言えば相葉くんの少年時代(高校生ぐらい?)を演じた子、よく似てましたね。そういう部分で手を抜かない創り手の姿勢はリスペクトします。

来週は『夜のピクニック』の石田卓也くんですか。表情があまりに乏しい男でしたけど、成長ぶりに眼を細める事になるのか、久々に乳首人間のレッテルを貼れるオモチャが見つかるのか、楽しみですw

『桐島、部活やめるってよ』

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この映画、去年けっこう話題になってたみたいですね。大学生の作者による原作が、何かの賞を穫って知名度もあった感じですが、私は友人から薦められるまで知りませんでした。

「映画秘宝」のベスト10にも日本映画で唯一入ってたんで、早くからDISCASにレンタル予約を入れてました。いやー、確かに面白かったですよ。

とある平凡な高校で、バレー部の花形選手である「桐島」が部活を辞めるらしいっていう噂が流れ、様々な波紋が広がって行きます。その桐島本人は、最後まで画面には現れません。

最近も『ラストホープ』のレビューに書きましたけど、人間には生まれついての格差があって… 例えばルックスや家庭環境、性格の明るさや暗さで、何層かにグループが自然と岐れちゃう。そこから差別が生まれ、場合によってはイジメへと発展する。

ルックスが良くてスポーツが出来る桐島みたいな校内のスターがいれば、ある種の男と女が、そいつの周りに集まって行く。その連中は、要するに学校内の上層グループに入っていたいワケですよ。

そのグループにいれば、自分もイケてる奴だと思えるし、桐島の彼女になれば、校内で一番イイ女みたいなポジションを得られる。そのイイ女の周りにも、上層グループでいたい女子たちが集まって来る。

つまり、お互い心底から友達になりたくてツルんでるかと言えば、そうでもないワケです。ただ自分の良いポジションを確保しておきたいだけ。下層グループに入って、バカにされたりイジメられたりするのが怖いだけ。

だから、その中心にいる桐島が部活を辞めるらしいっていう噂が流れただけで、人間関係が崩れていく。みんな足下がグラついちゃうワケです。

で、桐島がいようがいまいが全くグラつかないのが、下層にいる連中ですよ。つまり私みたいなヤツですw 異性には見向きもされない、主に文化系の地味な存在。

その代表として映画研究部の部長(神木隆之介)と副部長、吹奏楽部の部長(女子)が登場します。いずれも好きな異性がいるんだけど、下層ゆえに手は届かず、上層のヤツらに持ってかれちゃう。

それが現実ですよホントに。痛いほどよーく解ります、あー痛い痛いw しかも8ミリフィルムで映画を撮ってる神木くんは、高校時代の私そのものです。

特に誰が主人公ってワケじゃなくて、上層グループの男子、女子、その中でも性悪なヤツとか真面目な子とかって、色んなタイプを代表するキャラクターが出て来て、それぞれにスポットを当てた群像劇になってます。

ただ、映画オタクを神木くんが演じてるだけあって、下層側に作者の視点があるように感じました。桐島1人に振り回されてる上層グループは、かなり間抜けに見えましたからね。

そしてクライマックス、普通なら交わる事のない下層グループと上層グループが、桐島騒動のお陰でぶつかり合う事になる。で、普通ならば下層グループに勝ち目は全く無いんだけど、これがまた面白い事に……

これは是非皆さんにも観て頂きたいので、詳しくは書かないでおきます。とにかく「桐島がバレー部を辞めるらしい」っていう、たったそれだけのモチーフから、こんなに面白いドラマが出来上がっちゃうという事実に、私は感動しました。

上層グループのゴタゴタに、どれほどのリアリティがあるのか、私には分かりません。ずっと下層にいましたからねw まぁ死ぬまでずっと下層に居座る事でしょう。

だけどこの映画を観て、上層のヤツらはヤツらなりに、色々と気苦労があって大変だったんやなぁって思いました。いつも明るく振る舞って背伸びして、好きでもない相手とツルんで無理に話を合わせて…

あんなに頑張らないといけないなら、下層にいた方がよっぽど気楽ですよ。まぁイジメの標的にされたらキツイけど、バカにされる程度なら耐えられます。

映研の2人はまさにそんな感じで、くだらないゾンビ映画創りに夢中になってる姿は、狭い社会の中でお互い疑心暗鬼になってる上層グループの連中よりも、よっぽど活き活きして見えますよ。

まぁしかし、下層には下層なりのドロドロしたものが、現実にはあります。でもこれは映画ですから、多少ファンタジーな部分があっても良いと思います。下層バンザイ!w

とは言え、別にオタク賛歌の映画じゃありません。学生時代を上層で過ごした人でも、色々と身につまされるものがあって楽しめる筈です。

いや、学生時代に限らず、社会に出ても似たような事やってますよね。人が集まって毎日顔を合わせりゃ、また自然と派閥が出来たり、孤立する人やイジメられる人も出てくる。学校は社会の縮図ですね。

だから、誰が観てもこれは共感出来る作品だと思います。特に、下層に属して来た事を自覚する方は、絶対に観た方がいいと思います。

オススメです!

