ワイフとの出逢いは、現在から遡ること17〜18年前。ハッキリした日付は不明なのです。
私は当時、自主製作で映画を創りながらフリーターをしてました。ワイフはイベント業界で働いてて、現場をバリバリ仕切るディレクターだったそうです。
で、映画仲間の「タヌ」と「ニッシン」と私の3人で、長野県にいる私の小学生時代からの親友「兄ちゃん(モノノフH)」の夫婦宅に泊まり込みでスキーに行った時、タヌが連れて来たのが彼女なのです。
タヌは特殊効果の会社に勤めており、映像業界のみならずイベントの現場でも花火を上げたり煙を炊いたり等してますから、ワイフとは仕事仲間だったんですね。
いつもの私だったら、男どうしの気楽な旅に面識のない女子がいきなり入って来たら、ときめくどころか「ちぇっ、気を使うなぁ。面倒くさいなぁ」って思っちゃうんだけど、ワイフの場合は違ってました。
ただ明るくサバサバしてるだけじゃなくて、すごく自分に近い感性を感じたんですよね。最初から壁が無くて、まるで親族みたいに安心して接する事が出来る人でした。しかも「『西部警察』とかめっちゃ好き!」とか言うじゃないですか!w
普通なら、そこで恋愛が始まってもおかしくないのですが、そういう発想にはならないのが私という人間なんです。
ワイフの方は、出逢いの時からビビっと感じるものが、実はあったそうです。男としての好みがどうこうじゃなくて、なにか運命的なもの。人一倍、勘が鋭い人なんですね。
だけど彼女もまだ若いですから、交際するならやっぱ背が高くて明るくて甲斐性のある男が良いワケですよ。ビビっとは来たものの、すぐに「いや違う。あれは違う」ってw、慌てて打ち消したんだそうです。
私はスキーもその時が初めてで、雪上を歩く事すらままならないのに、彼女はスノボーでばんばんスピード出して滑ってるw ますますカップルとしては有り得ないワケです。
だけど、兄ちゃん宅で私が監督した自主映画を観た時に、彼女はまたビビっと来たそうです。性格や生き方は180度も違うのに、感性は驚くほど合う。私と同じ感性を持った女性なんて、なかなかいるもんじゃないw
さらに、私は憶えてないんだけど、みんなで記念写真を撮った時に、彼女は私の背中に抱きついたんだそうで、その瞬間にもビビっと何かを感じたんだとか。
それでも彼女は「いや違う。これは違う」ってw、そのたびに慌てて打ち消した。そこまで必死に打ち消さんでも良さそうなもんですw
そして数年後、私がプロデビューを果たして上京したら、なんと彼女も東京に住んで仕事してる事が判り、私の住んでた江古田(練馬区)駅前の居酒屋さんで再会したのでした。
この時、店に現れた私を見た瞬間に彼女は…(以下省略)。そして私も、こんなに気を使う事なく、自分をさらけ出して話せる女性は他にいないよなあって、実感したんですよね。
でも、だから付き合おうなんて短絡に発想しないのが、私という人間なんです。そりゃなかなか彼女は出来ませんわねw
逆に彼女の方は恋愛経験も豊富で、何から何まで対照的な2人なんだけど、やっぱり感性が合うんですよね。お互いハリソン・フォードが死ぬほど好きな事が判明して、話はどこまでも盛り上がって尽きないワケです。
だから逆に、男と女の駆け引きみたいなのも無くて「ここ、割り勘ね」とか平気で言えちゃう。色気のない2人なんです。
で、この時に「もしお互い歳とっても独りだったら、その時は一緒に住もうか」なんて話もしてたんですよね。私は「ああ、この人とだったら、楽しく老後が過ごせるだろうな」って、確かに思ったんです。
それでも「だったら付き合おうよ」なんて発想をしないのが、私という人間なんですねぇw
結婚までの道のりは、まだまだ果てしなく遠いのでした。(つづく)
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ワイフと私のヒストリーPart.1
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