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『代表取締役刑事』

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いきなり古い番組に戻りますがw、'90年代前半の石原プロ作品です。主演は舘ひろし。

古いと言っても私のホームグラウンドは'70〜'80年代ですから、これなんか私の中じゃまだ、新しい番組のイメージですよw

'90〜'00年代はあんまりテレビを観てなかったので、この番組を観るのは今回が初めてです。そのせいもあって、新番組を観る気分ですね。

まず、タイトルの意味が解りませんw 舘さんは係長、その上司である渡哲也さんは課長ですから、代表取締役刑事ってのが誰の事を指してるのか? そもそも、警察にそんな役職は無かった筈だしw

恐らく、舘さんが「○長」って役職のついた刑事を演じるのが初めてだったから、それを強調する意味だったのかも知れません。まぁ『ゴリラ』だって何がゴリラだったのか不明ですからねw

その『ゴリラ』から神田正輝さんを抜いて、渡、舘、谷川竜をそのままシフトしたキャスティングで、人情ドラマとして仕切り直したような作品ですね。

『ゴリラ』でいまいちパッとしなかった谷川くんは、ここでもいまいちパッとせず、その後もパッとしないまま、今はどうしてるんでしょうか…

このドラマ自体、いまいちパッとしないんですよね。コンセプトが見えて来ない。最初の2話は故・市川森一さんが脚本を書かれてて、地味ながらも舘さんはハードボイルドに描かれており、社会問題も取り込んだ渋いドラマになってました。

ところが第3話は急にユルユルのコメディーに様変わりして、せっかくの渋さが台無しに。第4話は若手刑事の失恋ストーリーになって、つまり何でも有りの総合デパートなんですよね。

そういう意味じゃ『太陽にほえろ!』と同じなんだけど、どうも違和感が拭えないのは、やっぱ舘さんに人情コメディーとか失恋ストーリーとかが似合わないからでしょうか。

とにかく舘さんに、色んなジャンルドラマをここで演じさせ、大人の俳優として成長させるのが目的だったのかも知れません。

当時はもう激しい芝居が出来ない身体になってた渡さんは、舘さんの後見人みたいな立場で、裕次郎&哲也の関係が、そのまま哲也&ひろしにシフトした感じです。

つまり、もし自分に何かあったら、次期社長は古株の正輝じゃなくて「ひろし、お前だぞ」っていう、石原プロ代表取締役・渡哲也の個人的な想いがこめられた番組…だったのかも知れないですね。

それはともかく、石原プロの俳優以外のレギュラー陣が、池田政則、川野太郎、高松英郎、安部譲二、根本律子と、実に時代を感じさせる面々ですね。

特に渡さんの娘を演じてる、のりピーですよ。あの酒井法子さん(画像左)。まさか、この十数年後にねぇ… まさかまさかですよ。そう言えばこないだ、舞台で復帰したんでしたっけ?

のりピー事件はホントに衝撃的でした。芸能人がいかに色んな顔を使い分けてるか、いかに危険な誘惑に囲まれた世界に棲んでるかを、思い知らされました。いかに精神を病みやすい職業であるかも。

彼女は悪人というよりも、その世界で生きてゆくには心が弱過ぎたって事でしょうね。マーシーもしかり。あれはちょっと違うかw

話が全然違う方向に行っちゃいましたがw、他に語りたい事が、特に見当たらない作品でした。舘さんはこれをやるより『刑事貴族』を続けた方が良かった気がするなぁ…

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