共感。

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『桐島、部活やめるってよ』の追記ですが、私が一番笑わされて、一番共感させられたのは、校内でゾンビ映画を撮影中の映研部部長(神木隆之介)と、副部長とのやり取りです。

主人公に複数のゾンビ達が迫って来るクライマックスの本番中に、こぼれ球を追いかけて来た野球部員がモロに映り込んじゃうんですね。そこでゾンビ役の子らは演技をやめちゃって、部長はとりあえず「カット」を掛けるんだけど…

部 長「……………OK」

副部長「(すかさず)いや、駄目っしょ!」

笑いましたw 誰がどう見たってNGですからね。でも、これは単なるウケ狙いのコントじゃなくて、部長の性格と心情をよく表した、とてもリアルな描写だと思いました。

何人ものゾンビ役を集めて撮影するのは、ホントに大変です。メイクにも特殊効果にも時間がかかります。放課後の撮影ですから、ノロノロやってたら日が暮れて撮れなくなっちゃう。

日を改めて撮り直すとなると、また皆のスケジュールを調整したり、場所を確保したりで、とても面倒な事になります。そんな事あれこれが頭を巡って、つい「OK」って言っちゃった部長の気持ちが、私にはよーく解りますw

そりゃ、どんな面倒な事になろうが、ベストな映像にこだわって「NG」って言う方がカッコイイですよ。クリエーターを目指すならそうすべきだと思います。

だけど、それが出来ない部長にこそ、私は人間味を感じちゃいます。まぁ、さすがにあれはいくら何でもNGですけどw

ラストシーンで部長は、上層グループの男子から「将来はやっぱ映画監督?」って聞かれて、ちょっと考えてから「いや、それは無理」って答えるんですよね。それも私には凄くよく解るんです。

こんな優柔不断な性格で、リーダーシップも無く、情熱も中途半端な自分では、とてもプロの世界じゃやって行けないだろうって、私も高校時代から思ってました。

ただ私の場合は、卒業してもズルズル撮り続けてる内に、たまたま道が開けてプロになりました。それで結局辞めるんなら最初からカタギの道を歩むべきだったかも知れないけど、多分そうしてたら今ごろ生きてないかも知れません。

いや、そんな話はどーでもよくて、とにかくあの映研部長はリアルでした。神木くんの演技力に依るところも大きいですね。完璧にスターのオーラを消してて、ホントに上手い人だと思いました。

通常、アマチュア映画を撮る若者が劇中に出て来るのを、私は好みません。美化されて描かれる事が多いからです。映画人が映画人を美化すんなよ!って思っちゃう。

「彼女が一番輝いてる瞬間を、このフレームに収めたいんだ」みたいな台詞を吐いた日にゃあ、背筋が寒くなって全身に蕁麻疹が出ますよホントに。アホか、乳首噛んで死ね!って思いますね。なにカッコつけとんねん!?って。

自主製作で映画を撮るってのは、そんなロマンチックなもんじゃありません。言わば、大勢の人を巻き込んだマスターベーションですからね。ちっともカッコイイもんじゃない。

神木くん演じる部長は、ちゃんとそれを自覚してました。それはすなわち、『桐島、…』の創り手もちゃんと分かってる事を意味します。私の言いたい事、伝わってるでしょうか?w

ふだんカッコつけてる上層グループの連中も、この映画じゃとてもブザマです。みんな丸裸にされてます。そこが高く評価されたポイントなんでしょうね。

ところで今回の画像ですが、3月20日から公開になる映画『コドモ警察』が、なぜか『エクスペンダブルス2』とコラボで宣伝されてますw

つまり、私ら世代をターゲットにしてるって事ですよね。可愛い子役達が集まってるもんだから誤解されがちだけど、これは我々世代が観るべき映画なんです。皆さん、映画館へ行きましょう!w

と言うのも、ひささんのお陰で私も、最近『コドモ警察』にハマってるんですよねw 面白いですよ、これホントに。まぁ、’70〜’80年代の刑事ドラマが好きでない方には楽しめないかも知れないけど、『太陽にほえろ!』や『西部警察』『あぶない刑事』あたりが好きだった方なら、きっと笑えます。

ひささんは、私のお陰で(せいで?)『太陽にほえろ!』にハマりつつありますw 縁とは面白いもんですねぇ。でも、それは結局、作品にそれだけの魅力があるって事なんですよね。

そんなワケで私は、たぶん24日あたりに映画『コドモ警察』を、いつも映画をご一緒する同級生と一緒に…つまりオッサン2人で観に行って来ますw

恥ずかしいもんですか! 本来、私ら世代に向けて創られた映画なんですからね。でも、やっぱ劇場で浮くんだろなぁw

七曲署ヒストリーPart.7

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#415 ドクター刑事登場!

「えー? 神田正輝が救世主ぅ?」って、皆さん訝しく思われるかも知れません。私も当時、殿下の後釜に神田さんが決まったと聞いて、正直ビミョーやなぁって思いました。

『ゆうひが丘の総理大臣』や『俺たちは天使だ!』で既に馴染みのある役者さんでしたが、その時点では「ルックスだけが取り柄で面白味がない」ってなイメージしか抱いてなかったんです。

ところが、そんな神田さんが不思議な事に『太陽にほえろ!』の中では、ひときわ輝いたんですよね! ちょうど役者として一皮剥ける時期だったのかも知れないけど、それだけじゃ説明がつかない、奇跡的な化学反応が起こったんです。

バラエティー番組でお見かけする神田さんはあまりにマイペースで、KYなダジャレを連発する等して視聴者の神経を逆撫でするような、ちょっと迷惑な存在だったりしますよね?

でも、そんな神田さんの個性こそが、当時の七曲署=重苦しいクソマジメ集団には、最も必要なものだったんだと私は思います。調和を乱し、従来とは違った価値観を持ち込む「迷惑な人」こそが必要だった。

神田さんは、所属事務所の社長(つまり石原裕次郎さん)から「おまえ『太陽』に行くんだったら、メチャクチャにしてやめさせちゃえ」ってそそのかされたんだそうですw

それは無論ジョークでありつつも、ある意味ぶっ壊さないと『太陽』はダメになるって、裕次郎さんにも分かっておられたんじゃないでしょうか。

医大中退の遊び人で、たまたま警察官募集のポスターを見て刑事を志し、射撃の趣味を活かせると思い、拳銃使用率が高い七曲署入りを希望したというテキトーさ。

当時は6連発のリボルバー拳銃を使うのが常識だった中で、自分だけは15連発のオートマチック拳銃を使用。『太陽』の刑事はよく走るのが特徴だから、自分は走らずに要領よく車を使う。服装も前任者の殿下とは対照的にラフな感じで。

そうして『太陽』的なアプローチをことごとくひっくり返す手法は後の『踊る大捜査線』を彷彿させるし、根本には熱い刑事魂を秘めながら、表面的には遊びで捜査してるように見える軽い佇まいは『あぶない刑事』をも先取りしてました。

そもそも『太陽』って、反体制的な長髪刑事=マカロニっていう、極めて常識外れなキャラクターから始まったワケですから、その原点に立ち戻ったとも言えます。枠からはみ出してこその『太陽にほえろ!』なんですからホントに。

それは神田さん1人の功績では勿論なくて、番組自体もその方向にシフトすべく動いてたのでしょう。この時期の主なサブタイトルを列挙すれば一目瞭然です。

『ゴリさんが殺人犯?』『ボスの誕生日』『ドックとスニーカー』『令子、俺を思い出せ!』『拳銃を追え!』『ドック対ドッグ』『スリ学入門』…

『命』とか『死』とか言ってた時期とは、えらい違いでしょう?w まぁ人によって好みは違うでしょうけど、私なら断然、こういうサブタイトルの方が興味をそそられます。

そんなワケで、スコッチの復帰だけではまだ重苦しさを拭い切れなかった『太陽』も、ドック加入のお陰で空気が一変、本来のアクティブな番組にようやく戻ってくれたのでした。と同時に視聴率も回復。だから神田さんは救世主なんです。

ちなみに神田さん扮する西条刑事のニックネームは、ドクターを略した「ドック」であり、犬の「ドッグ」ではありません。当時観てなかった人は、皆さん「ドッグ」だと思い込んでるみたいで… そして『太陽』は石原プロの作品ではありませんw

#420 あなたは早瀬婦警を妻としますか

ロッキーが令子と結婚し、2人の新婚生活→妊娠→出産→双子誕生と、長さんの家庭とはまた違ったタイプの、初々しいホームドラマが描かれて行きます。

子供が産まれた時点で、ロッキーはもう殉職しないでベテラン刑事になって行くんだなって、私は思い込んでました。いくら『太陽』でも、妻子を残して死なせるような事はしないだろうって。いやー、甘かったですねw

☆1981年

#449 ドック刑事雪山に舞う

神田さんはスキー指導で飯を食って行けるほどの腕前を持つスキーヤーで、それを活かすべくスキー場を舞台にした話が創られました。

他にも水上スキーやテニス等、スポーツ万能ぶりを『太陽』で見せつけてくれた嫌味な…いやいや、素敵なオッサンですw

#452 山さんがボスを撃つ!?

思いつきそうで、なかなか思いつかないアイデア。殿下がシャブ中にされた話と同じパターンで、一般女性から送られたプロットが採用された作品です。

完全無欠な刑事に見える山さんにも弱点がある。それは、亡くなった奥さんの忘れ形見とも言える、養子の隆。ボスに恨みを持つ犯人がその隆を誘拐し、山さんにボスの射殺を命じるというストーリー。

これは評判になったらしく、後に他の刑事ドラマでも似たような話が創られる事になります。けれども、これはボスと山さんという、長年に渡って熱い信頼関係が描かれて来た2人だからこそ面白いし、見応えがある話なんですよね。1クールの番組でやってもドラマチックにならないですよ。

ボスは死を覚悟して、山さんに「さぁ、撃ってくれ」って言う。山さんは涙目になりながら撃つんだけど、急所を外しちゃう。ボスは血を流しながら「山さん、時間が無いんだ。今度は外さんでくれ」って…

「殺されるよりも殺す方がツラい。山さん、ツラい思いをさせて悪かったな」

で、やはり10年選手である長さんによる必死の説得で、すんでのところで犯人が「もういい!」って言って諦める。するとボスったら、何事も無かったかのように、地面に落とした上着をサッと拾って歩き去るんですよ! カッコ良すぎる!w

さらに駐車場で車に乗る時、ボスが「山さん、進退伺いなんて妙な事は言わんでくれよ」って声を掛けたら、終始ずっと無言だった山さんが一言「ボス」とだけ言ってニヤッと笑う。

で、同じ車じゃなくて、それぞれ別の車に乗って去って行くのがまたカッコイイ!w お互い、何も言わずとも解り合える、この信頼感。『太陽』が長寿番組であればこそ、何の説明もなく表現出来るんですよね。

#459 サギ師入門

先に『スリ学入門』ってエピソードで、ドックがスリ犯を捕まえる為にスリのテクニックをプロから学ぶ過程が描かれ、好評につき第2弾という事なのですが…

この回から約半年、ボスが欠場となります。裕次郎さんが大動脈瘤破裂で倒れ、生還の確率はかなり低いっていうニュースが全国に駆け巡った時、私は不謹慎ながら裕次郎さんの生命よりも「『太陽』はどうなっちゃうの!?」っていう不安で頭が一杯になりました。

そしたら、裕次郎さんの復帰を信じてボス不在のまま、番組は続行される事になりました。『西部警察』も同じ形で継続されましたが、あっちは渡哲也さんの番組ですからね。裕次郎さん抜きの『太陽』なんてあり得るの?って、驚きました。

その間、山さんがチームの指揮を執る事になりましたが、必ずボスのストップモーションで締めくくるラストシーンが無いのは寂しかったですね。ちょっと新鮮でもありましたがw

#462 あなたにその声が聞こえるか

聴覚が不自由な方にも楽しんでもらえるようにと、画面の隅に手話通訳の小画面が入るという、当時としては画期的な試みが実行されました。

そして、水沢アキさん扮する聴覚障害者の女性が、ゴリさんと恋に落ちます。とてもめでたい事だけど、とても嫌な予感がしますねぇw

#475 さらば!スニーカー

スニーカーの妹が乱射事件に巻き込まれて亡くなり、その犯人を逮捕したスニーカーは、彼女の夢だった海の牧場設立を実現させるべく、辞職して故郷の沖縄へと帰って行きます。

ちょうど番組がマンネリに陥ってた時期に登場し、ボス不在の時期に降板する事になったスニーカーは、殉職という花道も与えてもらえず、『太陽』史上で最も不遇な新人刑事だったかも知れません。

でも私は、ボンの遺志を継いだ刑事であるスニーカーを、ずっと応援してました。1年目こそ辛気くさいエピソードばっかりで魅力を発揮出来なかったけど、2年目はアクティブな活躍やコミカルな一面も見られて、その使命はしっかり果たしてくれたと思います。

山下真司さんは『太陽』卒業後しばらく経ってから、大映ドラマの『スクール・ウォーズ』主演で本格的にブレイクされます。近年は『ケータイ刑事』シリーズで『太陽』と同じ「五代潤」を演じられて、私は何だかホッとしました。

さて、次回はいよいよ1982年、『太陽にほえろ!』激動の10周年イヤーへと突入して行きます。

七曲署ヒストリーPart.8

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#476 ラガー刑事登場!

ラガー刑事=渡辺徹さん(上画像の超スマートな姿を見よ!w)の登場も、『太陽にほえろ!』の新時代を象徴してたように思います。

とにかく「若い! 子供っぽい!」ってのが第一印象でしたけど、当時20歳になったばかりって事で、番組スタート時のショーケンさんとそんなに変わんない年齢なんですよね。あの頃の高橋惠子さんより歳上なんです。

でも10年を経て、若者の外見も内面も子供っぽくなって来た。だから徹さんも、現在の20歳の連中と比べればずっと大人っぽいんですけどね。

あと、私自身がもう16か17歳になってましたから、20歳の徹さんは「憧れのアニキ」って感じにはならないですよね。もっと身近な存在に感じる分、嫉妬みたいな感情も沸いて来ちゃう。

実際、我々と同じく徹さんも『太陽』ごっこをして少年期を過ごされたそうで、事前のテスト出演でゴリさんと共演した時は「うわっ、ゴリさんが目の前にいる!」って、随分と舞い上がったんだそうです。

だから、これまでの新人刑事と違って「こっち側から向こう側に行けた人」って感じで、そりゃもう死ぬほど羨ましかったですよw

そんなに若い人をキャスティングした理由の第一は、番組も10年目に入ってレギュラーキャストの平均年齢が高くなっちゃった(最年少が沖雅也さん!)ので、まずは若返りを図ること。

第二の理由は、新人刑事の成長を描く『太陽』の原点に立ち戻ること。初期はマカロニやジーパンがあくまで主役でしたから、ラガーも同様に主演エピソードが連作されてました。

そして第三の理由は、若い男性アイドル(今で言うジャニーズ系)のブームに対応したって事ですね。かつては先頭に立って時代を引っ張ってた『太陽』が、今度は追いかける側に回っちゃった。

でも、そうやって時代の変化に対応し、カラーを変えて行ける柔軟さこそが、『太陽』最大の武器とも言えるんじゃないでしょうか?

それまでは新人刑事を他の番組に出さない事をポリシーにしてたけど、ラガーだけは意図的にCMでアイドル(キョンキョンでしたね)と共演させ、早々に歌手デビューもさせて猛烈にプッシュ、思惑通りにアイドルとしてブレイクさせちゃった手腕はホントに凄いと思います。

もちろん、それも渡辺徹という逸材あればこそで、新しいスターを次々に見いだす岡田Pの選択眼と、発掘に至るまでの絶え間ない努力と情熱には脱帽あるのみです。

このラガー人気が決定打となり、『太陽』は第二の黄金期を迎える事になります。テーマ音楽も大量に新録され、ドラマの雰囲気そのものも若返りました。

なお、渡辺徹さんは皆さんご存知かと思いますが、底抜けに明るい性格でありつつ気配り上手な方でもあるので、現場のムードメーカーとして貴重な存在になると同時に、体型が劇的に変化して行く事になりますw

#489 帰って来たボス -クリスマスプレゼント-

そしてクリスマス、石原裕次郎さんは自社製作の『西部警察』を差し置いて、先に『太陽にほえろ!』で奇跡の復活を遂げられます。

「お前ら、それでも刑事か!」の決め台詞で登場するボス。それを見た一係メンバー達のリアクションがまた凄いんですよね。あまりに感無量すぎてみんな絶句しちゃうというw 長期出張してた上司が戻って来ただけなのにw

劇中のボスは大病と闘ってた設定じゃないけど、現実とドラマが完全に一体化しちゃってるんですよね。当時はそれを観て、正直ちょっと笑けたんだけどw、今観ると色んな想いが去来して泣いちゃいます。

この回、裕次郎さんの日活仲間・宍戸錠さんと長門裕之さん、そしてスニーカーの山下真司さんが、飛び入り参加みたいな感じでゲスト出演されてます。普段なら脇役専門の俳優さんがやるような小さい役を、大スターの宍戸さんや長門さんが演じておられるのが不思議な作品でもありましたw

☆1982年

#493 スコッチよ静かに眠れ

実は裕次郎さんだけではなく、沖雅也さんも番組を休まれていたのです。ノイローゼ説も流れてましたが、詳しい事情は私もよく知りません。

ただ、欠場前のスコッチを今あらためて観ると、明らかに疲れた表情をされてるんですよね。心身共に調子が悪かったのでしょう。で、そのままフェードアウトするワケにも行かず、ちゃんとケジメをつけるべく殉職する事に…

かつて撃たれた古傷が悪化して入院中だったスコッチが、捜査のため無理を押して病院を抜け出し、犯人逮捕の直後に吐血して倒れちゃう。

スコッチが口の周りを血で真っ赤にして倒れる場面と、病院のベッドで息絶える場面の芝居があまりに迫真すぎて、観ればトラウマになっちゃうかも? それだけ、沖雅也っていう俳優の演技力はずば抜けてたんです。

その翌年、沖さんは投身自殺しちゃいます。それを朝のTVニュースで知った時の衝撃は、一生忘れられないですね。裕次郎さんや優作さんの訃報以上に、沖さんの自殺はショックでした。

#494 ジプシー刑事登場!

スコッチの後釜として、かつての沖さんと同じく『必殺』シリーズで頭角を表した三田村邦彦さんが急遽、ジプシー刑事として加入される事になりました。

当時の三田村さん人気もかなりのもんで、それまで『太陽』に見向きもしなかったクラスの女子たちが、ジプシー目当てで『太陽』を観始めるという現象が、私の身辺にも起こってました。

で、三田村、渡辺、神田の頭1文字を取って「ミワカントリオ」なんて呼ばれて、アイドル雑誌を賑わせたんですよね。この現象が、男性視聴者の一部をゲンナリさせちゃった。

私も、ちょっとイヤでしたね。それで番組人気が盛り上がるのは大歓迎だけど、『太陽』がどんどん女性向けの内容になりはしないか?って、不安でした。

私がそう思ったのは、ジプシーがスコッチをも凌ぐクールさとハードさを兼ね備えた、孤高の一匹狼として登場したにも関わらず、2カ月も経たない内からチームに馴染み、みるみるソフトなキャラクターに変貌しちゃったからです。

私はスコッチの初期みたいな、一係の混乱と対立、非情な捜査やハードなアクションがまた観られると期待してただけに、あっという間に軟化しちゃったジプシーにはガッカリしちゃいました。

キャラクター変更の理由については諸説あるんだけど、やっぱり「女性視聴者の嗜好に寄り添った」ってのが真相なんだろうと私は思ってます。

そこへ持ってきての「ミワカントリオ」ですからねw 『太陽』は新規の女性ファンだけを相手にして、私みたいな男子や古くからのファンは切り捨てようとしてるんじゃないか?って、当時は疑心暗鬼に陥ったワケです。

もう少し後になると、それが誤解だった事が分かるんだけど、この時期はいよいよ「潮時かな?」って、つまり『太陽』ファンを辞める時が来たのかなって、私は思ってました。

今になって観直すと、ソフトなキャラクターの方が三田村さんの個性に合ってるし、スコッチと同じ事をまた繰り返す必要も無かったワケで、素直に受け入れられます。むしろ「最初からソフトなキャラで行っときゃ良かったのに」って思う位でw

ちなみに「ジプシー」ってあだ名は、あちこちの署で厄介払いされ、勤務先を転々とした末に七曲署へと流れ着いた経緯から。実在の民族を指した呼称で、現在は放送禁止用語になってると聞いた事があるんだけど、真偽は定かじゃありません。

#519 岩城刑事、ロッキーにて殉職

番組の10周年を記念するカナダロケ作品にて、てっきり最終回まで残られるものと思ってた2人のキャストが、同時に降板される事になりました。

ロッキーは結婚して双子の赤ちゃんまで生まれましたから、まさか死ぬとは思ってませんでした。でも丸5年活躍した人ですから、降板するとなるとやっぱり、殉職という花道を用意せざるを得なかったのでしょう。

木之元亮さんは死に方の希望を尋ねられて、半ば冗談で「ロッキー山脈で死ねたら本望です」って仰ったらしく、まさか実現するとは思ってなかったそうです。何でも言ってみるもんですねw

新米時代は物足りなさを感じたロッキーですが、中堅のポジションになってからは「若い長さん」みたいな感じでw、曲者たちの間を取り持つスタンダードな刑事として、無くてはならない存在になってました。

殉職は悲しいけど、ロッキー山脈の雄大な景色をバックに花道を飾れたロッキーは、きっと幸せだった事と思います。オーストラリアロケといい、『太陽』はなぜか大自然がよく似合います。

#520 野崎刑事、カナダにて最後の激走

そしてカナダにおける捜査でロッキーを死なせてしまった責任を取って、ベテランの長さんも七曲署を去る事になりました。警察学校の教職に就くとの事ですから、退職ではなく転勤になるんでしょうか。

長さんは何と言っても10年選手ですから、共に闘って来た山さんと別れの挨拶を交わす場面に、それをずっと見守って来たファンは全員、滝の涙を流した事と思います。

いやーしかし、メンバーチェンジが無ければ無いで「マンネリ」を口にする私ですが、同じ年にスコッチ、ロッキー、長さんと3人もいなくなっちゃうのは寂しいし、ますます「古いファンは切り捨てるつもりか?」ってな疑念も沸いて来ちゃいます。

ところが… これで終わらないんですよね! まさに「だめ押し」とも言える、更なる人事の発表があったんです。それを聞いて私は本当に耳を疑ったし、いよいよ本気で『太陽』ファンを卒業する覚悟を決めましたからね。

東海圏で放送されたのが、カナダ編の前だったか後だったか憶えてないんだけど、『太陽にほえろ!10周年記念・ファンの集い』っていう、けっこう大規模なイベントの模様がテレビ放映されたんです。

田舎もんの私はそんなイベントがあった事すら知らず、有名なホール(名前忘れた)に集まったファン達が妬ましかったですよホントに。なにしろボスを筆頭に、マカロニとジーパンを除く七曲署歴代の全刑事が一堂に会したメチャクチャ豪華なイベントだったんです。(しかも確か入場無料でした)

で、そこで発表され紹介されたのが、ロッキーと長さんの抜けた穴を埋めるべく登場する、ボギー刑事=世良公則さん。これはまぁ、既に新聞か雑誌で私も知ってた人事です。

世良さんと言えばロックバンド「ツイスト」で一世を風靡された人ですから、私は「またアイドル路線かよ」って、その時点では思ってました。それがまた誤解だったりするんですけど。

で、そのイベントの模様が終わった直後ですよ。追加映像で、とんでもない事が発表されたんです。ファンにとってはまさに、メガトン級の爆弾でしたね。私はそれを観て、「よかった! これでやっとファンを卒業出来る」ってw

さて、その発表とは!? (つづくw)

『ラストホープ』#09

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いやぁー、がぜん盛り上がって来ましたねぇ!って、ホントですかマジですか? メンバーそれぞれの過去や因縁が明らかになって来たって、ホントですかマジですか?

すみません、私にはサッパリ解りませんm(_ _)m ホントに全然ついて行けなくて、途中で何度も眠りに落ちてしまい、慌てて巻き戻して観直すんだけど、またすぐに眠ってしまい…

クライマックスに来てこの有り様ですから、どうやら私にとって『ラストホープ』は残念なドラマになっちゃいそうです。

過去の話に乗れなくても、ぐっと来る場面が前回まではあったんだけど、今回は私の琴線に触れる要素がほとんどありませんでした。

多部ちゃんの「セコいな高木」と、それに対する田辺さんのリアクションとか、多部ちゃんの半分しか面積が無い高嶋さんのオデコとかw、そんな小ネタしか記憶に残ってないです。

ゴチャゴチャと小難しい長台詞の会話ばっかりだと、ちっとも頭に入って来ないしハートにも響かない。これはまぁ私の弱点であって、作品のクォリティーの問題じゃありません。

だけど、ずっと病院か喫茶店みたいな場所ばっかりで衣裳も同じだから、映像から受ける刺激が無さ過ぎるのも、観てて眠くなる原因かも知れません。環境ビデオ並みに風景が変わんないですからね。

だから画像を撮るモチベーションも沸かなくて、また高嶋さんの顔でお茶を濁そうかとも思いましたが、コンビニで返本作業してたら面白い写真があったんでアップしましたw

医療物の連ドラが多い理由の1つに、ほとんど同じセットで撮影出来る(ロケに出なくて済む)ってのがあるんでしょうね。移動が不要で、天気やら交通の事情に振り回されない。だからスピーディーに撮影を消化出来る=安上がりってワケです。

謎解きドラマ(アクション無しの刑事・探偵物)と同じで、早い、安い、美味い(数字が取れる)のが病院物なんでしょうね。『西部警察』みたいに日本全国を駆け巡りながら乗り物や建造物を破壊しまくるような、ムダに贅沢なドラマはもう二度と創られないのでしょうか?(極端な例ではありますがw)

こないだ、私が東京にいた時にご一緒した助監督さんから数年ぶりに電話がかかって来て、何かと思ったら営業の電話でw 私がとっくに監督業から足を洗ってるのは知ってる筈なんだけど、もしかしたら復帰してるかも?って、ダメ元でアタックされたんでしょうね。

その方は優秀な助監督さんだけど、私みたいな者をアテにしなくちゃならない程に、映像業界は冷え込んじゃってるワケです。どの番組を観ても、製作費が最低限まで削られてるのが画面から伝わって来ますからね。

もちろん、そんな悪条件の中で如何に工夫して面白い番組を創り上げるか、それもまた腕の見せ所なんだけど、逆に予算が無いのを言い訳にして、手を抜いてるような創り手もいるかも知れません。『ラストホープ』は違うと思いますが。

なんだか話が思いっきり逸れちゃいましたが、苦しい台所事情を想像しながらドラマを楽しむのも、1つの鑑賞方かも知れません。悪趣味かしらw

七曲署ヒストリーPart.9

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『太陽にほえろ!10周年記念ファンの集い』のTV放映において発表され、私に「これで太陽マニアを卒業出来る!」と喜ばせた(?)衝撃の人事とは、ゴリさん(竜雷太)の殉職です。

まず、いくら何でも死に過ぎやろ!って思いますよね。カナダロケでロッキーが死んだばっかりだし、同じ年にスコッチも死んでる。殉職がパターン化しちゃうのを避けてた筈なのに、そんなに安売りしてどうすんの!?って。

でも私にとって、そして多くの『太陽』ファンにとって、それよりもっと衝撃だったのは、死んじゃうのがゴリさんであるという事実でした。

七曲署ヒストリーの初回にも書きましたが、ゴリさんは『太陽にほえろ!』を象徴するキャラクターだったんですね。大黒柱はボスだけど、番組の基本精神を最もストレートに表現してたのはゴリさんなんです。

これは決して私個人の主観じゃなくて、他のディープなファン達も、そして『太陽』生みの親である岡田Pもかねてから仰ってる事です。神田正輝さんも「ゴリさんはジス・イズ『太陽』だから」みたいに仰ってました。

だから、ゴリさんがいなくなったら『太陽』が『太陽』でなくなっちゃうんじゃないの!?って思ったワケです。ただでさえ番組スタート時からのメンバーが既に2人(殿下と長さん)いなくなってると言うのに…

更に、私が『太陽』と最初に出逢った時のエピソードと、その次のエピソードが2週続けてゴリさん主演作だったんですよね。私をこんなビョーキ人間にしちゃった張本人がゴリさんなワケです。だから、ゴリさんが辞めるなら俺も辞めます!みたいな心境ですよw

それに加えて、七曲署のアイドル化現象=女性客しか相手にしなくなった、っていう疑惑にも拍車がかかる。まぁ、これは誤解だったんですけどね。

そもそも『太陽』は男が観る番組であるってのが私の勝手な思い込みで、『ファンの集い』の会場にいたファンは大半が女性でしたw 今思えば、女性の支持なくしてあの高視聴率はあり得ないワケで…

それはともかく、ゴリさんがいなくなれば『太陽』は違う番組になっちゃう気がしたんですね。しかもミワカントリオに世良公則さんまで加われば、言わば「イケメン・パラダイス」じゃないですかw

だから、もはや『太陽』は私が観る番組じゃなくなるんだなって、その時は思いました。でもとにかく、ゴリさんの最期は見届けなくちゃならない。世良さん=ボギー刑事は、それよりちょっと前に登場しますから、とりあえず観なくちゃ仕方がない。

これが誤算でしたねぇw ボギーは、私が予想してたキャラクターと全然違ってたんです。それがまた、私の人生を狂わせちゃうワケです。

#521 ボギー刑事登場!

もしボギーがシリアスな二枚目キャラクターで、もし世良さんがキムタクみたいな芝居をしてたら、私は晴れて太陽マニアを卒業出来たのかも知れません。

ところがボギーは、声が大きいだけが取り柄の、徹底した三枚目キャラとして登場したんですよね。しかも八方破れ、がむしゃら、純情といった性格は『太陽』の原点であるマカロニ刑事(萩原健一)を彷彿させてくれました。

やられましたね。新規の女性ファンしか相手にしてないと見せかけて、思いっきり古参ファンが喜びそうな新キャラを、このタイミングで投入する。ツンデレですよツンデレw

私は気づかなかったのですが、ボギー登場編はマカロニ登場編(つまり第1話)のリメイクだったんですね。ショーケンさんも世良さんも歌手出身って事で、ボギーは意図的に「マカロニ2号」としての役割を担わされたワケです。

ラガーの登場が原点回帰だって言われてもピンと来ないけど、ボギーはまさに『太陽』最初期のアグレッシブさと、世良公則という比類なき個性を合体させた『太陽』ならではのキャラクターです。そうなるともう、観ないワケにいきません。

あと、この回からオープニング曲も旧バージョンに戻されました。ただし厳密に言えば、アクションシーン用に演奏された別バージョンとのミックス曲で、アドリブギターの入り方が微妙に違ってたりします。

#525 石塚刑事殉職

思えば、ボギーの熱血さは初期のゴリさんをも彷彿させました。たぶん、ゴリさんの遺伝子をボギーに継がせる意図もあったんでしょうね。

ゴリさん殉職編は、『太陽』初の90分スペシャルとして制作されました。まるで歴代刑事の殉職編を総決算したようなストーリーで、『太陽』史上で最も壮絶な銃撃戦が描かれ、お馴染みの暴力団「戸川組」がこれで壊滅、そして歴代刑事で唯一ゴリさんだけ、ボスに看取られて息絶えるという、全てが文字通りのスペシャルでした。

ゴリさんもやはり、聴覚障害者の恋人・晴子(水沢アキ)と婚約した矢先の殉職でした。ボスと一緒にゴリさんを看取った晴子は、その最期の声が「聞こえた!」という奇跡を起こします。

再三「ゴリさんがいなくちゃ『太陽』じゃない!」みたいな事を言いましたけど、その反面、ドックが登場する前後あたりから、なんとなくゴリさんの居場所が無くなったような気もしてました。

多分それは竜さんご自身が一番感じておられた事で、早くから岡田Pに「殺してください早く殺してください」攻撃をされてたみたいです。で、「気持ちはよく分かったけど、10周年まで待ってちょ。10年経ったら殺してあげるぴょ〜ん!」って、岡田さんはその場しのぎで仰ったのかも知れないけどw、竜さんはその約束を忘れなかった。

そんな事情もあって、『太陽』の10周年は超ウルトラ人事異動の1年になっちゃったワケですね。

そして次回、ゴリさんに代わってスッポンがやって来ます。

七曲署ヒストリーPart.10

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#526 井川刑事着任!

長さんとゴリさんの抜けた穴を埋めるべく、番組史上初めてベテラン刑事が新加入する事になりました。それが「スッポンのトシさん」です。事件に食らいついたら離さない粘り腰が特徴で、うっかり乳首に吸い付かれたら大変な事になります。

当時の私は地井武男さんをよく存じ上げてませんでしたから、随分と地味な俳優さんをキャスティングするんだなぁって、最初は思ったものです。後に「チイチイ」と呼ばれてお茶の間のアイドルになるなんて、まぁ誰にも想像つきませんよねw ご本人が一番驚かれた事でしょう。

地井さんは映画俳優オンリーで生涯やって行くおつもりでいたけど、憧れの石原裕次郎さんと共演!っていう誘惑には、どうしても勝てなかったそうです。

その反面、人気ドラマの長期レギュラーですから「収入が安定すんだよな!」とか言って喜んでもおられたそうでw そんな飾らないお人柄こそが、老若男女から幅広く愛される理由だったんでしょうね。

若手に喝を入れる鬼軍曹=ゴリさんのポジションと、オーソドックスな捜査+家庭人としての長さん的要素も受け継いだトシさん。娘と息子が1人ずつという家族構成も長さんと同じです。

ただし、これも時代の変化が反映されての事でしょう、トシさんファミリーは崩壊の危機に瀕してました。いざ捜査となると私生活を忘れちゃう刑事マシーンな夫を、山さんや長さんの奥さんは黙認してたけど、トシさんの奥さんは許せなかった。

平凡な幸せが描かれた長さんファミリーとは逆に、トシさんファミリーは愛がありながらも別居→離婚という、ありがちな悲劇が描かれて行きます。

☆1983年

#531 マグナム・44

桁外れな破壊力を誇る拳銃=44マグナムを操る殺し屋(パツキン女性!)と、ドックが対決します。プロ対プロのハードアクションはこれまでゴリさんの独壇場でしたが、亡き後は若手のリーダー役を引き継いだドックが担当する羽目になります。

『太陽』はあまり銃器に関してマニアックな描写をしない番組でしたが、本作ではドックが44マグナムに対抗する為に、45口径のカスタムオート拳銃を調達して使ったり、ボギーと二人で秘密特訓を行ったり等、珍しくガンマニアも喜ぶコアな内容で、銃器関係の雑誌で特集されたりもしました。

#545 さらば!ジプシー

三田村邦彦さんは当初、3年位は『太陽』で活躍する予定だったそうです。しかし、ただでさえハードスケジュールな『太陽』の撮影なのに、京都で撮ってる『必殺』シリーズとの掛け持ちレギュラー、さらに単発ドラマの主演までこなす日々の中で「自分が今、何をやってるのか分からなくなっちゃった」そうです。

そこで『必殺』を降りようとしたら「アホぬかせ、こっちが先で『太陽』出演は後から決まったんやから『太陽』を降りるのが筋やろ!」ってプロデューサーから言われ、「それもそうだな」って思われたんだそうですw

で、我らが岡田Pに相談して「じゃあ落ち着いたらまた復帰してもらうから」って事で、ジプシーは西多摩署への「転勤」と決まったのでした。結果的には「あちこちの署を渡り歩くからジプシー」っていう設定通りになりましたね。

当時は消化不良な印象しか無かったジプシーだけど、七曲署にどっぷり浸ること無く、終始片足だけ突っ込んでたみたいなジプシーの存在って、なかなかユニークで面白かったよなぁって今は思います。

#546 マミー刑事登場!

ロッキーの殉職で未亡人&シングルマザーになっちゃった令子さん(長谷直美)が、「夫が命懸けで取り組んだ一係の仕事が、どんなものか知りたい」との動機で、ジプシーの後任として交通課から異動して来ます。

シンコの退職以来、約8年ぶりの女性刑事誕生!…と言っても5年前から『太陽』ワールドに存在した人ですから、違和感は全然ありませんでした。ただし「マミー」ってあだ名だけは、どうも未だにこそばゆいと言うか何と言うかw

マミーの場合はその名の通り、女性である事よりも母親である事を生かしたエピソードが多かったですね。働くシングルマザーっていう設定がまた、結果的とは言え時代の先端を行ってて良かったと思います。

なお、マミー登場と前後してマスコットガール(お茶汲み係)のポジションは消滅、友直子さんは晴れて『太陽』卒業となりました。元より女優を目指してるワケじゃない方でしたから、すぐに普通の生活に戻られ、現在は立派なお母さんになられてます。

しかし、それにしたって直子さん、青春の思い出の1ページが『太陽にほえろ!』のレギュラー出演、それも3年以上ってのはアナタ、いくら何でも贅沢すぎますw

さて次回、七曲署に久々のバイオレンス刑事が登場します。まだまだ終わりませんよ!w

占い、始めました(p_-)

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乳首占いを始めました。乳首を見て、ちょっと吸うだけで、あなたの性別やおおよその身長、年齢、国籍、当日の天気などを当てる事が出来ます。

決して怪しい目的は含みませんが、男性のご依頼だけは固くお断りさせて頂きますm(_ _)m 男の乳首ほど面白くないものは他にありませんからね。面白くしたかったのか!?

先週から肩が痛くて仕方ありません。10日に1回のペースで整骨院に通ってるのですが、いつもと違う若い男の先生に揉まれ、それが強すぎたのが原因と思われます。肩の痛みが肘にまで降りて来てますから重症です。

これはしかし、日常生活の積み重ねがそもそもの原因であり、特にスマホでブログの書き込みをしてる習慣がかなり影響してるのかも? 指先だけでなく、眼も酷使しちゃいますからね。

特に七曲署ヒストリーは、ついつい長文になっちゃうし、書くのが楽しいもんだから筆が止まらなくなっちゃう。ちょっと調子に乗って、連日いっぱい書き過ぎましたw

そんなワケで、少しペースを落としますm(_ _)m しばらく休止する方がいいんでしょうけど、それは私自身が寂しくなるし、かえってストレスになりそうですから、ほどほどに、ちょっとずつ書くようにします。

そんなワケで皆さん、乳首を洗って待ってて下さいm(_ _)m
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